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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

サラリーマン英語講師が辛口・甘口、両方でレビューしていきます

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タグ: SF

『 ムーンインパクト 』 -愛すべきダメダメB級SF映画-

Posted on 2022年11月28日 by cool-jupiter

ムーンインパクト 20点
2022年11月26日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:マイケル・ブロデリック クリス・ブドゥー
監督:ブライアン・ノワック

『 ザ・メニュー 』鑑賞後に口直しが必要と感じ、チーズバーガーをほうばりながら観られそうなB級作品をTSUTAYAでピックアウト。決して『 ムーンフォール 』と間違えてレンタルしたわけではない。

 

あらすじ

月に巨大小惑星が激突。その衝撃で月は軌道を離れ、徐々に地球に落下してきた。月の地球落下まで残された時間は3時間。ペンタゴンは反物質エンジンで月の裏側にブラックホールを発生させ、その重力で月を引き戻す作戦を実行するため、かつての宇宙飛行士ジム・ローソン(マイケル・ブロデリック)を宇宙に送り込もうとするが・・・

 

ポジティブ・サイド

序盤のジムとポールの兄弟のある行動を見て「おいおい、アホかこいつらは」と思ってしまったシーンが、まさかの終盤の展開につながっている。これには腰を抜かした。その伏線の張り方もさることながら、その馬鹿馬鹿しさと、それゆえのスケールの大きさには驚かされた。監督はブラックホールだとか、月の落下よりも、このビジョンを映画にしたかったんだろうな。

 

映画が始まった瞬間から月の落下まで3時間、それがすぐに1時間40分ぐらいになる。その間、ジムとポールの行く手にはトラブルだらけ。とにかく常に彼らがせわしなく動き回るので飽きは来ない。

 

ネガティブ・サイド

科学的に間違っている描写を逐一挙げれば、おそらく数千に届くのではないか。それぐらい何もかも間違えている。物理や天文学をまともに学校で習ったことはなく、そうした知識は小説、映画、テレビ番組、書籍などから得ているJovianでも「なんじゃこりゃ?」と感じるシーンやセリフがてんこ盛りである。

 

まずもって反物質エンジン?反物質の採取は月軌道どころか木星あたりに行かないと無理。さらに反物質エンジンでブラックホール生成?意味が分からない。さらにそのブラックホールの重力で月を元の軌道に引き戻すと言うが、生み出してしまったブラックホールはどう片付けるのか?

 

さらに中国とロシアがアメリカの作戦を無視して核ミサイルを射出しようとする。その理由は「ブラックホールは地球まで飲み込んで破壊してしまう恐れがある」という至極もっともな懸念。それに対するジムとポールの答えが「重力は距離の逆二乗で弱まるから大丈夫、地球にブラックホールの重力は届かない」という説明・・・って、ちょっと待った。それ、某出版社が小学校の理科の参考書でやらかしてた間違いそのまんま。「人工衛星は無重力空間にあります。地球の重力が届きません」と書いた次のページで「月は地球の重力に惹きつけられる形で回っています」というのと理解のレベルが同じやんけ。大体、地球の重力に引っ張られる月を、さらに引っ張り戻せるだけの重力を持つブラックホールなら、地球も同時に引っ張るに決まってるやん。AとBが綱引きしてて、BがAを引っ張ってる最中に、CがAをさらに強い力で引っ張ったら、CがBとAの両方を引っ張るでしょ・・・ 

 

その他にも宇宙船の速度が時速3億6千万キロ、つまり光速の約3分の1という反則級のスピードに達したのには笑った。最初は字幕のミスか?と思ったが、何度聞いても two hundred and nine million miles per hour = 時速209,000,000マイルと言っているので、字幕ミスではなかった。他にも宇宙船が遠心力を使わずに人工重力を発生させていて、なんでその技術をスケールアップさせて月を別方向に引っ張らないの?と思わせてくれる。他にも宇宙服に穴が開いているのに、軽く空気が漏れるだけの描写など、随所で頭を抱えざるを得ない描写のオンパレード。

 

極めつけは、この手の天体落下型ディザスター・ムービーでおなじみのロシュ限界が思いっきり無視されているのには呆れた。というのも、脚本家の名前が Joe Roche =ジョー・ロシュなのだ。脚本を書く時に科学的考証を一切しないと決めてたんかな?

 

カメラワークも皆無。その他のキャラもほとんどすべて同じアングルでひたすらしゃべり続けるだけ。その半数は、ほとんど無意味に死んでいく。彼ら彼女らの演技はまさに学芸会レベル。映画大国アメリカでも、ゾンビやらサメやら天体落下やらのクソ映画を大量生産することで、ごくまれに傑作が生まれるという構図は健在なのだ。

 

総評

これぞ愛すべき大馬鹿B級映画である。いや、クオリティを考えればC級もしくはD級と言ってもいいのだが、観る側が「ああ、アンタらはこのシーンをやりたかったのね」と作り手側に少しでも共感できれば、それだけでB級である。レンタルもしくは配信で観る場合、楽しもうなどと思ってはいけない。雨の週末にスナックでも食べて、スマホ片手に鑑賞するのが吉である。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

one of a kind

「唯一無二」、「他に並ぶものがない」の意。人にも物にも使える。普通は良い意味で使われるが、

This film is one of a kind … in a bad way. 
この映画は唯一無二だよ・・・悪い意味でね。

のように言うこともできる。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 サイレント・ナイト 』
『 母性 』
『 グリーン・ナイト 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, E Rank, SF, アメリカ, クリス・ブドゥー, マイケル・ブロデリック, 監督:ブライアン・ノワックLeave a Comment on 『 ムーンインパクト 』 -愛すべきダメダメB級SF映画-

『 王立宇宙軍 オネアミスの翼 』 -4Kリマスター版-

Posted on 2022年11月8日 by cool-jupiter

王立宇宙軍 オネアミスの翼 60点
2022年11月6日 梅田ブルク7にて鑑賞
出演:森本レオ
監督:山賀博之

漫画『 げんしけん 』で本作を知ったのはいつだったか。劇場公開されたので、これ幸いとチケットを購入。

 

あらすじ

オネアミス王国の宇宙軍は、宇宙に行ったことのない軍として民衆から指示されていなかった。宇宙軍の士官シロツグ(森本レオ)は、信心深い少女リイクニとの偶然の出会いをきっかけに、人類初の有人宇宙飛行のパイロットに志願するが・・・

ポジティブ・サイド

いちばん最初に感じたのは手描きアニメの良さが凝縮されているということ。現代のデジタルで描いて、PC上で動かすという手法ではなく、セル画をひたすらに描き連ねて作った、まさに古き良きアニメという感じがする。

 

