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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

サラリーマン英語講師が辛口・甘口、両方でレビューしていきます

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タグ: SF

『 プラネット・デューン 砂漠の惑星 』 -低予算映画の極み-

Posted on 2024年2月18日 by cool-jupiter

プラネット・デューン 砂漠の惑星 20点
2024年2月18日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:エミリー・キリアン ショーン・ヤング
監督:グレン・キャンベル タミー・クレイン

先週末はJovianがインフルエンザ、今週末はJovian妻がインフルエンザと、とても映画館に行ける状況ではなかった。近所のTSUTAYAでクーポンを使って、クソ映画と知りつつ、リハビリの意味でレンタル。

 

あらすじ

宇宙船パイロットのアストリッド(エミリー・キリアン)はロシア人宇宙飛行士を救出するが、協定外の行動をとったことにより、懲罰として砂漠の惑星で消息を絶った人員の救出を命じられる。一癖あるクルーたちと共に降り立った惑星には、謎の巨大ワームが生息しており・・・

 

ポジティブ・サイド

『 スター・ウォーズ 』やら『 エイリアン 』やら『 トレマーズ 』やら『 デューン/砂の惑星 』に対するオマージュだけは認める。

 

ネガティブ・サイド

この手の低予算映画にありがちだが、とにかくキャラがのべつ幕無しにしゃべっている。映像やBGMで物語るという頭はないらしい。

 

救出ミッションだというのに、ろくな装備もなく、よくよその惑星に降下できるなと感心する。降りた先でも酸素濃度が10%になったりするが、「高い山の上にいるぐらいだから大丈夫」みたいに言うが、そんな中でよく全力疾走できるなと呆れてしまう。また、同じ環境で酸素濃度が5%にも低下するが、それでもキャラたちは「やばい、脱出しよう」などと言ったりするが、普通に死ぬ酸素量だと思われる。仮にもSF作品なのだから、脚本家には最低限の科学知識が求められる。

 

サンドワームが血液中の鉄分を求めるって、サメかな?というか、どうやって血中のヘモグロビンを検知しているのだ?キャラの女性率が高かったが、まさか全員が都合よく生理中だったとか?んなアホな・・・

 

キャラがまったく深堀されない中で、どんどんとキャラに無理やりなドラマとアクションをくっつけていくので、まったく感情移入できないし、ストーリーにも入っていけない。主人公がとにかく嫌なアメリカ人の典型で、これを好きになれというのは無理な注文だ。90分弱とはいえ、よく sit through できたと自分を褒めたい。

 

総評

OpenAI社の Sora が話題だが、割と近い将来(4~5年後?)には、これぐらいのクオリティの映像作品は大学生たちがパソコンだけで作ってしまうのではないだろうか。その意味ではこういう低予算作品は今後お目にかかれなくなる可能性もある。クソな商業作品を鑑賞するとしたら逆に今しかないのだろうか。そんなことを、ふと考えさせられた作品。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Stay sharp

直訳すると「鋭いままでいなさい」だが、実際は「気を抜くな」「警戒を続けろ」のような感じ。戦争映画や戦争ゲームでよく聞こえてくる気がするが、別に日常生活や職場でも文脈が正しければ使っても大丈夫である。

例)

The deadline is approaching. Stay sharp, everyone.
締め切りが迫ってきている。みんな、気を抜かないように。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 熱のあとに 』
『 ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 』
『 夜明けのすべて 』

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プラネット・デューン 砂漠の惑星 [DVD]

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  • ショーン・ヤング
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Posted in 映画, 未分類, 海外Tagged 2020年代, E Rank, SF, アメリカ, エミリー・キリアン, ショーン・ヤング, 監督:グレン・キャンベル, 監督:タミー・クレインLeave a Comment on 『 プラネット・デューン 砂漠の惑星 』 -低予算映画の極み-

『 VESPER ヴェスパー 』 -ディストピアSFの標準的な作品-

Posted on 2024年1月27日 by cool-jupiter

VESPER ヴェスパー 60点
2024年1月21日 T・ジョイ梅田にて鑑賞
出演:ラフィエラ・チャップマン
監督:クリスティーナ・ブオジーテ ブルーノ・サンペル

 

簡易レビュー。

あらすじ

生態系が破壊され、特権階級のみが城塞都市シタデルに暮らし、それ以外の人間はわずかな資源だけを頼りに生きていた。寝たきりの父と暮らす少女ヴェスパー(ラフィエラ・チャップマン)は、ある日、森の中で倒れている女性カメリアを見つけて・・・

ポジティブ・サイド

全編を覆うおどろおどろしい雰囲気は悪くない。昔のドキュメンタリー番組『 フューチャー・イズ・ワイルド 』的だが、危険な植物が繁茂し、菌類が地を覆い、殺人昆虫が跋扈する世界という意味では『 風の谷のナウシカ 』にも近いと感じた。

 

主人公ヴェスパーを演じたラフィエラ・チャップマンの機智とサバイバル能力、そして子どもゆえのフィジカルな弱さとメンタルの弱さが、平板に感じられる物語への絶妙な味付けになっていた。

