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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

サラリーマン英語講師が辛口・甘口、両方でレビューしていきます

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タグ: アクション

『 シン・仮面ライダー 』 -庵野色が強すぎる-

Posted on 2023年3月20日2023年3月21日 by cool-jupiter

シン・仮面ライダー 40点
2023年3月18日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:池松壮亮 浜辺美波 柄本佑
監督:庵野秀明

 

簡易レビュー。

あらすじ

本郷猛(池松壮亮)は秘密結社SHOCKERの技術者・緑川によってバッタの能力を持つ強化人間に改造された。緑川は組織の在り方に疑問を呈し、正義の心を持つ本郷に娘・ルリ子(浜辺美波)を託そうとするが・・・

 

ポジティブ・サイド

幼いころに見た仮面ライダーで最も印象に残っているのはライダーキックときりもみ回転ジャンプ。それは庵野秀明も同じだったのだろう。昭和の仮面ライダーの雰囲気が冒頭から大画面からあふれ出ていた。

 

バイクのシーンも疾走感があふれていて、仮面ライダーのライダーたる由縁も堪能できた。

ネガティブ・サイド

昭和の仮面ライダーの知識が全くない人が観ると、何が何やら分からない可能性が大。うちの中学生、小学生の甥っ子たちは平成後期の仮面ライダーで育ったが、それでも本作品を観てもチンプンカンプンだろうなと思う。『 シン・ゴジラ 』や『 シン・ウルトラマン 』程度で良いので、仮面ライダーのオリジンを描いてほしかった。原作や、現在 Young Jumpに掲載中の『 真の安らぎはこの世になく 』をある程度読んでいないとストーリーが理解しづらければ、若い世代のファンは振り向いてくれない。

 

終盤のトンネルおよび玉座の間のシーンは暗すぎて、非常に見辛かった。またCGのクオリティが『 シン・ゴジラ 』や『 シン・ウルトラマン 』よりも低かった。

 

ショッカー、とくに蝶オーグの狙いがまんまゼーレの人類補完計画で、仮面ライダーよりも庵野の色が出すぎていた。

総評

Jovianはゴジラ大好き、ウルトラマンは普通、仮面ライダーは惰性でテレビで見ていた。なので、仮面ライダーのガチ勢や、逆に仮面ライダーを全く知らない層の反応が気になる。レイトショーで観たのも一因だろうが、劇場に来ていたのは全員がJovianと同世代か、下手をするとJovianの親世代のような方々だった。若い世代には勧め辛い作品か。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

augment

増強する、の意味。劇中のオーグはこれのこと。仮想現実=VRで、拡張現実=ARというのを聞いたことがある人も多いはず。これは augmented reality のこと。今後は augment がより多くの分野に波及していくと思われるので、この語は知っておこう。

次に劇場鑑賞したい映画

『 Winny 』
『 シャザム! 神々の怒り 』
『 ロストケア 』

 

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Posted in 国内, 映画Tagged 2020年代, D Rank, アクション, 日本, 柄本佑, 池松壮亮, 浜辺美波, 監督:庵野秀明, 配給会社:東映Leave a Comment on 『 シン・仮面ライダー 』 -庵野色が強すぎる-

『 トップガンナー 』 -パロディにすらなれていない-

Posted on 2023年2月9日 by cool-jupiter

トップガンナー 10点
2023年2月7日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:エリック・ロバーツ
監督:ダニエル・ラスコ

近所のTSUTAYAでレンタル。もうタイトルだけで借りてしまった。Sometimes, I’m in the mood for garbage.

 

あらすじ

へリング大佐(エリック・ロバーツ)はやんちゃな新人パイロットたちを育成していた。ある時、最新鋭戦闘機ヴァルキリーが基地に緊急着陸。降りてきた海兵隊員たちは。ロシアの開発した恐るべき生物兵器を一刻も早く処理しなければならないと言う。そして基地にはロシア空軍の最新鋭戦闘機が迫りつつあり・・・

 

ポジティブ・サイド

いかにも『 トップガン 』を意識した夕焼けと、そこに浮かび上がるシルエットだけは良かった。本作の良さはそこで終わりである。

 

ネガティブ・サイド

基地はメキシコ近くにある、みたいな設定なのに、なぜロシアから飛んできた海兵隊がやってくるのか。アラスカとかの間違いでは?