戦闘機からロケット打ち上げ発射台にいたるまで、メカのデザインも素晴らしい。現実に実際にワークしそうな設計思想が垣間見えるのが良い。一方で、少年の想像力というか、科学的な考証よりもロマンを前面に押し出したようなメカの造形にもニヤリとさせられる。

 

王国も中世ファンタジー世界ではなく、産業革命のただ中のイングランドそっくり。ただし、どこか違う。バラックや路地裏に東南アジア的な雰囲気も漂っている。『 ブレードランナー 』的、あるいは『 GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 』的とも言えるかもしれない。

 

そこに住まう人々の意識も、ちょうど中世から近代に脱皮するぐらいか。水軍や陸軍は存在意義を保持しているが、宇宙軍はそもそも宇宙に行ったことがないし、宇宙に敵がいるのかどうかも分からない。しかし、宇宙は宇宙として、人類最後のフロンティアとして厳然と存在する。もちろん本作の製作時にすでに人類は宇宙に到達していた。だから本作の価値が落ちるわけではない。逆に、人類の宇宙到達をリアルタイムで見届けられなかった自分たちに捧げる作品を作ろうとしたのだろう。同時に、当時の宇宙開発が米ソの軍拡競争の一環として繰り広げられていたことへの抗議の意味合いもあったことだろう。

 

まさに少年の少年による少年のためのアドベンチャーアニメと言える。

ネガティブ・サイド

SFは大きく二つに分けられる。一つは、時代と共にそのアイデアが風化しないもの。もう一つは、時代が進むとそのアイデアが風化してしまうもの。前者の代表例はジェイムズ・P・ホーガンの『 星を継ぐもの 』、ロバート・L・フォワードの『 竜の卵 』、グレッグ・イーガンの『 宇宙消失 』あたりか。後者の代表例は残念ながら本作か。

 

有人宇宙飛行を達成するという目的達成のために何かユニークなアイデアが提起されるわけではない。本作は Science Fiction なSFではなく、Space Opera なSFであるが、それでも何か本作の世界を特徴づけるテクノロジーもしくは理論が必要だった。ガンダムが何故あれほど説得力があり、幅広い世代を魅了したのか。それはミノフスキー粒子という設定により、宇宙空間で近接戦闘をする必然性が生まれたからだ。本作も何か一つ、独自の世界観を確立する設定を持ってほしかった。本作のストーリーはかなり政治的な色合いが強いが、もっと純粋に科学や技術を追求するべきだった。

 

シロツグのリイクニへの迫り方は、ちょっとなあ・・・。女子への距離の詰め方を知らないアホなオタクそのまんま。製作者たちはそこまで自分を反映する必要はなかった。

 

総評

作画や音楽の素晴らしさは2020年代でも十分に通用する。むしろ、セル画にこれでもかと描き込む作品は、近い将来にロストテクノロジーとなってしまうだろう。そういう意味では実に貴重な作品をリマスターしてくれたものである。一方で、ストーリーがとにかく陳腐である。本格的なSFらしさを求めるとがっかりさせられる。また製作者の感性が非常に色濃く反映されているので、ガイナックス作品と波長が合わない人は、本作とも波長は合わないだろう。そのあたりを考慮の上、鑑賞するかどうかを判断されたし。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

no matter what

使い方が色々ある表現だが、これをセンテンスの最後に置くと「何が何でも」のような意味になる。終盤でシロツグが「俺は死んでも上がるぞ!」のようなことを言うが、これは

I’m going up no matter what!

だろう。I’m going up even if I die! はちょっと変だ。

I’ll get off at 5:30 pm no matter what. Today’s my daughter’s birthday.
何が何でも5時30分にあがるぞ。今日は娘の誕生日なんだ。

のように、日常生活の中でどんどん使ってみよう。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 窓辺のテーブル 彼女たちの選択 』
『 警官の血 』
『 窓辺にて 』

 

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Posted in 国内, 映画Tagged 1980年代, C Rank, SF, アニメ, 日本, 森本レオ, 監督:山賀博之, 配給会社:バンダイナムコフィルムワークスLeave a Comment on 『 王立宇宙軍 オネアミスの翼 』 -4Kリマスター版-

『 アフター・ヤン 』 -アンドロイドを悼むということ-

Posted on 2022年10月23日 by cool-jupiter

アフター・ヤン 75点
2022年10月22日 大阪ステーションシティシネマにて鑑賞
出演:コリン・ファレル ジョディ・ターナー=スミス ジャスティン・H・ミン マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ 
監督:コゴナダ

 

妻のリクエストで大阪ステーションシティシネマへ。客層はほぼ中高年といった感じ。

あらすじ

茶葉店を営むジェイク(コリン・ファレル)と妻カイラ(ジョディ・ターナー=スミス)、幼い養女ミカ(マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ)、アンドロイドのヤン(ジャスティン・H・ミン)は幸せに暮らしていた。しかし、ある日、突然、ヤンが故障してしまう。ヤンを修理する方法を探す過程で、ジェイクはヤンに毎日数秒だけの映像記録が残るメモリーが内臓されていることを知り・・・

ポジティブ・サイド

シンボリズムに溢れた作品。白人の父、黒人の母、アジア系の養子にアジア系のアンドロイドと、diversity を象徴するような家族が冒頭から映し出される。その家族がそろって踊る、しかし、皆が躍るのを止めてもヤンだけが踊り続ける。最初は戸惑ったが、後にこれが本作の Establishing Shot であると分かった。

 

ヤンの故障に最も過敏に反応するのがミカというのも、当たり前と言えば当たり前だが、その反応には注意を払う必要がある。I want him back! と叫ぶミカは、ヤンが死んだとは理解していない。あくまで故障であって、修理すれば元に戻ると信じている。ミカはほんの子どもであるが、死の概念が理解できないほど幼いわけではない。この世界にどれほど深くアンドロイドが根付いていて、しかしその歴史はまだそれほど古くはないことが示唆されている。本作は常に、説明することを拒否する。観る側に絶えず考察することを要求する。

 

ヤンの修理を試みる過程でジェイクはヤンに内蔵された数々の過去の映像を掘り起こすことになる。その中でクローンの存在についても観る側は知ることになる。人間同士の関係、人間とアンドロイドの関係、人間とクローンの関係の記憶の断片の数々から浮かび上がってくるのは、我々が生きるこの世界には未知の領域がいくらでもあるということ。たとえば自分の父と母の幼少期、自分の親友の家庭内での姿、自分の子どもの初恋など。これらの、本来であれば知り得ないような家族の秘密、さらに他人の秘密のようなものをわずかでも垣間見た時に明らかになるもの、それが歴史ではないだろうか。我々の知らないところで誰かが生きているし、我々が死んだ後も誰かが生きていく。

 