 

メカメカしいと思っていたガジェットが、実はクローネンバーグの『 クライムズ・オブ・ザ・フューチャー 』ばりにバイオバイオしていたりと、人造人間やら粘菌が登場する世界観とも一致していて良い感じ。

 

最後のシーンの美しさこそ本作のメッセージ。ぜひ vesper とは何を意味するのか、調べてみよう。

 

ネガティブ・サイド

食用可能な植物の種子の喪失およびその対策としての保存はすでに各国で始められている。その植物の再繁殖を一回に限定するという遺伝子操作も不可能ではないだろう。実際に繁殖不可能な子孫を残す蚊をリリースして、マラリアを撲滅しようという計画も以前からある。分からないのは、ヴェスパーがそれだけのバイオテクノロジーの知識を一体どうやって学んだのかということ。カメリアを疑似的な母親だ思い、色々な鳥や動物の鳴き声を教わるシーンから、生物学の基本的なテキストやデータベースにヴェスパーがアクセスできなかったことは明白。だったらどうやって分子生物学を学んだのか、一切説明がつかない。

 

総評

放っておくとこうなりますよ、という非常にディストピアSFらしいSFを味わえた。どこまでいっても壁、そして階級差を作ってしまう人間と、軛から解き放たれた大自然のコントラストが映える作品。静謐な雰囲気の中にもスリルとサスペンスが織り交ぜられている。評価イマイチのようだが、個人的には面白いと感じた。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

unlock

劇中で、とある遺伝子に秘められた秘密を解き放つ際に unlock という表現が使われていた。見ての通り、lock = 鍵をかけるが un によって否定されている。つまり、鍵をかけた状態が解放されるという意味となる。ゲームなどでアイテムや能力がアンロックされる、などのようにカタカナでも定着しつつある。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 みなに幸あれ 』
『 ザ・ガーディアン 守護者 』
『 哀れなるものたち 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, C Rank, SF, フランス, ベルギー, ラフィエラ・チャップマン, リトアニア, 監督:クリスティーナ・ブオジーテ, 監督:ブルーノ・サンペル, 配給会社:クロックワークスLeave a Comment on 『 VESPER ヴェスパー 』 -ディストピアSFの標準的な作品-

『 INFINI インフィニ 』 -古今のSFとホラーのパッチワーク-

Posted on 2023年11月18日 by cool-jupiter

INFINI インフィニ 30点
2023年11月16日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:ダニエル・マクファーソン
監督:シェーン・アベス

 

近所のTSUTAYAで、いかにもC級SFという本作を見かけて、ついつい借りてしまった。予想通り、オリジナリティの欠片もない作品だった。

あらすじ

23世紀。地球は荒廃し、人口の95%は貧困層になり、スリップストリームという瞬間移動技術によって他の惑星に趣き、過酷な環境で働くことを余儀なくされていた。ある時、辺境の惑星でウイット・カーマイケル(ダニエル・マクファーソン)を残して部隊が全滅。スリップストリームで救助に向かった部隊が目にしたのは、奇妙な死体の数々だった・・・

 

ポジティブ・サイド

特殊メイクは結構頑張っている。血と汗と油と埃にまみれた男たちの姿が印象的だった。役者が発狂するシーンが多く、まるで韓国映画のよう。これは褒めている。オーストラリア人の演技へのアプローチはハリウッドとはちょっと異なっているようで、そこが面白い。

 

オーストラリアは元々はイギリスの流刑地だったという歴史を背景に本作を鑑賞すれば、流れ着いた先がどこであれ、そこで逞しく生きていくというオーストラリア人の矜持が見て取れる。

 

ネガティブ・サイド

まるで古今東西のSFスリラーのごった煮的な作品。約2時間の作品だが、体感ではその半分近くのシーンで「ああ、これ〇〇で観たわ」と感じてしまった。本格的なSF映画ファンなら、本作の7~8割のシーンに既視感を覚えるのではないだろうか。

 

パッと思い浮かぶのは『 エイリアン 』に『 遊星からの物体X 』。体内から何かが出てきたことを思わせる遺体となると、どうしても思い起こさずにはいられない。スリップストリームのアイデアは『 スタートレック 』の転送装置そのまんま。そしてスリップストリームする際に生じる顔面ブルブルは『 マトリックス 』から借りてきた演出。終盤の映像と展開も『 アビス 』と『 スフィア 』とそっくり。他にも『 サンシャイン2057 』や『 イベント・ホライゾン 』、また数多くのゾンビ映画、ウィルス蔓延型パニック映画のタイトルがたくさん脳裏に浮かんできた。とてもオマージュでは済まされない量で、正直なところ中盤以降はかなり眠気と格闘していた。

 

総評

典型的な a rainy day DVD だろうか。配信サービスで無料だったら、手持ち無沙汰の雨の日にのんびり鑑賞するぐらいがちょうどいい。そのうちあなたの知らないワゴンセールの世界様で紹介されるのではないだろうかと予測している。つまりはそういう作品であるということである。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Identify yourself.