 

海軍ではなく空軍なのにトップガンナーなどというタイトルをつけるセンスを疑う。そして空軍なのに、空中戦ではなく地上戦がメイン。いや、メインではないが、タイトルにもある Gun を使うのが地上と空中で半々というのは詐欺に近いのではないか。DVDのジャケットに「この大空で最強<トップ>の射手<ガンナー>が決まる」みたいに書いていて、地上の射撃戦を見せられてもなあ。そこでも、海兵隊に「単射にしろ」と言われた直後に連射でぶっ放したりと、意味不明な展開が多数。

 

肝心の空中戦もビジュアルは非常に低クオリティ。low budget movie だからしゃーないとはいえ、Ace Combat Zero レベルのCGはさすがに2020年の映画でやってはいかんだろう。

 

3機のF-18が意気揚々とSu-57に挑むもあっさりと返り討ち。というか、一機がやられた直後に、一機がおとりになって、そのすきに最後の一機が相手の後ろを取る・・・って、3対1でも負けるのに、敢えて一時的にとはいえ1対1に持っていくのは何故なのか。そしてせっかく奪ったSu-57の背後を機銃で撃たず、イジェクトして神風アタックを仕掛けるのか。いや、撃てよ。なんで機体を敵機にぶつけようとするのか。こいつら米空軍を名乗った旧大日本帝国空軍か?

 

ヴァルキリーを飛ばすシーンで、遂に胸躍る空中戦か?と思わせて、映っているのはずっと機内の映像。モニターに表示される敵機を撃って撃墜・・・って、そこで大空を映せないのか?最初の空中戦でCGにかける予算を全部使ってしまったのか。監督、脚本、プロデューサーがどいつもこいつもそろって能無しだったか。

 

総評

クソ映画愛好家にしかお勧めできない。こっちは低クオリティでもいいので、とにかくスカイアクションがたくさん観たいのだが、意味の分からん地上戦と役者の顔面アップの長い台詞回しが延々と続く。まあ、でも作っている側も傑作を作る気など毛頭ないだろう。熱心な映画ファンが全世界に1億人いるとして、そのうちの1000人に一人がレンタルや配信で視聴してくれれば元が取れるのだろう。それくらいの低クオリティである。ゴミでも観るか、という心づもりで鑑賞を。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Sorry, no lessons. I need to forget about this load of turd.

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 エンドロールの続き 』
『 イニシェリン島の精霊 』
『 日本列島生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た! 』

 

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Posted in 映画, 未分類, 海外Tagged 2020年代, F Rank, アクション, アメリカ, エリック・ロバーツ, 監督:ダニエル・ラスコLeave a Comment on 『 トップガンナー 』 -パロディにすらなれていない-

『 モービウス 』 -二番煎じのオンパレード-

Posted on 2023年1月28日 by cool-jupiter

モービウス 35点
2023年1月28日 レンタルBlu rayにて鑑賞
出演:ジャレッド・レト マット・スミス アドリア・アルホナ
監督:ダニエル・エスピノーサ

 

劇場公開時にはスルーした作品。近所のTSUTAYAで準新作になったので、クーポン使用でレンタル。

あらすじ

天才医師マイケル・モービウス(ジャレッド・レト)は、自らが患っている血液難病の治療法を探していた。ある時、コウモリの血清を使った治療法を自分自身に試した結果、マイケルは異能の力を授かってしまう。同時に、抑えようのない血液への渇望に苛まされるようになり・・・

 

ポジティブ・サイド

メインのキャラを演じた俳優たちは皆、ハマっていた。ジャレッド・レトは言うに及ばず、親友かつ宿敵となるマイロを演じたマット・スミスも『 ラストナイト・イン・ソーホー 』同様に、心に闇を抱えたキャラを好演した。

 

マイケルの同僚マルティーヌを演じた女優は美人だなと感じた。

 

ネガティブ・サイド

何もかもに既視感を覚えた。キャラもそうだし、ストーリーもそう。オリジナリティが決定的に欠如している。

 

ヴィランと見せかけてヒーローでした、は既に『 ヴェノム 』でやったこと。さらに主人公に立ちはだかるヴィランが主人公と同じパワーを持っているという筋立ても『 インクレディブル・ハルク 』以来、使い古されたプロット。幼い患者を救おうと結成を投与したらヴィランになってしまった。倒すためではなく止めるため、または元に戻して別の治療を施すために自らも結成を投与して患者であった少女と対峙する・・・のようなストーリーなら相当にドラマが盛り上がるはずなのだが。

 