Every new beginning comes from some other beginning’s end. という歌詞がある。セミソニックの『 Closing Time 』という楽曲のそれで、結構ヒットした曲なので30代以上なら知っている人も多いだろう。本作のテーマはまさにこれで、何かが終わったとしても、それは別の何かの始まりなのかもしれない。芋虫にとっての終わりは、蝶にとっての始まり。ならばアンドロイドにとっての終わりも、何か別の事象の始まりなのではないか。本作は答えを語らない。答えは鑑賞者それぞれが想起するのだろう。

ネガティブ・サイド

個人的にはクローンに関する云々は不要であると感じた。おそらくだが、人間にとっては遠くの人間を愛するよりも、近くの動物やメカを愛する方が易しい。同様に、人間はクローンよりもロボットの方に愛着を感じやすいと考えられる。本作はロボットに焦点を集中させるべきだと感じた。

 

全編が非常に淡々と進んでいくが、もう少し何らかの起伏というか、分かりやすい起承転結があっても良かった。

 

総評

観終わって、しばらく席で沈思黙考する作品は多くない。しかし本作はそうさせてくれた一本。家族とは?生とは?死とは?文学や芸術、果ては哲学や宗教の領域にまで亘る問いが本作ひとつの中に収められている。近い将来(20~50年後ぐらいか?)に到来するであろうアンドロイドやクローンとの共生社会の一つありうべきシミュレーションとして、本作の価値は高い。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

wrap one’s head around ~

~を理解する、の意。『 ゴーストランドの惨劇 』や『 スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち 』でも紹介した表現。

I still can’t wrap my head around what this movie is all about.
この映画のテーマがなんなのか、今でも分からない。

のように使う。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 秘密の森の、その向こう 』
『 窓辺のテーブル 彼女たちの選択 』
『 アムステルダム 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, B Rank, SF, アメリカ, コリン・ファレル, ジャスティン・H・ミン, ジョディ・ターナー=スミス, マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ, 監督:コゴナダ, 配給会社:キノフィルムズLeave a Comment on 『 アフター・ヤン 』 -アンドロイドを悼むということ-

『 NOPE / ノープ 』 -ジョーダン・ピール世界へようこそ-

Posted on 2022年8月28日 by cool-jupiter

NOPE  / ノープ 70点
2022年8月27日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:ダニエル・カルーヤ キキ・パーマー スティーブン・ユアン ブランドン・ペレア
監督:ジョーダン・ピール

Jovianは矢追純一世代だったので、UFOには一時期かなりハマっていた。そのUFOをジョーダン・ピールが料理するというのだから、観ないわけにはいかない。

 

あらすじ

馬の飼育と調教を生業にするヘイウッド家の父が、謎の死を遂げる。長男OJ(ダニエル・カルーヤ)は、父の死と空に一瞬見えた謎の飛行物体が関連していると確信。妹のエム(キキ・パーマー)と共に、謎の物体をカメラに収めようと考えるが・・・

ポジティブ・サイド

予告や内容紹介の段階では、M・ナイト・シャマランの『 サイン 』のようなストーリーなのかと思った人は多くいそう。実際に似ているところもあったし、そうでないところもあった。いずれにせよ確実なのは、ジョーダン・ピールがまたしても非常にオリジナル作品を送り出してくれたことだ。

 

オープニングのTVショーはまったくもって意味不明。また映画の各段階で馬の名前が画面に大々的に表示される。これもこの段階では意図が見えない。しかし、後々これらが本作のテーマとダイレクトにつながっていることが分かる。

 

ハリウッドのはずれのはずれにある広大な馬の飼育場、その上空の雲の中に得体の知れない存在がいる。そして、それはどうやら人や馬を襲う。この正体不明の存在との闘争・・・ではなく、とにかくこいつを写真や映像にしてビッグになってやろう、というところが現代風で面白い。また、その奇妙なモチベーションに対しても、歴史的な説明が付け加えられているのが興味深い。

 

主人公OJを演じるダニエル・カルーヤは、『 ゲット・アウト 』とはガラリと異なる寡黙な男。しかし馬および野生動物に対する造詣が深く、そのことが物語上で大きな意味を持っている。また馬の調教師であるというバックグラウンドに対しても、歴史的な説明が付け加えられているのは興味深い。映画産業の初期の初期から現代に至るまで、我々は物語(往々にしてそれは事件)をカメラという媒体で撮られ、スクリーンという媒体に映写されるものだと思ってきた。しかし、本当の事件が自分の身にリアルに起きた時、人はどう対応するのか。これが本作の裏テーマなのではないかと思う。

 

徐々に正体を現すUFOと、それをカメラに収めようとするOJとMの兄妹や、奇妙な協力者エンジェル、自身の経験が裏目に出て被害に遭ってしまうジュープなど、それぞれの登場人物が物語に意味と味わいを与えている。個人的に最も印象に残るのは、後半に登場する老カメラマン。常にPCモニターで「あるもの」を見ているのだが、本作ではそれは痛烈な皮肉に見えてくる。UFOで始まり、ハリウッドの新たな神話の誕生で終わる。何を言っているのか分からない?だったら劇場で観るべし。

以下、マイナーなネタバレあり

 

ネガティブ・サイド

序盤から中盤にかけての展開がスリリングだったのに対して、終盤にかけての展開は少しテンポが落ちたと感じる。「あれは何だ?」、「もっとちゃんと見せろ」という中盤までのテンションが、後半にまで持ち越されていない。謎の存在をカメラに収めるというミッションに、途中で別キャラが入り込んでくるからだろう。もしも牧場の倉庫に主導のフィルムカメラが眠っていて「ひいひいひいお爺ちゃん、ありがとう!」という展開であれば、また異なる印象を受けたと思う。

 

これはトレーラーの罪なのだろうが、Mがしきりに “Don’t look, don’t look.” と言いながら歩くシーンは盛大なネタバレだった。

 

UFOが『 ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒 』的な変形を見せるのはちょっといただけない。もっと無機質なままで良かったのにと思う。写真に収めるべきは馬に乗ったOJであるべきだったと思う。

 

総評

『 ゲット・アウト 』のような意表を突いたSF的な要素もありながら、常に社会批判も盛り込んでくるのがジョーダン・ピール流。今作でも伝統的な映画業界やパパラッチ、YouTuber を皮肉る一方で、エンターテイメントとしての面白さもしっかり追求できている。ジャンルとしてはSF+ホラーになるのだろうが、このホラー映画は観る人を選ばない。ある意味で、『 ゲット・アウト 』や『 アス 』よりも、本作の方がジョーダン・ピール世界への入門編としては適しているかもしれない。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Nope

No のくだけた言い方。No をクイックに歯切れよく発音すると、語尾に p の音がついてくる。同じことは Yes にも言える。これをインフォーマルに言うと Yep となる。いずれの表現もかなりカジュアルな表現なので、ビジネスの場では使わないようにしたい。