しばしば Who are you? とセットで発話される。主に軍人さんが使うイメージ。直訳すれば「自分の身元を明らかにしろ」ということだが、これに対する反応はほとんどの場合、名前、所属部隊、階級であることが多い。映画だと他には警察が使うぐらいか。しかし、ほとんどの場合は軍人が使うと思っていい。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 月 』
『 デシベル 』
『 花腐し 』

 

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2010年代, E Rank, SF, オーストラリア, シェーン・アベス, ダニエル・マクファーソン, 配給会社:カルチュア・パブリッシャーズLeave a Comment on 『 INFINI インフィニ 』 -古今のSFとホラーのパッチワーク-

『 火の鳥 エデンの花 』 -再解釈に失敗-

Posted on 2023年11月12日 by cool-jupiter

火の鳥 エデンの花 20点
2023年11月11日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:宮沢りえ 吉田帆乃華 窪塚洋介
監督:西見祥示郎

兵庫県宝塚市出身の巨匠、手塚治虫の数ある作品の中でも、おそらく1、2を争うクオリティの『 火の鳥 』シリーズ、その中でも望郷編がアニメ化されたと知り、チケット購入。

 

あらすじ

辺境惑星エデンに降り立ったロミ(宮沢りえ)とジョージ(窪塚洋介)。エデンに根を下ろすべく、ジョージは水資源を探し求めるが、事故によって帰らぬ人となってしまう。身ごもっていたロミは、ロボットのシバと共に子を産み、育てることになるのだが・・・

 

ポジティブ・サイド

『 えんとつ町のプペル 』や『 海獣の子供 』のSTUDIO4℃による映像は確かにきれいだった。漫画に描かれていなかったエデンの地上の細部や、あるいは空に浮かぶ近傍惑星の姿、さらに岩船で降り立つ星の奇妙な生態系など、このあたりの描写は漫画を映画にした甲斐があったと評価できる。

 

コム役の声はなかなかの演技。泉下の手塚治虫師も納得のパフォーマンスだったのではないだろうか。

 

ロボットのシバも声とキャラデザ、そして挙動は良かった。

 

ネガティブ・サイド

序盤のストーリー展開を改変、いや改悪してしまったのは何故なのか。手塚治虫が『 創世記 』の一節「カインはその妻を知った」に対して「その妻はどこから出てきた?そうか、こういうことか?」と考えた(かどうかは知らないが、恐らくそうだろうと想像する)その答えが、見事に否定されてしまった。色々と描くのに制約があるのは分かるが、何も直接的な行為を見せる必要があるわけではない。火の鳥という永遠の生命をもつ存在から見れば、人の生き死になど一瞬のこと。しかし、その一瞬の中にも生命は信じられないほどのドラマを生み出すのだというのが『 火の鳥 』という作品のテーマではなかったか。本作は、その信じられないドラマのパートを全部吹っ飛ばしたわけで、以後のシーンはまったく集中して観られなかった。

 

だいたい窪塚洋介の声の演技がひどい。監督は何をどう演出したというのか。宮沢りえも、個人的にはミスキャスト。本作はロミという少女が女性へと変化を遂げ、さらに老境に達しても、性質も話し方も変わらない。そこは演じ分けてほしかった。これも監督の演出なのか。

 

だいたい13年のコールドスリープと1300年のコールドスリープを間違えるか?間違えるにしても、カインもシバも13年間まったく気が付かないことなどありえるか?

 

目覚めたロミが女王として君臨する流れにも違和感ありあり。原作で描かれた禁忌が本作では存在していないため、エデンの繁栄に対してロミが何も寄与していないにもかかわらず女王として崇められるのは不自然過ぎた。

 

その後はイッセー尾形の声のキャラ以外の棒読み演技でじっくりとはとても鑑賞できず・・・ 原作から改変されたエンディングも釈然としなかった。

 

総評

様々な意味で物足りない作品。Jovianは『 火の鳥 』の中では『 未来編 』、『 黎明編 』、『 乱世編 』、『 太陽編 』が好きだが、本作は多分ヒットしないだろうし、他の『 火の鳥 』作品を現代に再解釈しようという機運の醸成にも寄与しないように思われる。うーむ、残念・・・。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

nostalgia

望郷の意味。feel nostalgic for ~ で「~を懐かしく感じる」という形でよく使われる。この語は接尾辞 -ia がついているのがポイント。英検準1級以上を目指すのなら、-iaで終わるのはだいたい、病気、地名、花の名前だと覚えておこう。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 月 』
『 トンソン荘事件の記録 』
『 デシベル 』

 

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Posted in 国内, 映画Tagged 2020年代, SF, アニメ, 吉田穂乃華, 宮沢りえ, 日本, 監督:西見祥示郎, 窪塚洋介, 配給会社:ハピネットファントム・スタジオLeave a Comment on 『 火の鳥 エデンの花 』 -再解釈に失敗-