マイケルとマイロのバトルも、まるでファンタビを観ているかのよう。コウモリがバトルをするのかどうかは知らないが、エコーロケーションによって死角からの攻撃も交わしてしまう、あるいは暗闇でも闘えるといった、コウモリらしさが感じられなかった。

 

血の臭いにすこぶる敏感になっていたマイケルだが、街中に出たら混乱するのでは?ちょっと下品かもしれないが、雑踏の中には「現在、生理中です」という女性などいくらでもいただろう。そうした臭いに反応してしまってもすぐに自制できる。しかし、マルティーヌの血の臭いには抗いがたい何かがある・・・といった描写をほんの少し入れてくれれば、それだけでマイケルが一気に人間臭くなり、感情移入しやすくなったと思う。

 

総評

近年のMCUの傾向を中耳になぞるかのように、一つの映画が一つの長大なインフォマーシャルになってしまっている。エンディングのカットシーンを観ても、もはや興奮できない。義理で鑑賞しているように感じ始めたMCUだが、あと1~2年で劇場鑑賞から離脱するのが吉かもしれない。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

work

上手く行く、の意。劇中では It worked. = 実験が成功したわ、のように使われていた。日本語でも「このプランは本当にワークするのか?」のように、一部の業界人は日常的に使っているのではないか。しばしば work like a charm = 魔法のように上手く行く = 実に上手く行く、見事に効く、という形で使われる。英会話中級者なら耳にしたことはある表現だろう。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 そして僕は途方に暮れる 』
『 ヒトラーのための虐殺会議 』
『 エンドロールの続き 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, E Rank, アクション, アドリア・アルホナ, アメリカ, ジャレッド・レト, マット・スミス, 監督:ダニエル・エスピノーサ, 配給会社:ソニー・ピクチャーズエンタテインメントLeave a Comment on 『 モービウス 』 -二番煎じのオンパレード-

『 パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女 』 -カーアクションは少なめ-

Posted on 2023年1月26日 by cool-jupiter

パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女 70点
2023年1月22日 大阪ステーションシティシネマにて鑑賞
出演:パク・ソダム チョン・ヒョンジュン
監督:パク・デミン

 

仕事が繁忙期なので簡易レビュー。

 

あらすじ

クルマを運転させれば右に出る者がいないウナ(パク・ソダム)は、裏の世界の運び屋として生きている。ある日、プロ野球賭博のブローカーとその息子を運ぶという依頼が入る。しかし、アクシデントにより依頼人の幼い息子と300億ウォンの貸金庫の鍵だけを運ぶことになる・・・

ポジティブ・サイド

冒頭の数分間は『 ドライヴ 』、『 ベイビー・ドライバー 』、『 トランスポーター 』への韓国映画界なりのオマージュか。街中の路地の爆走や、静かに闇に紛れる様。クルマを駆る天才ドライバーというのは実に絵になる。パク・ソダムの無表情でのクールな演技は本作にマッチしていた。

 

子役のチョン・ヒョンジュンは『 パラサイト 半地下の家族 』ではあまり印象に残らなかったが、本作では守られるべき小さな子どもから、ヒロインを守らんとする男の子に成長する。よくこんな脚本を書いて、子どもに演じさせて、さらにそれを面白い筋立てに仕上げるものだと関心させられた。

 

韓国の警察は無能というのが定番だったが、今作の悪徳警察は特に悪辣。さっさと誰かこいつをぶっ殺せ、と心の底から思わせてくれた。

 

パク・ソダムはこれから役者としてのピークが来るだろう。続編も期待して良さそうだ。

 

ネガティブ・サイド

カーアクションが決定的に少ない。もちろん終盤の肉弾戦の迫力は否定しないが、本作の最大のアピールは華麗なるドライビング・テクニックであるべきだ。

 

国家情報院のおばちゃんに見せ場がなかった。悪徳刑事を吊し上げるのはこの人だと思ったが。

 

インドの青年にも、もう一つぐらい見せ場が欲しかった。

 

総評

『 非常宣言 』と同じく、日本ではとても作れそうにないダークな娯楽作品。ぜひ続編を作ってほしい。運び屋という裏稼業に興味のある人は、Jovianの先輩の書いた小説『 運び屋 』も読んでみよう。

 

Jovian先生のワンポイント韓国語レッスン

サジャン

社長の意。社 = シャ ⇒ サ、長 = チョウ ⇒ チャン。昔、うちの親父も韓国旅行していた時に「社長、社長、社長にはこれが似合う」とか言われて、高いカバンを露天商に買わされていたな。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 そして僕は途方に暮れる 』
『 ヒトラーのための虐殺会議 』
『 エンドロールの続き 』