 

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Posted in 映画, 未分類, 海外Tagged 2020年代, B Rank, SF, アメリカ, キキ・パーマー, スティーブン・ユアン, ダニエル・カルーヤ, ブランドン・ペレア, ホラー, 監督:ジョーダン・ピール, 配給会社:東宝東和Leave a Comment on 『 NOPE / ノープ 』 -ジョーダン・ピール世界へようこそ-

『 ねむれ思い子 空のしとねに 』 -シンギュラリティ後にありうる未来か-

Posted on 2022年8月20日 by cool-jupiter

ねむれ思い子 空のしとねに 70点
2022年8月17日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:福島央俐音 井上喜久子 田中敦子
監督:栗栖直也

『 マインド・ゲーム 』がまだレンタルされている。いつになったら返却されるのか。すぐ近くにあった本作を、ジャケット裏のあらすじも読まずタイトルだけでレンタルする。

 

あらすじ

赤ん坊が生まれたばかりの夫婦が交通事故に遭い、子どもの織音(福島央俐音)だけが生き残った。それから19年後、警察から追われる織音を、エージェントのユリ(田中敦子)が逃亡を幇助する。そのまま実験用宇宙ステーションへ連れて行かれた織音は、事故当時の姿のままの母・里美(井上喜久子)と再会する・・・

 

ポジティブ・サイド

栗栖直哉が独力で作り上げたということに舌を巻く。それができるだけのテクノロジーが一般に普及し、だからこそ本作の設定にリアリティが付与されている。

 

何が何やら分からないままに序盤は進んでいくが、宇宙ステーションで織音が母・里美と再会するシーンにまず驚かされる。のみならず、その里美の正体が明かされ、なぜ織音が宇宙ステーションまで呼び出されたのか、その理由の壮大さにも圧倒される。

 

死者の復活、死者との交信あるいは語らいというのは、映画や小説などのフィクションの世界では割とありきたりなテーマではある。本作はそうしたジャンルでは陳腐ですらある愛や恐怖といった要素に、さらに謀略やアクションといった要素も盛り込んできた。スケール大きいなあと感心してしまう。

 

ついついナレーションで色々と説明したくなってしまうところをグッとこらえて、物語そのものにキャラクターを描かせた。そしてキャラクターが動くことで、物語も進んでいった。いつかハリウッドあたりが実写映画化するかもしれないという期待を抱かせる。

 

ネガティブ・サイド

いくつかのシーンが非常に陳腐だったというか、『 GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 』や『 AKIRA 』といった先行作品のシーンや構図をそのまま持ってきたように見えたのはマイナス。

 

アニメーションは日本のお家芸だが、『 あした世界が終わるとしても 』のようなユラユラと動くアニメキャラというのは個人的に気味が悪い。絵柄については賛否両論あるようだが、そこは別に気にならない。むしろ不気味の谷を感じさせる絵柄で、本作のテーマにも合っている。問題は、不自然な動き。

 

総評

設定にリアリティがある。一昔前なら完全な純SF扱いだっただろうが、人間の脳の仕組み、特に意識や記憶を司る部位の働きなどがどんどん解明され、また人工知能や超大容量記憶装置などが夢物語ではなくなっている現代において、本作が提示する世界観そして人間観は非常に示唆に富む。描写に陳腐なところがあったり、どこかで見たような構図があったりするが、気にしては負けである。『 JUNK HEAD 』の堀貴秀のような奇才が、まだまだ日本にはいる。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

freak

劇中で里美が「化け物」呼ばわりされるが、これは monster ではなく freak だろう。『 ダークナイト 』でもジョーカーがギャングの一人から Freak 呼ばわりされていたように、人間ではあるが通常の人間ではない者、しばしば嫌悪感を催させる者を freak と呼ぶ。綾辻行人の『 フリークス 』を読めば、この言葉の意味がより強く実感できるだろう。

 

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Posted in 国内, 映画Tagged 2010年代, B Rank, SF, ヒューマンドラマ, 井上喜久子, 日本, 田中敦子, 監督:栗栖直哉, 福島央俐音, 配給会社:インターフィルムLeave a Comment on 『 ねむれ思い子 空のしとねに 』 -シンギュラリティ後にありうる未来か-

『 ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 』 -広げすぎた風呂敷を畳めず-

Posted on 2022年7月31日2022年7月31日 by cool-jupiter

ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 20点
2022年7月30日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:クリス・プラット ブライス・ダラス・ハワード サム・ニール ローラ・ダーン ジェフ・ゴールドブラム イザベラ・サーモン
監督:コリン・トレボロウ

 

『 ジュラシック・ワールド 炎の王国 』で、広げまくった風呂敷をどう畳むのか。関心はそこだったが、製作陣は見事に回避。さらに『 ジュラシック・パーク 』から連綿と続いてきたメッセージもあっさりと放棄。これは一種の詐欺商法ではないのか。

あらすじ

恐竜たちが解き放たれた世界。オーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、クローン少女であるメイジー(イザベラ・サーモン)を守りながら暮らしていた。しかし、そのメイジーがオーウェンの盟友ラプトルのブルーの子と共に謎の男たちに誘拐される。オーウェンとクレアは救出に動き出す。一方、アメリカの穀倉地帯に出現した謎の巨大イナゴを追うサトラー博士(ローラ・ダーン)は、旧知のグラント博士(サム・ニール)と共にバイオシン社を訪れて・・・

 

ポジティブ・サイド

しっかり騙されてしまったというか、乗せられているなと感じるが、やはり『 ジュラシック・パーク 』の面々が集まると、高校生の頃に劇場で鑑賞した時の気持ちが蘇ってくる。『 スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒 』でキャリー・フィッシャーやハリソン・フォード、マーク・ハミルと再会した時のような感傷や、『 トップガン マーヴェリック 』でマーヴェリックと再会した時の感覚に近い。まあ、自分がそれだけオッサンになったということか。

 

パラサウロロフスのような、何とか象レベルで捉えられそうな恐竜から、ギガノトサウルスのような象をおやつに食べそうな化け物に、某大学の教科書に出てきたばかりのケツァルコアトルスなど、新しいモンスターたちはどれもこれも eye-candy だった。羽毛をまとった恐竜の姿も、NHKではなくハリウッド水準のCGで観られたのにも満足。

 

初代の裏切りデブを彷彿させるモブキャラに、発煙筒のシーンの完全オマージュなど、良い意味で壮大なシリーズのフィナーレを飾るにふさわしい ”演出” の数々が堪能できた。

以下、ネタバレあり

 

ネガティブ・サイド

新旧キャラが勢揃いするのは確かに壮観だが、逆に絶対に死なないキャラが増えるということをも意味する。それはストーリーから緊張感を奪い去る。毀誉褒貶の激しい『 スター・ウォーズ 』の新三部作(Jovianは賛の立場)では、旧作のキャラの死亡(役者本人の死亡もあったが)や離脱が相次いだ。これは観る側にかなりの衝撃を与えた。だが本作にはそうした緊張感は一切なし。バイクやクルマのアクションがスリリングだとは感じたが、それはその他多くの映画で何百回と観たやつである。

 

思ったよりも翼竜や首長竜、魚竜が活躍しなかったのはCG予算の限界なのか、アイデア不足なのか。代わりにイナゴネタとは・・・。劇中のデブが言及していたように、聖書の『 出エジプト記 』のビジョンなのだろうが、ここに来て恐竜以外の生き物を持ってくるか?

