劇場版シティーハンター 天使の涙 40点
2023年9月17日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:神谷明 伊倉一恵
総監督:こだま兼嗣
簡易レビュー。
あらすじ
冴羽獠(神谷明)と槇村香(伊倉一恵)のもとに、動画配信者のアンジーから逃げた猫を捜して欲しいとの依頼が入る。破格の報酬に猫を探し出そうとする二人。しかし、その依頼は獠の凄絶な過去に結びつくことになる依頼で・・・
ポジティブ・サイド
1980年代からしっかり現代にまでアップデートできている。ただし、いくら時代がアップデートされても「もっこり」は健在。これを失ってはシティーハンターがシティーハンターではなくなってしまう。シリアス極まりないシーンにも「もっこり」という台詞をぶち込んでくるあたり、製作者側は時代がうつろいゆく中でも失ってはいけないものが何であるのか分かっている。
一方でシティーハンター冴羽獠の超絶射撃は健在。手に汗握るアクションは十分に堪能できた。特に今回の相手は格闘戦でも獠を圧倒する。このハラハラドキドキ感は、通常のエピソードでは味わえない。すべてを吹っ切った獠の神業による決着は、まさに狙撃手の面目躍如。ゴルゴ13よりも冴羽獠の方が総合力では上手かな。
ネガティブ・サイド
神谷明、伊倉一恵、キャッツアイの面々の声の衰えが顕著である。こればっかりはどうしようもないが、どこかの時点でアニメ『 ドラえもん 』や『 サザエさん 』のように、声優交代は必要だったのではないかと感じてしまう。
そのキャッツアイの登場は北条司ワールドのスターシステムだと思えば普通にあり。しかし、『 うちのタマ知りませんか 』や『 ルパン三世 』まで出てきてしまえば、世界観も何もない。ところどころにものすごいノイズが混じったように感じられた。やるなら同じ媒体(週刊少年ジャンプ)のネタをてんこ盛りにした『 シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション 』に倣うべきだった。
海坊主が完全なる役立たず。なんだかなあ・・・
中途半端なインフォマーシャルも不要。カップ麺メーカーがスポンサーなのか?
総評
最終章への序章なら、序章であると銘打ってほしい。劇中でも北条司本人(?)が続編への意欲を示していたが、早くしないと声優陣が本格的に枯れてしまう。事実、映画館も結構な入りだったが、若い世代は見当たらず。ほとんど40代以上に見えた。今ならギリギリで純度100%のシティーハンターが製作できるはず。欲をかいて2章、3章と作るのではなく、次作でスパっときれいにまとめてほしい。
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crowning achievement
最高傑作という表現はいくつかあるが、殊に弟子のような意味合いの場合はこの表現を使うことが多い。Plato was the crowning achievement of Socrates’ many disciples. =プラトンは数多くのソクラテスの弟子の中でも最高傑作であった、のように言える。英検準1級以上を目指すなら知っておこう。
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『 名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊 』
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