 

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Posted in 映画, 未分類, 海外Tagged 2020年代, B Rank, アクション, チョン・ヒョンジュン, パク・ソダム, 監督:パク・デミン, 配給会社:カルチュア・パブリッシャーズ, 韓国Leave a Comment on 『 パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女 』 -カーアクションは少なめ-

『 シン・オクトパス 』 - タコ映画の珍作-

Posted on 2022年12月17日 by cool-jupiter

シン・オクトパス 40点
2022年12月16日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:リウ・ムー キャンディス・ツァオ
監督:フランク・シィァン

『 マーズ・ミッション2042 』のCMで本作を知って、少し興味を持った。近所のTSUTAYAにあったので、クソ映画と知りつつ借りてしまった。

 

あらすじ

海辺で食堂を営むフォン(リウ・ムー)は、漁で珍しいタコを捕獲する。フォンはこのタコを元恋人で科学者のズーモー(キャンディス・ツァオ)に渡す代わりに、縒りを戻すために食事に誘うも、ズーモーは首を縦に振らず、「そのタコは誰にも売るな」と言う。その夜、海から巨大なタコが現れ、フォンの食堂を破壊する。そのドサクサに紛れて、珍しいタコが何者かに奪われてしまう。フォンとズーモーはタコをなんとか奪還しようとするが・・・

 

ポジティブ・サイド

最初に登場する子ダコがえらく可愛い。これが低予算アメリカ映画だと、もっとおどろおどろしい感じになるのだろう。何と言っても devilfish なのだから。しかし中国映画になると、なんか可愛い子ダコになる。このあたり、日本ならゴジラの息子がミニラになるのと共通するものを感じる。

 

タコのCGのレベルもまあまあ。タコは各触腕の根元に脳に匹敵する神経網があり、それぞれの腕がバラバラに動くことで知られている。そのタコの特徴がよく出ていたと感じる。

 

ごく一部の狂ったサメ映画のサメを除けば、海洋モンスターものというのは地上であれば、あるいは陸地であればかなりの程度の安全が確保されるが、タコに関しては陸上でもそれなりに活動できてしまう。そうした水生生物ながら陸にも上がれてしまうタコの脅威もそれなりに描かれている点も好感度が高い。

 

情けないばかりのフォンが、中盤に差し掛かる時点でのとある出来事によって、一皮むける。以後、ズーモーのために無茶を承知で危険を冒していく姿は、ベタではあるが見直した。

 

タコと言えば触腕、触腕と言えば触手ということで、触手を使ったエロいシーンも少しだけあるよ。サメも少しだけ出るので、海洋モンスター・海洋パニック系が好きな人にお勧めしたい。

 

ネガティブ・サイド

シーフードに詳しいはずのフォンが、最初に捕獲した子ダコを見て、特に何も思わず「珍しいやつだから、これをネタにズーモーに会おう」と思うところが解せない。いくらなんでも呑気すぎやしないか。

 

フォンの弟分二人も、海に潜む巨大不明生物が大暴れした翌日に船で海に繰り出すとは、本当に海辺に暮らす人間なのか。いかにも中国という感じの愛すべきおバカキャラがここで退場してしまうのは脚本上どうなのか。それともこの二人はフォンの覚醒を促す人身御供に過ぎないとでも言うのか。納得できん。

 

ゲイル将軍率いるソルジャーの集団は揃いも揃って脳筋集団。タコに構うよりも先に、変異遺伝子の入手場所に向かいなさいよ。なんでわざわざ子ダコを使って、大ダコを呼び寄せて、弾薬を消費して、貴重な兵力を損耗させてしまうのか。まあ、それを言うとドンパチ成分が絶対的に足りなくなるが、大海原でタコの触腕にひたすら撃ちまくる画はなかなかにシュール。ただ個人的には、このタコには得意の擬態能力を駆使して、洞窟の岩壁などから突如触腕がニュルンと現れてくるようなシーンが観たかった。そうすれば、ドンパチだらけのアクションの中にサスペンス要素も織り交ぜられたのではないか。

 

変異遺伝子の研究にドイツが唐突に登場するのもお約束と言えばお約束だが、中国ではダメな理由でもあるのだろうか。日本が731部隊を擁していたぐらいだから、中国にもっとすごい機関や組織がありました・・・でも別に問題ないように思うが。

 

エンディングはそれなりに微笑ましいが、この展開だとまた70年後に大パニックが起こってしまうのでは?