 

我々が観たかったのは『 ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 』的な世界の続きである。

 

“So, you’d want to make Godzilla our pet?“
「ゴジラを我々のペットにするということかな?」

“No. We will be his.”
「違う。我々が彼のペットになるのだ」

 

という世界観である。それこそが取りも直さず、第一作のアラン・グラント博士の

 

Look… Dinosaurs and man, two species separated by 65 million years of evolution have just been suddenly thrown back into the mix together. How can we possibly have the slightest idea what to expect?

 

という疑問への答えだったはずである。バイオシン=Biosyn=Bio Sin = 生物学の罪。それこそがシリーズが描いてきたものだ。科学には侵してはならない領域があるのだ。そこにコミットしてしまった過去の作品では、すべて人間が痛い目を見ている。本作はその集大成=人間が転落し、恐竜が生態系の頂点に君臨する世界を描くべきだったのに・・・どうしてこうなった。

 

シャーロットのクローンであるメイジーのドラマも拍子抜け。コロナ禍で公開が遅れる不運があったとはいえ、自分の細胞から卵子と精子を作って、それを掛け合わせてマウスが日本で作出されたというのは大きなニュースになった。現実がクローンを通り越して、小説『 リング 』の貞子的な領域に到達してしまった以上、シャーロットのアイデンティティを巡る物語も盛り上がりに欠けてしまう。

 

ヘンリー・ウー博士によるイナゴの遺伝子書き換えにも開いた口が塞がらない。イアン・マルコムを二十数年ぶりに引っ張り出してきたのは、”Life will find a way.” と再度言わせるためではなかったのか。人間が小賢しい真似をしても生命は必ずそれを回避してしまう、というのがジュラシック・シリーズが繰り返し発してきたメッセージではなかったのか。なんで今回は上手く行くことになっているのか?もうこれでロシアによるウクライナ戦争の影響以上のダメージが穀物およびその他の農作物に与えられるのは必定ではないか。何が描きたいんや・・・

 

最後の最後に恐竜、翼竜、首長竜に魚竜までが世界中の生き物と見事に平和裡に共存・・・って、そんなわけあるかーーーー!!!そうした世界を描くなら、恐竜が文明世界を大破壊して、人間も他の動植物も捕食しまくって、生態系の頂点に立った。そこで各種の生き物がしかるべきバランスの中に落ち着いて、恐竜たちも現代の生き物たちと調和(≠共生)して生きるようになった、という世界像をこそ提示すべきだろう。何から何までアメリカ的御都合主義と言うか、白人帝国主義的と言うか、これっぽっちの理解も共感もできない締め括られ方だった。『 ジュラシック・パーク 』だけで終わっておけば、伝説的な作品として22世紀まで残っただろうに。

総評

ハッキリ言って駄作。常にキャラがしゃべりまくり、常に効果音とBGMが鳴り続け、精巧ではあるが現実的な質感に欠けるCG恐竜が画面を覆いつくすばかりの作品。アメリカ人的には大受けするのだろうか。東洋的な世界観からずれまくった思想を一方的に開陳されても、どう受け止めて良いのか分からない。これがアメリカ的な多様性や共生の見本なのだろうか。劇場のお客さんの表情は満足と困惑の半々ぐらいに映った。個人的にはクソ映画・オブ・ザ・イヤー候補を観てしまった、という気持ちである。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Sorry, no lessons. I want to forget about this CGI shitfest as quickly as possible.

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, E Rank, SF, アクション, アメリカ, イザベラ・サーモン, クリス・プラット, ブライス・ダラス・ハワード, 監督:コリン・トレボロウ, 配給会社:東宝東和Leave a Comment on 『 ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 』 -広げすぎた風呂敷を畳めず-

『 四畳半神話大系 』 -青春とは何かを知るための必読書-

Posted on 2022年7月2日 by cool-jupiter

四畳半神話大系 90点
2022年6月15日~6月29日にかけて読了
著者:森見登美彦
発行元:角川文庫

『 ペンギン・ハイウェイ 』のレビューで本作を読み返すと誓っていたが、ここまで遅くなってしまった。仕事で京都の某大学の課外講座を受け持つことになり、その期間中に地下鉄烏丸線や叡山電鉄の車内で本書を読むという、ちょっと贅沢な楽しみ方をしてみた。

 

あらすじ

薔薇色のキャンパスライフを夢見ながら2年間を無為に過ごしてしまった私は、その原因をサークル仲間の小津に帰していた。黒髪の乙女との交際を夢想する私は「あの時、違うサークルに入っていれば・・・」と後悔するが・・・

 

ポジティブ・サイド

多分、読み返すのは4度目になるが、何度読んでも文句なしに面白い。その理由は主に3つ。

 

第一に、文体が読ませる。京大卒の小説家と言えば故・石原慎太郎をして「使っている語彙が難しすぎる」と評された平野啓一郎が思い浮かぶが、森見登美彦の文章にはそうした難解さがない。まず地の文が軽妙洒脱でテンポが良い。各章冒頭の「大学三回生の春までの二年間」から「でも、いささか、見るに堪えない」までのプロローグはまさに声に出して読みたい日本語である。

 

第二に、キャラクターが個性的かつ魅力的である。どこからどう見てもイカ京(近年ではほとんど絶滅しているようだが)の「私」の、良い言い方をすれば孤高の生き様、悪い言い方をすれば拗らせた生き方に、共感せずにいられない。言ってみれば中二病=自意識過剰なのだが、そこは腐っても京大生。衒学的な論理を振りかざして、必死に自己正当化する様がおかしくおかしくてたまらない。また、悪友の小津、樋口師匠、黒髪の乙女の明石さんなど、誰もがキャラが立っている。濃いキャラと濃いキャラがぶつかり合って、そこから何故か軽佻浮薄なドラマが再生産されていく。かかるアンバランスさ、不可思議さが本書の大いなる魅力である。よくまあ、こんな珍妙な物語が紡げるものだと感心させられる。

 