『 ザ・クリエイター/創造者 』 -イデオロギーではなくテクノロジーを見せろ-

Posted on 2023年10月23日 by cool-jupiter

ザ・クリエイター/創造者 40点
2023年10月22日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:ジョン・デビッド・ワシントン マデリン・ユナ・ボイルズ ジェマ・チェン 渡辺謙
監督:ギャレス・エドワーズ

 

AIが現実の仕事や学問に巨大なインパクトを与え始めている中でタイムリーな作品が公開されたと思い、チケット購入。

あらすじ

2055年、LAでAIによる核爆発が勃発。以降、アメリカはAIを排除することを決定。ニューアジア共和国に潜伏する謎のAI開発者ニルマータを捉えるために、潜入捜査官のジョシュア(ジョン・デビッド・ワシントン)は組織の女性マヤ(ジェマ・チャン)に近づき、夫婦となるが・・・

以下、軽微なネタバレあり

 

ポジティブ・サイド

日本国内でもChatGPTを禁止する大学(上智など)が出てくるなど、大学レベルですらAIに対する対応が割れるのだから、国家となると尚更のはず。中国がGoogleを遮断したりするという実例もある。本作は冒頭からロボットの発達とそこにAIが搭載されて・・・という歴史の if をダイジェストで見せてくれるが、まさに近現代のテクノロジー史の一端を見せられているようで興味深かった。このイントロがあるからこそ、ある意味荒唐無稽もいいところのメインプロットに説得力が生まれている。

 

舞台がアメリカ国外というのも良い。これまでアメリカ映画におけるアメリカ=全世界的な価値観を、本作は踏襲していない。ゾンビ映画でもモンスター・パニックでもパンデミックものでも、アメリカ=世界という等式が成り立つことがほとんどだったが、AIを拒否するアメリカとAIと共存するニューアジア共和国という対比は新鮮だった。

 

こんな感想を抱いたのはごく少数だと思うが、Jovianは途中からジョシュアがモハメド・アリに見えてきた。本作を楽しむ鍵は、ジョシュアにどれだけ感情移入できるかにあると思う。まあ、マイノリティーの意見・感想です。

ネガティブ・サイド

全体的に意外性がない。死んだと思ったヒロインが実は生きていた、というのは開始10分で分かること。要はそこにたどり着くまでの過程を以下に予想外のものにするかにあるのだが、全体的な世界観が『 ターミネーター 』および『 ターミネーター2 』の裏返しだと感じたし、人間側(というかアメリカ人)の感性も『 アイ、ロボット 』そっくり。結局は技術革新の裏で常に進行するラダイト運動のSF版という感じ。ノマドの外観および内部のデザインやレイアウトも『 エリジウム 』や『 スター・ウォーズ ローグ・ワン 』のビジュアルに酷似している。後者の方は監督が同じだからある意味で当然か。最も意外であるべき、ジョシュアが何故ミッションである最終兵器の破壊ではなく保護を選んだのかという理由についても、『 ブレードランナー2049 』が先行している。

 

舞台のニューアジア共和国というのがハッキリしない。我らが渡辺謙が登場し、やたらと日本語も聞こえてくるから日本?景色からしてラオス、カンボジア、ベトナム?ノマドを見ていると、どうもベトナム戦争時の民間人へのナパーム攻撃を想起させる点からして、やっぱりベトナム?だとするとAIは共産主義?そして最終的に勝利を収めるのも共産主義?イデオロギー的な背景など無しに、純粋にテクノロジーを受容するのか、拒絶するのかというストーリーの方がシンプルで、よりエンターテインメント性を追求できたのではないかと思う。

 

ところで・・・21世紀も半分を大きく過ぎているにもかかわらず、ニューアジア共和国は20世紀半ばの東南アジアのように見えるのは何故なのか?AIやロボットと共存している国家の生活水準があんなに低いはずがないと思うのだが。ただギャレス・エドワーズ監督は『 GODZILLA ゴジラ 』でジャンジラなる珍妙な日本を描いた前科があるからなあ・・・ アジアに対して正しい知識やリスペクトを持っていないように感じられて仕方がなかった。

 

総評

面白いのは面白いのだが、全編どこかで見た構図のパッチワーク。渡辺謙のAIロボも、どこか浮いていた。家族や愛の物語で締め括るのは『 インターステラー 』と同じ。壮大な世代交代のストーリーが、えらく小ぢんまりとまとまってしまったという印象。テクノロジーの話ではなくイデオロギーの話なので、鑑賞するかどうかは自分の嗜好をよくよく確かめて検討すること。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

turn the tide 

「流れを変える」の意。劇中では turn the tide of the war = 戦争を逆転させるのように使われていたと記憶している。日常だと

 

He mentioned the critical evidence and turned the tide of the debate.
彼は決定的なエビデンスに言及して、ディベートの流れを変えた。

 

The sales rep turned the tide of the negotiation by offering the client a big discount.
営業担当は顧客に大幅値引きを提供することで交渉の流れを変えた。