 

大ダコの全体像をもっと映し出して欲しかったが、予算が足りなかったか。

 

総評

個人的に大ダコというと『 ドラえもん のび太の海底鬼岩城 』のイメージが強いのだが、このタコは多分それよりも更にでかい。ただ、タコの特徴はよく掴んでおり、CGも健闘している。主人公のキャラが前半と後半でビックリするぐらい変わってしまうが、これを是と見るか非と見るかは意見が分かれるところだろう。ヒロインのズーモーは正統派の Chinese Beauty なので、フォンが理解しがたいという人は、このキャラを応援しながら鑑賞すべし。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Full speed ahead

「全速前進」の意。戦争映画で、特に艦船ものでよく聞こえてくる。似たような表現で Full throttle というのもある。これは日本語でもフルスロットルと言うので分かりやすい。たしか『 ジョーズ 』で Full throttle, full throttle! と叫ぶシーンがあった気がする。どちらも覚えておくと洋画の乗り物、特に船舶のシーンを楽しめるようになる。

次に劇場鑑賞したい映画

『 ホワイト・ノイズ 』
『 夜、鳥たちが啼く 』
『 ケイコ 目を澄ませて 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, D Rank, アクション, キャンディス・ツァオ, リウ・ムー, 中国, 監督:フランク・シィァンLeave a Comment on 『 シン・オクトパス 』 - タコ映画の珍作-

『 犯罪都市 THE ROUNDUP 』 -鉄拳はすべてを解決する-

Posted on 2022年12月15日2022年12月15日 by cool-jupiter

犯罪都市 THE ROUNDUP 65点
2022年12月11日 心斎橋シネマートにて鑑賞
出演:マ・ドンソク ソン・ソック
監督:イ・サンヨン

『 犯罪都市 』の続編。マ・ドンソクが出るだけでマ・ドンソクの映画になってしまうのだから、この役者のスターパワーには相当なものがある。とにかく鉄拳が全てを解決してしまうのだ。

 

あらすじ

衿川警察の強力班の刑事マ・ソクト(マ・ドンソク)は、国外逃亡犯の身柄引き受けのためにベトナムに向かう。しかし、領事館に自首してきた容疑者を不審に感じたマは、背後にカン・ヘサン(ソン・ソック)という凶暴な犯罪者の存在を察知。ベトナムで独自に調査を開始する。一方で、カン・ヘサンに息子を殺された韓国の大企業の会長は、独自に殺し屋を雇ってカン・ヘサン抹殺を目論んで・・・

ポジティブ・サイド

冒頭から不穏な空気が流れる。若手社長がいきなり拉致され、ボコボコにされてしまう。この有無を言わせぬバイオレンスが韓国映画らしさ。その一方で、これはマ・ドンソクの主演映画。どんなにドギツイ描写があっても、彼が出てくれば一気にコミカルになる。冒頭で婦女子を人質にした立てこもり犯を前に右往左往する衿川警察の強力班の面々。そこに現れるマ・ソクト。なんだかんだありながらも、ナイフの相手を剛腕でノックアウト。狂暴なカン・ヘサンと剛腕マ・ソクトの対照的な導入で、これだけで二人の対決のショーダウンが楽しみになってくる。

 

その後の展開もカン・ヘサンのパートは容赦ない犯罪と暴力、マ・ドンソクのパートではコミカルな笑いを提供と、メリハリの利いた構成で物語が進んでいく。ベトナムまでやってきて、しかも領事館の中で「真実の部屋」をやるマ・ドンソクには笑ってしまう。対してカン・ヘサンも、殺害した若手社長の父親が送り込んでくるヒットマン連中を先制攻撃で撃退。狂暴なだけではなく、本物の戦闘力の持ち主であることを見せつける。前作のユン・ゲサンとチン・ソンギュもかなりの狂いっぷりを見せてくれたが、頭のおかしさと言う意味では今作のソン・ソックも全く負けていない。というか、これぐらい狂ったキャラでないと、マ・ドンソクと対峙できない。つくづくスターパワーのある役者である。

 

カン・ヘサンはベトナムの犯罪者たちのアジトに乗り込んでの大立ち回り。そこに遅れてやって来るマ・ドンソクとの最初の対決が中盤の見どころ。ここであのコミカル班長が大ダメージを負ってしまうが、彼の怪我とその後の病院での対応がストーリーにぴったりハマっている。単に怪我をさせられました、ではなく物語を勧めていく上での必然性のあるイベントになっていた。ここから舞台は韓国へ。