第三に、パラレル・ユニバースの面白さがある。流行りの異世界ではなく並行世界を描きつつ、各章ごとに互いが微妙に、しかし時に大きく相互作用しあう組み立ては見事としか言いようがない。今回は電車の中だけで読むと決めていたが、初めて読んだときは文字通りにページを繰る手が止まらなかった。薔薇色のキャンパスライフを求め、黒髪の乙女との交際を希求する「私」の狂おしさがことごとく空回りしていく展開には大いなる笑いと一掬の涙を禁じ得ない。「私」と自分を重ね合わせながら、あの時の自分がああしていれば、それともこうしていれば・・・と後悔先に立たず。今ここにある自分の総決算を自ら引き受けるしかないのである。

 

四畳半の神話的迷宮から脱出した「私」がたどり着いた境地とは何か。読むたびに世界の奥深さと人生のやるせなさ、そして気付かぬところに存在する矮小な、しかし確かに存在する愛の切なさを痛切に味わわせてくれる本書は、SFとしても青春ものとしても、珠玉の逸品である。

 

ネガティブ・サイド

ケチをつけるところがほとんどない作品だが、言葉の誤用が見られるのが残念なところ。藪用は「野暮用」の誤用だし、天の采配も「天の配剤」の誤用である。

 

総評

Jovianは現役時に京都大学を受験し、見事に不合格であった。それから四半世紀になんなんとする今でも、時々「あの時、京大に合格できていれば・・・」などと夢想することがある。アホである。Silly meである。だからこそ、あり得たかもしれない自分の姿を思う存分「私」に投影してしまう。常に変わらぬ青春がそこにある。下鴨幽水荘≒吉田寮≒国際基督教大学第一男子寮である。アホな男子の巣窟で青春の4年間を過ごした自分が「私」とシンクロしないでいらりょうか。複雑玄妙な青春を送った、送りつつある、そしてこれから送るであろうすべての人に読んで頂きたい逸品である。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

sidekick

親友、相棒の意。「私」にとって小津は腐れ縁の悪友だが、客観的に見ると親友だろう。best friend や close friend という言い方もあるが、小津のような男は sidekick と呼ぶのがふさわしい。英語の中級者なら、sidekick という語は知っておきたい。

 

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Posted in 国内, 書籍Tagged 2000年代, S Rank, SF, ファンタジー, 日本, 発行元:角川文庫, 著者:森見登美彦, 青春Leave a Comment on 『 四畳半神話大系 』 -青春とは何かを知るための必読書-

『 シン・ウルトラマン 』 -『 シン・ゴジラ 』には及ばず-

Posted on 2022年5月15日 by cool-jupiter

シン・ウルトラマン 60点
2022年5月14日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:斎藤工 長澤まさみ 西島秀俊
監督:樋口真嗣

ウルトラマンと聞いて胸が躍るのは1970~1980年代に少年時代を過ごした者が大半だろう。実際に劇場に来ていたのもJovianより少々上の世代と思しきオッサンとオバサンが多かった。

 

あらすじ

なぜか日本にだけ現れる謎の巨大生物「禍威獣」に対抗するため、政府は「禍威獣特設対策室専従班」を設立。班長の田村(西島秀俊)や神永(斎藤工)らが禍威獣撃退の任にあたっていた。ある時、謎の巨大外星人が地上に降り立ち、禍威獣を撃破する。ウルトラマンと呼称された謎の巨人の正体を探るため、禍特対に浅見(長澤まさみ)が派遣されてくるが・・・

 

以下、ネタバレあり

ポジティブ・サイド

映画の開始から空想特撮映画であることを強調する。赤地に白抜きの文字でウルトラマンと表示されれば、昔懐かしの空気が画面から漂ってくるのを感じ取られずにはいられない。庵野秀明や樋口真嗣といった特撮大好き少年だった大人が、少年時代に帰って作った作品だと感じられる。つまり、製作者側と波長が合うかどうかで、本作の評価はガラリと変わるだろう。Jovianはまあまあ面白いと感じたが、Jovian妻はほとんどずっと寝ていた。

 

面白いと感じたのは以下の3点。

 

第一に、『 シン・ゴジラ 』同様に日本政府が主体となって禍威獣を撃退しようとするところにリアリティが認められる。【現実(ニッポン) 対 虚構(ゴジラ)】ならぬ【現実(ニッポン) 対 虚構(禍威獣+外星人)】になっているところ。日本政府が現実の脅威に対抗できる能力を有しているかどうかは極めて疑わしいが「アホなのはトップ、現場では有能な人間が死に物狂いで頑張っている」という幻想がコロナ禍で生まれたことに本作は華麗に便乗することに成功している。

 

第二に、禍威獣ではなく外星人とのストーリーをメインに据えるという決断。これは是々非々ありそうだが、Jovianは是と取る。禍威獣メインのプロットでは『 シン・ゴジラ 』の二番煎じになりかねない。冒頭で次から次に出現する禍威獣を禍特対が知恵を絞って打ち破ることで、まずは人間側を上げておく。そこにザラブ星人やメフィラス星人といった頭脳派外星人を出すことで、知的サスペンスが生まれる。子どもはここで脱落させられるだろうが、本作の target audience はオッサンオバサン連中なのだから気にしてはいけない。特に山本耕史演じるメフィラス星人は、その硬軟取り混ぜた語り口が非常に印象的で、禍特対のメンバー以外では抜群の存在感を示した。

 

第三に、ゼットンをゼットン星人の兵器ではなく、光の星の最終兵器に設定転換したことには驚かされた。再放送で観ていた小学生Jovianですら、ウルトラマンがゼットンにボロ負けした時には「・・・・・・は?」となったものだ。リアルタイムで観ていた今の50代、60代の受けた衝撃はいかばかりだっただろうか。そのゼットンが、何と光の星の兵器なのだというからビックリ。GMKのキングギドラが護国聖獣・千年竜王という善性を帯びる設定よりも衝撃的だった。

 

ハヤタならぬ神永とウルトラマンの絆、人間同士の絆、そしてウルトラマンに頼りきるのではなく、対ゼットン作戦を世界の叡智を結集させて実現するという展開はオリジナルへのリスペクトに溢れており、個人的にも胸アツだった。

ネガティブ・サイド

マルチバースという言葉がゾフィー達から聞かれたが、『 ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス 』とは意味合いがずいぶん異なっていた。映画のスタート時に「シン・ゴジラ」のスーパーインポーズに割って入る形で「シン・ウルトラマン」と表示されていたが、これはマルチバースの中の2つのパラレル・ユニバースを示唆している?その割には、ゼットンをプランク・ブレーンに放逐しようとした時に、別宇宙ではなく時限のはざま的なところへ行ってしまった。マルチバースネタというのは便利な反面、何でもありを可能にしてしまうので、取り扱いには本当に注意を要すると思う。