 

のように使う。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 オクス駅お化け 』
『 リゾート・バイト 』
『 月 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, D Rank, SF, アメリカ, ジェマ・チェン, ジョン・デビッド・ワシントン, マデリン・ユナ・ボイルズ, 渡辺謙, 監督:ギャレス・エドワーズ, 配給会社:ディズニーLeave a Comment on 『 ザ・クリエイター/創造者 』 -イデオロギーではなくテクノロジーを見せろ-

『 クライムズ・オブ・ザ・フューチャー 』 -微グロ耐性は必須-

Posted on 2023年8月21日 by cool-jupiter

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー 50点
2023年8月19日 T・ジョイ梅田にて鑑賞
出演:ビゴ・モーテンセン レア・セドゥ クリステン・スチュワート
監督:デビッド・クローネンバーグ

クローネンバーグ作品は『 スキャナーズ 』、『 ザ・フライ 』、『 イグジステンズ 』だけ観た。

 

あらすじ

人類は痛みという感覚をなくし、新しい臓器が発生するという病のある未来に暮らしていた。加速進化症候群に侵されたソール・テンサー(ビゴ・モーテンセン)は相棒のカプリース(レア・セドゥ)と共に、内臓にタトゥーを施して、それを摘出するというショーで人気を博していた。しかし、こうした進化を好ましくないと感じる政府は、ティムリン(クリステン・スチュワート)を派遣し、ソールとカプリースの動向を注視していて・・・

ポジティブ・サイド

内臓摘出ショーを新しい形のセックスだと捉えるのは凄い視点だと感じた。たしかに人類の進化が悪い方向に進んでしまえば『 JUNK HEAD 』のような世界が到来するだろう。本作は現代と『 JUNK HEAD 』の中間地点の世界を提示しているように感じられた。

 

臓器の摘出=新しい形のセックスという見方も面白い。恥骨をぶつけ合うのではなく、互いを切り刻み、血を流すソールとカプリースの姿は確かに官能的と言えなくもない。レア・セドゥはヌードを披露。クローネンバーグに情念を一身に受け止めてしまったか。臓器摘出マシーンを操作する手つきのエロティシズムを表現できる女優はなかなかいないだろう。

 

進化する人類と、それを好ましくないと見なす政治的権力の対立という構図はSFでは珍しくもなんともないが、プラスチックを消化してしまう臓器の存在が、俄然本作を興味深いものにしている。言うまでもなくプラスチックによって汚染されてしまった海域とそこに住まう生物、さらにマイクロプラスチックに汚染されていると言われる現代人をグロテスクに映し出しているわけだ。悪趣味な変態映画人が鬼才と呼ばれる所以である。

ネガティブ・サイド

英語で一言で評するなら graphic となるだろうか。ビゴ・モーテンセン演じるソールの内臓摘出ショーは悪趣味の一語に尽きるし、臓器にもリアリティはない。骨や筋肉、腹膜、脂肪が一切ないのは、低予算映画ゆえか?製作やキャスティングを見るに、予算不足とは考えづらいが。

 

あの妙な食事介助椅子は何なのだろうか。結局自分で食べてるし。加速進化症候群患者に反応してあのように動くようだが、呈示される判断材料がちょっと少なすぎではないだろうか。

 

It’s time to listen. のダンサーは何のシンボル?痛みに対して悲鳴を上げるべき人体が、もはやその悲鳴を上げることができない云々を表しているのかと思うと、そうでもなく・・・ 特にストーリーに起伏やアクセントを与えるでもなく・・・ 

 

Graphicな作品である一方で、クリステン・スチュワート演じるティムリンがかなり饒舌(=説明好き)だったり、あるいはショーの観客が結構な長広舌を振るったりするのが気になった。『 A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー 』でもバーで延々としゃべる男がいてノイズに感じたが、それと同じだった。

 

総評

間違ってもデートムービーだと思ってはならない。アートな映画だという雰囲気に騙される大学生カップルが出ないことを祈る。『 スキャナーズ 』や『 ザ・フライ 』のような人体破壊に耐性がないと鑑賞は厳しいだろう。上映中の『 ビデオドローム 4K ディレクターズカット版 』も観るべきだろうか。ただ、同僚の急死および会社が欠員補充を当面はしない方針、かつ大学の後期が開講間近ということで土日も半日もしくは全日出勤になりそう。映画観る時間とれるんかな?

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

You’d be surprised.