 

韓国でもカン・ヘサンが大暴れ。これはもう一所轄の一警察署の案件ではない。が、そこもあっさりとクリア。これなら元大阪府警のJovian義父も納得してくれそうな一コマがある。自分を狙う者すべてを殺し、カネを奪っていくカン・ヘサンを追う中で、強力班のメンバーもダメージを負っていく。警察の総力を挙げてカンを追うカー・チェイスのシーンはかなりの迫力。そして最後はカン・ヘサンとマ・ソクトの第2ラウンド。やはり鉄拳はすべてを解決するのである。ラストは『 エクストリーム・ジョブ 』的な大団円。本当のクランクアップのシーンをそのまま映画に使ったのかな?と思うほど。これはもう一本続編が来るかもしれない。

ネガティブ・サイド

刑事は二人で行動するのが基本中の基本。班の一人が単独行動することで、逆にカン・ヘサンに刺されてしまうが、これだとカン・ヘサンが強いというよりは刑事の方が間抜けに見えてしまう。班長とマ・ソクトは二人組で行動していたが、それでも班長はカンに重傷を負わされた。この刑事も二人組で行動していて欲しかった。

 

おとり捜査は日本でも条件付きで行われ始めているらしいが、韓国では民間人(というか不法滞在者)をこんな風に捜査に駆り出すのはOKなのだろうか?ここで警察署長もしくは班長にもう一回根回しをしておけば印象も違ったのだが。

 

ヴィランのカン・ヘサンの悪人っぷりに文句はないが、彼のやっている犯罪行為そのものはちんけに思える。この点では前作のユン・ゲサンとチン・ソンギュのペアによる組織犯罪の方がはるかに脅威に思えた。『 ただ悪より救いたまえ 』のように、国外でうごめく巨悪を叩くというプロットを構想できなかったものか。

 

総評

『 ただ悪より救いたまえ 』のように明らかにアジア市場を意識した作りになっている。というか、やっていることは『 ただ悪より救いたまえ 』にそっくりの韓流ノワールなのだが、マ・ドンソクが暴れるだけでスカッとした爽快アクションになるのだから不思議である。この丸顔中年筋肉オヤジはどこかチャールズ・バークレーやシャキール・オニールといった、子どもがそのままデカくなったような雰囲気がある。どんなにバイオレンス色が強まっても、それを中和してしまうキャラクターというのはなかなか見当たらない。スカッとした気分になりたければ、前作を鑑賞の上、本作を観よう。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

I would like …

・・・が欲しい、というのを丁寧に言う表現。I want some coffee. の代わりに I would like some coffee. と言えば、それだけでかなり丁寧になる。英語圏でも非英語圏でも、海外旅行する際に何かをリクエストする時には I would like ~を使っておけば大怪我をすることはない。

次に劇場鑑賞したい映画

『 グリーン・ナイト 』
『 ホワイト・ノイズ 』
『 夜、鳥たちが啼く 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, C Rank, アクション, ソン・ソック, マ・ドンソク, 監督:イ・サンヨン, 配給会社:HIAN, 韓国Leave a Comment on 『 犯罪都市 THE ROUNDUP 』 -鉄拳はすべてを解決する-

『 RRR 』 -炎と水の英雄譚-

Posted on 2022年11月26日2022年11月26日 by cool-jupiter

RRR 80点
2022年11月23日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:N・T・ラーマ・ラオ・Jr. ラーム・チャラン
監督:S・S・ラージャマウリ

久しぶりのインド映画。『 バーフバリ 』のS・S・ラージャマウリ監督作品ということで、鑑賞後は心地よい疲労感に包まれた。

 

あらすじ

1920年、英国植民地下のインド。英国人に買われていった妹マリを救おうとするビーム(N・T・ラーマ・ラオ・Jr.)と、英国政府に仕え、インド人暴徒を鎮圧する警察官ラーマ。二人は事故に巻き込まれた少年を協力して救ったことから無二の親友となる。しかし、お互いが自分の使命を果たさんとする時、遂に二人は激突することになり・・・

ポジティブ・サイド

『 バーフバリ 』の前後編でも感じたが、インドの映画人は自らのビジョンを具体化するのに一切躊躇がない。これはS・S・ラージャマウリ監督だけかな。炎と水の勇者が冒頭から大暴れ。ラーマが暴徒の海に飛び込んで見せる無双アクションはやりすぎもいいところ。ビームが狼を仕留めようとして、結果的に虎を仕留めてしまうのも無茶苦茶。しかし観ている最中はまったくそう感じない。インド映画の魔力である。