 

長澤まさみの巨大化には度肝を抜かれたが、それをやる意味は薄かった。もちろんメフィラスの高度な知性と科学力のプレゼンテーションの一環だとは受け取れたが、それを映すアングルが意味不明。あんたら、童心に帰ってキャッキャッしながら作ってたんちゃうの?スケベ少年になってニヤニヤしながら作ってたのか?別に巨大化していない時でも、やたらと長澤まさみのヒップにズームインするショットが多いのは何故?コメディでもないのに自虐的なセリフを吐かせるのは何故?そこに必然性が全く見当たらなかった。

 

人間ドラマにも課題が残る。神永と浅見の噛み合わないバディ同士が、結局最初から最後まで噛み合わない。ウルトラマンを分析考察する任を与えられた浅見があっさりと「何も分からない」とお手上げになってしまうのは、コメディとしてはありだが、ドラマとしては無し。仕草に地球人と共通するものを感じるとか、闘い方に環境への配慮が見られるとか、何かしらの仕事はできたはず。それを知った神永が浅見の炯眼に心の中で敬意を表すような演出が少しでもあれば、拉致された神永を浅見が追跡・発見するシークエンスにもっと説得力が生まれただろう。

 

総評

賛否両論ありそうな作品だが、『 大怪獣のあとしまつ 』で憤慨させられた映画ファン、特に特撮ファンや怪獣ファンなら鑑賞しても損はしないはず。活動制限はあってもカラータイマーが無いなど、ウルトラマンらしからぬところもあるが、ウルトラマン愛に溢れていることは間違いない。続編製作の可能性もあるだろう。その時はバルタン星人てんこもりでお願いしたい。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Less is more.

過ぎたるは猶及ばざるが如し、に近い意味で使われる。辞書では Too much is as bad as too little. と出ていることが多いが、実際には Perhaps too much of everything is as bad as too little. と言われることが多い。これも冗長なので、やはり Less is more. が言いやすい。

 

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Posted in 国内, 映画Tagged 2020年代, C Rank, SF, 怪獣, 斎藤工, 日本, 監督:樋口真嗣, 西島秀俊, 配給会社:東宝, 長澤まさみLeave a Comment on 『 シン・ウルトラマン 』 -『 シン・ゴジラ 』には及ばず-

『 3022 』 -もっと見せ方に工夫が必要-

Posted on 2022年5月1日2022年5月1日 by cool-jupiter

3022 40点
2022年4月30日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:オマー・エップス ケイト・ウォルシュ
監督:ジョン・スーツ

観終わって気が付いた。監督は何と『 アンチ・ライフ 』のジョン・スーツではないか。とはいえ、さすがに『 アンチ・ライフ 』のような超絶駄作ではなかった。

 

あらすじ

木星の衛星エウロパへの入植のために、宇宙ステーション「パンゲア」が設立された。各国クルーが10年単位で運用を担当するが、米国人クルーたちは次第に疎遠になり、精神的に病み始めた。医師がミッションの失敗を地球に伝えようとした時、地球との通信が途絶える。そしてパンゲアは謎の衝撃波に襲われ・・・

 

ポジティブ・サイド

シンボリズムに溢れた作品である。今でも小中学校の教科書に載っているのだろうか。パンゲアとは過去の地球に存在した一つの超大陸のこと。つまり宇宙ステーション「パンゲア」は今日様々な大陸に分断されてしまった人類を再び一つにする場所ということ。だが、悲しいかな、人が集まると分断が生じるのが世の常。本作の展開はそのことをよく表していると思う。

 

地球消滅(別にネタバレでも何でもない)の後、宇宙に残された数少ない人類がどう振る舞うのかという思考実験をそのまま映像化(≠映画化)した感じで、そういう意味では雰囲気はよく出ている。命令を出せる者、命令が出せない者、命令がないと動けない者、命令がなくても動いてしまう者など、人間というのは極限状況でも日常でもあまり変わり映えしないのだろう。人間模様にはそれなりに説得力が感じられた。

 

パンゲアの船長のジョンのヒゲの有無によって、映し出されているのがいつの時点なのかを見せるのは面白いと感じた。過去と現在、そして未来を行き来する映像体験はそれなりに楽しめる。

 

ネガティブ・サイド

『 ラスト・サンライズ 』では太陽が消滅し、残された中国人社会の大混乱ぶりが活写された。本作はパンゲアという宇宙ステーションのみで話が進み、出てくるのも結局欧米人のみ。自分たちだけが覇権を握りたい中国と、欧米(今風に言えばNATOか)の枠組みで世界を牛耳りたいアメリカがよくよく対比されている。どっちもダメである。だいたい最終目的地がエウロパというのが、うーむ・・・ 結局ヨーロッパに回帰するのね。『 オブリビオン 』はタイタンを目指していたが。

 

低予算のために絵や音楽で魅せられないのは分かるが、そこを何とかするのが創意工夫というものだろう。結構な勢いで喋りまくるが、予算的に『 ロード・オブ・モンスターズ 』と同程度なのか?さすがにそこまでではないだろう。

 

人間模様はそれなりに迫真性があったが、それを効果的に映し出せていない。カメラワークや効果音などで、場の閉塞感や緊張感を演出することはできたはずだが、それも無し。ここは予算が少ないせいにはできない。同じ低予算映画でも『 CUBE 』にはそれが出来ていた。『 ドント・ルック・アップ 』とまでは言わずとも、『 エンド・オブ・ザ・ワールド 』程度には人間ドラマを深めることができたのではと思う。

 

最も意味不明なのは3022というタイトル。いや、日数のことなのだとは劇中で言及されているが、そこに何か深い意味はないのか?自分が読み取れないだけ?別に2971でも3412でも良い?あれこれ考えながら観るのには向かないか。

 

総評

積極的にお勧めできる作品ではない。梅雨時に面白耐性を意図的に下げたい時には良いのではないだろうか。あるいは『 アド・アストラ 』が面白かったという人なら、本作も堪能できるかもしれないが、万人向きではないことだけは確かである。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

night terrors

夜驚症の意。睡眠中に暴れるなど、睡眠障害が極度に悪化した症状を呈する。夜恐症ではなく夜驚症と書かれるので注意。lost in translation か、あるいは「夜そのものを怖がる病気」と勘違いされないようにするための漢字だと考えられる。

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2010年代, D Rank, SF, アメリカ, オマー・エップス, ケイト・ウォルシュ, 監督:ジョン・スーツLeave a Comment on 『 3022 』 -もっと見せ方に工夫が必要-