あなたは驚くだろう、というのが直訳だが、実際は文脈によって意味するところが変わる。

X: Cooking seems hard.
「料理は難しそうだ」
Y: You’d be surprised.
「(そんなに難しくないから、実際に料理をしてみれば)驚くかもね」

のように使う。こういうフレーズをサラっと使えるようになれば英会話中級者以上、CEFRでB1+だろう。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 神回 』
『 セフレの 品格 プライド 』
『 ヴァチカンのエクソシスト 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, D Rank, SF, カナダ, ギリシャ, クリステン・スチュワート, スリラー, ビゴ・モーテンセン, レア・セドゥ, 監督:デビッド・クローネンバーグ, 配給会社:STAR CHANNEL MOVIES, 配給会社:クロックワークスLeave a Comment on 『 クライムズ・オブ・ザ・フューチャー 』 -微グロ耐性は必須-

『 デウス/侵略 』 -英国SFの珍品-

Posted on 2023年7月16日 by cool-jupiter

デウス/侵略 20点
2023年7月11日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:クラウディア・ブラック
監督:スティーブ・ストーン

近所のTSUTAYAで何となく手にした準新作。クソ映画だろうなという予感通りクソ映画だった。

 

あらすじ

地球人口が100億をはるかに超えた近未来、火星の軌道上に謎の球体を発見する。グレイ(クラウディア・ブラック)をはじめとした6名のクルーが調査のため火星軌道に派遣されるが、球体は地球上のあらゆる言語で「デウス=神」という意味の語を発信してきて・・・

 

ポジティブ・サイド

『 2001年宇宙の旅 』や『 エイリアン 』、近年の作品だと『 パッセンジャーズ 』を彷彿させる巨大宇宙船を大写しにするスタートに期待感が高まる。そしてそこが全てだった。

 

そうそう、宇宙船AIのミズはなかなかチャーミングだった。小説『 巨人たちの星 』のヴィザーのようだった。ChatGPTやGoogle Bardがこのレベルに来るのに、あと何年かかるだろうか。

 

ネガティブ・サイド

アイデアが陳腐すぎる。地球人口が爆発したので、それを間引いてやろうというプロットはは腐るほど観たり読んだりしてきた。謎の球体も『 スフィア 』のパクリに見えるし、序盤のアキレス号船内の展開も『 サンシャイン2057 』の後半にそっくり。最後の展開も『 ターミネーター3 』とそっくり同じ。そして最終盤は『 インターステラー 』でフィニッシュ。他にも色々な先行映画がいくつも思い浮かんだ。とにかくオリジナリティの欠如が甚だしい。

 

『 エイリアン2 』と同じく、クルーの誰もかれもが非常に口汚くしゃべる。ただ、エイリアンの世界では宇宙貨物船が当たり前の時代で、こちらは火星に6人を送り込むのがやっとの文明・技術レベル。そんな船に乗っている人間がこんな低レベルな喋りをするとは考えられない。個人的にはスラングは大好きだが、これもリアリティに欠ける演出だった。そもそも火星軌道と地球でリアルタイムに通信ができるなら、それは超光速通信を実現してしまっているわけで、だったら恒星間移住とは言わないまでも、とっくに火星に移住したり、あるいは地球環境を劇的に改善できていてしかるべきだろう。

 

SFを作るなら、もう少し scientifically correct を目指すべきだ。

 

総評

悪く言えばクソ映画。上品に言えば珍品。SFを作りたいはずが、ホラーやサスペンスの要素を中途半端に盛り込んでしまい、肝心のストーリーが盛り上がらず、キャラも深掘りされないという悪循環。まあ、しかし、数多くのクソ映画の上に傑作が成り立つのだから、今後も定期的にクソ映画を鑑賞して、ほんのわずかでも製作者に還元はしなければならないのだろう。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

go fuck yourself

これは時々ドラマや映画で聞こえてくるし、『 サウスパーク 』的な友人がいれば日常でも使っていい。意味は「うるせえ、ボケ、死ね」ぐらいだろうか。映画のいちばん最後のクレジットシーンでこの台詞の応酬がある。人工知能がこういう台詞を正しく使い始めれば、人間はAIと適切な距離を取れているのだろうと個人的には思う。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 探偵マリコの生涯で一番悲惨な日 』
『 君たちはどう生きるか 』
『 交換ウソ日記 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, E Rank, SF, イギリス, クラウディア・ブラック, 監督:スティーブ・ストーン, 配給会社:ツインLeave a Comment on 『 デウス/侵略 』 -英国SFの珍品-

『 リバー、流れないでよ 』 -タイムループものの秀作-

Posted on 2023年7月10日 by cool-jupiter

リバー、流れないでよ 70点
2023年7月2日 TOHOシネマズ梅田にて鑑賞
出演:藤谷理子
監督:山口淳太

嫁が観たいというのでチケット購入。『 MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない 』に次ぐタイムループものの秀作だった。

 

あらすじ

京都・貴船の老舗旅館で働くミコト(藤谷理子)は、ある時、自分が特定の2分間を繰り返していることに気づく。そしてそれは自分だけではなく、旅館の他の従業員や宿泊客も同じだった。一同は何とかしてループから抜け出そうと知恵を絞るが・・・

ポジティブ・サイド

タイムループものは小説でも映画でも数多く生み出されてきたが、ループの幅が2分というのは異例の短さではないだろうか。本作は2分という限られた時間のループをひたすら繰り返すことで、「次はどうなる?」、「え、これってどういうこと?」という観る側の思考を次から次に刺激してきて飽きさせない。

 