 

二人が出会うきっかけになる少年の救出ミッションもメチャクチャ。二人が空中でがっちりと互いの手を握り合うシーンにはリアリティーの欠片もないのだが、それでも押し通してしまうラージャマウリ監督の怪力よ。そこから始まる二人の友情も美しい。インドは世界でも類を見ない多民族、多言語、多宗教の国なので、相互の理解はなかなか難しいと思われるが、逆に男と男の友情に言葉はいらないというテーゼを力強く提示しているとも感じた。

 

本作が近年のインド映画と少々異なっているのは、ダンスシーンを思い切りぶっこんでいるところ。国際的なマーケットで売るには、映画は2時間弱がベスト。ダンスシーンを入れてしまうと、それだけで数分は消費する。畢竟、近年の大作インド映画はダンスシーンが少ない、あるいは全くない、もしくはエンドクレジットに持ってくる。だが、本作は InteRRRval 前のストーリーの中盤あたりでナートゥというダンスのシーンがあり、これがまさにクレイジーの一語に尽きる。このナートゥが単なるダンスではなく、異文化対決であり、異文化交流であり、友情を深めるシーンでもあり、ラーマとビームの力関係を決定づける役割も担っている。

 

ビームはマリを見つけ、ラーマはスコット知事の邸宅に突入してきたビームと遂に激突。友情と使命の狭間で揺れる二人の対決は見応え抜群。そして絶妙なタイミングで InteRRRval へ。 

 

後半はいきなりビームがラーマに拷問を食らうシーンで、観ているだけで胸が痛い。ここでビームが取るある行動が、ラーマに、そして民衆に響く。ラージャマウリ監督は単なるアクションてんこ盛り作品を見せたいわけではなく、インドらしさを見せたいわけで、この後に現れるインド史上の超有名人の思想の先取りをここで披露する。この構成には恐れ入った。

 

後半では昇進を果たしたラーマの過去、そして真の目的が描写されるが、ここで明らかになる過去は暗く、そして重い。ラーマが親友や許嫁よりも大切にしたいものがあるということが痛いほど伝わってきた。そして、そのことを知ったビームによるラーマの救出劇と、そこから始まる二人の無双の活躍に言葉はいらない。人馬一体という言葉があるが、人人一体の大活躍である。客観的に見れば ( ゚Д゚)ハァ? なのだが、このアクションシーンを成立させてしまうのがラージャマウリ監督なんだな。そこから先は炎の戦士と水の戦士の超強力タッグによる英国紳士ぶっ殺しまくりタイムに突入。最後の最後にスコット知事もぶっ倒してスッキリ爽快。

 

本作は最後にほんの僅かな苦々しさも残す。ラーマが自分を牢獄から助け出してくれたビームにお礼をしたいと言う。そこでビームが欲しかったものに、インドという国の歴史、そして未来を見た気がした。もっと大袈裟に言うなら、独立不羈の国民国家を樹立するのに必要なのは腕っぷしや武器ではなく、ビームの欲したものこそが本当に必要なものなのだろう。教育業界の人間の端くれとして、非常に突き刺さるメッセージを最後に受け取った。

ネガティブ・サイド

エンディングのダンスシーンで少しだけ出てくるが、ビームとジェニーのその後についてほんの少しでよいので触れてほしかった。

 

毒にやられたり、結構な外傷を負ったりするが、ラーマの回復力が異常であるように思う。

 

THE STORYのR、FIREのR、WATERのRのように冒頭で表示されるが、WATERよりもFORESTのRの方がしっくり来る気がする。

 

総評

友情か、使命かというテーマの作品なら邦画で『 ヘルドッグス 』があったが、アクションは本作の方がはるかに上。岡田准一も原田監督も、ここまで突き抜けたアクションを志向してほしい。非常に不謹慎だが、InteRRRval 後の後編では「いけいけやれやれ、英国人どもをぶっ殺せ!」という気分で鑑賞してしまった。とにかく主役二人の友情とアクションが熱すぎる。これをマサラ上映で鑑賞したら、それだけで1kgぐらい痩せるような気がする。頭を空っぽにして3時間楽しめる、インド映画の傑作である。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