『 エイリアン2 』 -SFアクションの極北-

Posted on 2022年4月13日 by cool-jupiter

エイリアン2 90点
2022年4月6日 レンタルDVD鑑賞
出演:シガニー・ウィーバー マイケル・ビーン ランス・ヘンリクセン
監督:ジェームズ・キャメロン 

 

『 エイリアン 』の続編。ホラー路線を継承しては前作を超えられないという判断か、思いっきりアクション方面に舵を切った。この判断は正解である。

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あらすじ

エイリアンとの死闘から57年後。クライオスリープから目覚めたリプリー(シガニー・ウィーバー)は、会社にエイリアンの話を信じてもらえず、逆にノストロモ号を爆破したことから尋問を受け、職務停止処分となる。しかし環境改良のために送り込まれたLV-426の植民団と通信が途絶。リプリーはアドバイザーという立場で屈強な海兵隊員たちと共に、再びLV-426を目指すが・・・

 

以下、ネタバレあり

 

ポジティブ・サイド

前作のタグラインは”In space, no one can hear you sream”(宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない)だったのが、今作では ”This time, it’s war”(今度は戦争だ)になったように、戦争映画の文法に非常に忠実に作られていると感じる。宇宙船スラコ号で、クルーがクライオスリープから目覚めてからLV-426に降下していくまではベトナム戦争映画か何かに見えるが、それがいちいち面白いのだ。まるで『 コマンドー 』や『 プレデター 』のように、面白 one-liner がポンポンと飛び出してくる。それが単に笑えるだけではなく、この海兵隊員たちの関係性(信頼関係や力関係)が浮き彫りになってくる。

 

”Hey, Vasquez. Have you ever been mistaken for a man?”

(おい、バスケス。男に間違えられたことあるか?)

“No. Have you?”

(ないよ。お前は?)

 

このシーンだけでバスケスのファンになってしまうし、ハドソンが面白キャラであることが存分に伝わってもくる。

 

本作はほとんどすべてのキャラクターが立っているのも特徴だ。トラッシュ・トーカーのハドソンはもちろん、女性ランボーと言っていいバスケス、典型的な鬼軍曹タイプのエイポーンに、経験不足の士官ゴーマンなど。結局は誰もが死ぬわけだが、その死に様が一人ひとり異なっていて味わいがある。最後の最後までマシンガントークのまま連れ去られるハドソンに、一瞬で殺されるエイポーン、へなちょこ士官でいつの間にかリプリーに指揮権を奪われるゴーマンが、負傷したバスケスを救うシーンは胸アツだし、そこから二人して自爆するのは感動的ですらある。それだけキャラに感情移入できるのである。

 

完全版ではスペースジョッキー(エンジニア)の不時着した宇宙船にたどり着いて、しっかりフェイスハガーをもらってくる父親と半狂乱の母を見て叫ぶニュートの悲鳴の鋭さよ。ホラー映画における女優の叫び声はもはやクリシェであるが、それでもニュートの悲鳴は群を抜いて観る側を不安にさせる力を持っている。他にも、サムズアップや敬礼など、セリフ以外でも印象的なシーンが多い。女優としては本作だけしか出演していないが、ハリウッド映画史に確実に爪痕を残した子役として語り継がれていくだろう。

 

だが白眉は何と言ってもリプリー。完全版では母親属性が追加され、ニュートとの絆がさらにアップ。またヒックスとの奇妙な連帯が、リプリーが探そうともしなかった夫との関係性をしのばせる。海兵隊員が一人また一人と脱落していく中、銃器を手にニュートの救出に向かう様、そしてクイーンエイリアンとの対面シーンは何度見ても息を呑む。劇場で当時リアルタイムで鑑賞した人は、本当に呼吸が止まったのではなかろうか。卵を焼き払い、ウォーリアーを蹴散らす様は、まさに女コマンドー。またスラコ号内でパワーローダーの乗ってクイーンと対峙する際にリプリーが言い放つ “Get away from her, you bitch!” (ニュートから離れろ、このクソアマめ!)というセリフが強烈な印象を残す。前作のマザーコンピュータへの ”You bitch!” と合わせて、まさに女の戦い、母と母の戦いである。 

 

クイーンの造形も見事としか言いようがない。黒光りしながら粘液を滴らせる巨体、産卵管から卵を産み落とすグロテスクさ、そしてビショップを真っ二つに引き裂く残虐性とパワー。映画史に残るスーパーヴィランと言っていいだろう。『 エイリアン 』で個人的に感じ入ったのはフェイスハガーの死体をアッシュが念入りに調べるシーン。CGではなく現実に存在するものをカメラに収めることでしか生み出せない質感というものが確かに存在する。クイーンは中に人間二人が中に入って動かし、その他の細かい動作は外部からリモートコントロールしていたそうだが、この技術はハリウッドで継承されているのだろうか。モスラやキングギドラのピアノ線による操演はもはやロスト・テクノロジーになっているが、このように実物を作って、人間が動かして、それをカメラに収めるという映画の技術は、しっかりと継承されてほしいと切に願う(その意味で『 JUNK HEAD 』の堀貴秀は奇人であり偉人である)。

 

『 エイリアン 』がSFとホラーの完璧なマリアージュだとすれば、『 エイリアン2 』はSFとアクションの完璧なマリアージュだと言えるだろう。

 

ネガティブ・サイド

ヒックスとリプリーがニュート救出のために奮闘するのはいいが、この疑似家族形成の過程においてヒックスは華々しく討ち死にするべきではなかったか。ウォーリアーと差し違えるか、あるいはビショップの次にクイーンに切り裂かれるなどすれば、リプリーから妻という属性が消え、母という属性がさらに強められたことだろう。

 

総評

3日間で4回観た。それぐらい楽しめた作品。ジェームズ・キャメロンは『 ターミネーター 』だけの one-hit wonder ではないことを本作で見事に証明した。闘う女性キャラと言えばエレン・リプリーか、それともサラ・コナーか、ってなもんである。とにかく緊張の糸が張りつめっぱなしだが、そこかしこに海兵隊員特有のユーモアやキャラクター同士のケミストリーが感じられ、一度見始めると止められない。CGではなく手作りのプロダクション・デザインの奥深さやキャラの魅力など、何度でも鑑賞できる大傑作である。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

get back on the horse

直訳すれば「馬の背に戻る」ということで「落馬しても、もう一度トライしろ」、つまり「失敗しても、もう一度頑張れ」という意味の慣用句。クリストファー・リーブを思い起こすと言いづらいが、フロンティア・スピリットを感じさせる言葉ではある。

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 1980年代, S Rank, SF, アクション, アメリカ, シガニー・ウィーバー, マイケル・ビーン, ランス・ヘンリクセン, 監督:ジェームズ・キャメロン, 配給会社:20世紀フォックス映画Leave a Comment on 『 エイリアン2 』 -SFアクションの極北-

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