キャラクターたちの掛け合いも、基本全員が関西人(京都人)なのでノリがいい。高速の会話劇が旅館内部で、時には道路を挟んだ別館まで巻き込んで、従業員たち、そして宿泊客たちも巻き込んで、毎ループごとに少しずつ物語を進めていく。

 

途中で、ループの真相というか原因が明かされ、「まあ、京都やしな」と一瞬納得させられてしまう。だがしかし、真相はそんなものではなかった。正直、デウス・エクス・マキナなのだが、そこに至るまでが面白いので許せてしまう。『 ファウスト 』ならずとも「時よ止まれ」と思うことは誰にでもある。しかし未来は否応なくやって来る。現在とは、それを受け止める準備をすることなのだろう(つまり、本作は京都らしいハイデガー哲学の映画化なのだ)。

 

そうそう、ひとつ感心したのが、ミコトがループの最初に戻った瞬間に野鳥(コガラ)のディーディーディーという鳴き声が聞こえる時と聞こえない時があるが、それが聞こえる時にはミコトは真っ先に他の従業員のところに向かっていく(ように思えた)。だとすると山口監督、相当な手練れである。これから鑑賞する方はコガラの鳴き声にも注意されたし。

 

ネガティブ・サイド

刃傷沙汰になったり、自殺したりと、途中で結構ハラハラする展開になるのだが、ミコトが殺されるルートがありそうと思わせてなかったのは何故?絶対あの作家先生が行き詰っていた原因である、キャラクターの死生観とリンクしてくると思った。鞍馬山で、あの世界観の中で「私は天狗です」とか言ったら、かなりの確率で一回は撃たれると思うのだが。

 

総評

『 四畳半神話大系 』や『 四畳半タイムマシンブルース 』の脚本を担当してきた上田誠が、またしても京都を舞台にした良作を送り届けてくれた。記憶喪失ものとタイムトラベル or タイムループものは、オープニングが抜群に面白く、しかし最後は尻すぼみというパターンが非常に多い。本作もまさにそのパターンにはまっているのは残念。けれど、まあ、そこに至るまでに散々楽しませてくれるから良しとしようではないか。ちなみにJovianはこの夏もしくは秋に嫁さんと貴船旅行に行くことにした。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

break the loop

ループを解く、の意。反対は get stuck in a loop = ループにはまる。近年でも『 パーム・スプリングス 』が製作されたように、タイムループものは定期的に出てくる。なので、映画ファンかつ英語学習者なら、これらの基本的な表現は知っておいていいだろう。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 忌怪島 きかいじま 』
『 探偵マリコの生涯で一番悲惨な日 』
『 Pearl パール 』

 

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Posted in 国内, 映画Tagged 2020年代, B Rank, SF, ヒューマンドラマ, 日本, 監督:山口淳太, 藤谷理子, 配給会社:トリウッドLeave a Comment on 『 リバー、流れないでよ 』 -タイムループものの秀作-

『 M3GAN/ミーガン 』 -古い革袋に新しい酒-

Posted on 2023年6月22日2023年6月22日 by cool-jupiter

M3GAN/ミーガン 65点
2023年6月17日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:アリソン・ウィリアムズ バイオレント・マッグロウ
監督:ジェラルド・ジョンストン

簡易レビュー。

 

あらすじ

玩具メーカー勤務のジェマ(アリソン・ウィリアムズ)は交通事故で両親を亡くした姪のケイディ(バイオレント・マッグロウ)を引き取った。しかし、仕事に忙殺される自分と両親喪失を乗り越えられないケイディはすれ違うばかり。そこでジェマは密かに開発していたAIロボット、Model 3 Generative ANdroid、通称M3GAN(ミーガン)をケイディに与えて・・・

ポジティブ・サイド

まあ、色んな先行作品のいいとこどりをしているなあ、というのが第一印象。姪っ子ケイディが元々ゲームやおもちゃにハマりやすい性格というのもあるが、対話型インターフェースと違和感なくコミュニケーションが成立するのは『 her 世界でひとつの彼女 』だし、おもちゃが恐怖の対象になるのは言わずもがなの『 チャイルド・プレイ 』、終盤のアクションの某シーンは『 エイリアン2 』&『 リアル・スティール 』そのまんまで、直後のシーンは思いっきり『 ターミネーター 』と『 ターミネーター3 』へのオマージュ。以前からよくある要素を現代風に味付けし直しており、ある意味で非常に鑑賞しやすくなっている。最後のオチも『 エクス・マキナ 』と『 モーガン プロトタイプL-9 』そっくり。

 

アンドロイドが実用化される日は遠そうだが、ChatGPTやGoogle Bard、Bing Chatが人間と verbal communication を取る日は近そう。人型ロボットが暴走する未来は遠いが、本作が提示する世界観は確実に真実味を帯びつつある。

ネガティブ・サイド

工業用ロボットあるいは災害救助用ロボットでもないミーガンが、なぜにあれほどパワフルなのか。『 GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 』の草薙素子でもあるまいに。開発者のジェマの設計思想が知りたい。さらにT3のT-Xばりの無敵のハッキング能力。こんなAIを開発できるのなら、玩具メーカー勤務ではなくアメリカの国防総省が直々にスカウトしてくるでしょ。

 

総評

ホラーというよりはSF、サスペンス、スリラーか。暴力的なシーンがいくつかあるが、それよりもミーガンのくねくねダンスが恐怖感を呼ぶ。案外、スカイネットは軍ではなく民間から生まれるのかもしれない。色々と?と感じるシーンはあるものの、緊張感を上手く盛り上げ、最後にはカタルシスと不安の両方を感じさせてくれる。高校生や大学生は、漫画原作の邦画よりも本作のような

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

be off to a good start

幸先の良いスタートを切れている、の意。劇中では、I’m not off to a very good start. のように使われていた。ちなみに「幸先の良いスタートを切る」は get off to a good start と言う。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 水は海に向かって流れる 』
『 ザ・フラッシュ 』
『 告白、あるいは完璧な弁護 』

 

現在、【英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー】に徐々に引っ越し中です。こちらのサイトの更新をストップすることは当面はありません。

I am now slowly phasing over to https://jovianreviews.com. This site will continue to be updated on a regular basis for the time being.

Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, C Rank, SF, アメリカ, アリソン・ウィリアムズ, サスペンス, スリラー, バイオレント・マッグロウ, 監督:ジェラルド・ジョンストン, 配給会社:ジェラルド・ジョンストンLeave a Comment on 『 M3GAN/ミーガン 』 -古い革袋に新しい酒-

『 65 シックスティ・ファイブ 』 -オリジナリティが弱い-

Posted on 2023年6月10日2023年6月10日 by cool-jupiter

65 シックスティ・ファイブ 40点
2023年6月4日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:アダム・ドライバー アリアナ・グリーンブラット
監督:スコット・ベック ブライアン・ウッズ

 

簡易レビュー。

あらすじ

恒星間宇宙船が小惑星帯と衝突し、未知の惑星に墜落した。辛くも生き延びたパイロットのミルズ(アダム・ドライバー)は、脱出船を探す過程で生き残りの少女コア(アリアナ・グリーンブラット)を見つけ出す。2人はともに脱出船を目指すが、そこは恐竜の闊歩する地球で、しかも小惑星が刻々と迫っていた・・・

ポジティブ・サイド

言葉の通じない少女と異星からの脱出を目指す、といえばあの名作が思い浮かぶ。その異星が実は地球だった、といえばどうしたってあの古典的作品を思い起こさずにはいられない。長い旅路の果てに娘に愛想をつかされる父親といえば、近年の巨匠の某SFとそっくりである。まあ、テンプレまみれの作品で、ある意味で非常に安心して観ることができる。ここでこれを見せるということは、45分後ぐらいにこういう展開かな?という予想が当たること当たること。90分という短い中で、アダム・ドライバーと子役の二人のドラマをそれなりに堪能できた。



ネガティブ・サイド

いくら何でも6500万年前の地球近傍にやってきて、小惑星帯にぶつかって、そのまま地球に不時着してしまうというのはご都合主義もいいところ。もう少し何らかの必然性があっても良かったのではないか。

 

未知の惑星で「空気が呼吸可能」という理由だけでヘルメットを脱ぐか?このあたり

『 エイリアン: コヴェナント 』とそっくり。ホンマに恒星間飛行を当たり前のように行う文明のパイロットなのか?

 

ミルズが銃器で恐竜を撃退するというのはあまりにも陳腐。それこそバリアのようなものでも持っているのなら、不用意にヘルメットを外す行為も説明できるのだが。

 

総評

『 エイリアン2 』と『 インターステラー 』と『 猿の惑星 』を足して10で割ったような作品。頭を空っぽにして鑑賞する分には良いのだろう。ポイントやシネマイレージが貯まっているなら、本作で消費するのも手かもしれない。アダム・ドライバーの熱烈ファンなら劇場へ。そうでないなら配信やレンタルを待つのもあり。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

asteroid

アステロイド=小惑星である。asterはギリシャ語で星のこと。日本語だとアスタリスクやアストロ球団などでお馴染みだろう。英語だと astronaut や astronomy が派生語となっている。接尾辞 oid は「似たもの」という意味を生む。アンドロイドは男に似たものという意味(アンドロギュヌスで両性具有、gynusの派生語はgynecology=婦人科)となる。つまり、アステロイド=星のようなもの=小惑星である。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 The Witch 魔女 増殖 』
『 渇水 』
『 水は海に向かって流れる 』

 

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Posted in 国内, 映画Tagged 2020年代, D Rank, SF, アダム・ドライバー, アメリカ, アリアナ・グリーンブラット, 監督:スコット・ベック, 監督:ブライアン・ウッズ, 配給会社:ソニー・ピクチャーズエンタテインメントLeave a Comment on 『 65 シックスティ・ファイブ 』 -オリジナリティが弱い-

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