call

呼ぶ、の意。call A B という形で「AをBと呼ぶ」という意味になる。劇中ではビームが身振り手振りと片言英語でジェニーに名前を尋ね、Don’t call me ma’am, sir. It’s just Jenny. というセンテンスそのものを彼女の名前だと勘違いするシーンに笑った。ちなみに先日、業務で某アメリカ人女子プロゴルファーの通訳を行ったが、Jovianの第一声は What should I call you? =「 何とお呼びすればよいですか?」だった。便利なフレーズなので覚えておこう。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 ザリガニの鳴くところ 』
『 サイレント・ナイト 』
『 母性 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, A Rank, N・T・ラーマ・ラオ・Jr., アクション, インド, ラーム・チャラン, 歴史, 監督:S・S・ラージャマウリ, 配給会社:ツインLeave a Comment on 『 RRR 』 -炎と水の英雄譚-

『 ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー 』 -C・ボーズマンの穴は大きかった-

Posted on 2022年11月15日 by cool-jupiter

ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー 50点
2022年11月13日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:レティーシャ・ライト ルピタ・ニョンゴ テノッチ・ウエルタ
監督:ライアン・クーグラー

チャドウィック・ボーズマンの病死により、ブラックパンサーという強キャラもMCUから強制退場。後を継ぐのが誰かは誰でもわかる。問題はその継承の必然性だが、そこの部分がやはり弱かった。

 

あらすじ

国王ティ・チャラの不慮の死により、ワカンダ王国は危機に立たされた。ティ・チャラの母ラモンダが玉座に就くも、アメリカやフランスなどの大国はワカンダにヴィブラニウムの供出を迫ってくる。拒否するラモンダだが、ある海域の海底でヴィブラニウムらしき鉱物が発見された。同時にワカンダは謎の海底人ネイモア(テノッチ・ウエルタ)に攻撃される。ワカンダはヴィブラニウム探知機の発明者の捜索とネイモア撃退の両方に取り組むが・・・

ポジティブ・サイド

MCU映画のお決まりのオープニングが無音。映像の全てがチャドウィック・ボーズマンだった。スタン・リーが亡くなった時にも、こんなことはなかったように記憶している。キャラクターと役者が切り離せない例はいくつかあるが、チャドウィック・ボーズマンはブラックパンサーのイメージにぴったりだったなとあらためて実感した。

 

ワカンダという国家が絶対的な王を失って、それでも国として存続していくために新たなリーダーシップが求められる。新王に君臨するラモンダの気迫は素晴らしい。その一方で、息子を失った母としての悲嘆、さらにその悲嘆を乗り越える術をシュリに授けようとする姿勢も見せるなど、キャラクターの描き方が上手い。王ではなく兄を失ったと認識しているシュリとは対照的で、このコントラストが中盤の大事件を大いに盛り上げ、シュリの、ある意味で非常に強制的な成長物語につながっていく。

 

タロカンおよびそれを率いるネイモアを単なる悪ではなく、自分たちなりの正義を信奉する集団として描くことで、思いがけず現実世界の戦争と重なるものがあった。資源があれば分捕りに行くというアメリカ的な発想(コロンブスの時代のヨーロッパ的と言うべきか?)が戦争を生み出すわけで、アメリカがアメリカ自身を悪と描き始めたところに、能天気なMCU世界も少しは陰影を帯びてきた感じがして、なかなかよろしい。タロカンとワカンダが次なるフェーズで同盟を組むのか、それとも再び敵対するのか。一応、続きに関心の持てる作りにはなっている。

ネガティブ・サイド

うーむ、ところどころは面白いが、観終わって感じるのはお涙頂戴の長大なCMになってしまっているということ。CMはいいから、全編を通じてブラックパンサーへの哀悼の意を表すこと、そしてシュリの成長を描くこと。これだけに注力して、1時間45分にまとめるべきだった。3時間弱は長すぎる。

 

それを言っちゃあお終いよだが、ネイモアもタロカン帝国も不要。アメリカ(別にフランスでもいい)がヴィブラニウムを狙って、カリスマ的な王の不在を狙ってワカンダを急襲。このプロットで良かったのでは?迫りくるUSモブ兵を迎え撃つワカンダ軍。その先頭を突っ走っていくという、『 アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 』でのキャプテン・アメリカとブラックパンサーの一番の見せ場を再現すれば、個人的にはそれだけで新ブラックパンサーとして単純に認められたのだが。

 

タロカン帝国も、「それはもう『 アクアマン 』でやっただろ?」という感じ。これまではDCEUがMCUを追いかけていたのに、まさかここでMCUがDCEUの真似をするとは。

 

エンドクレジット中の映像はなあ・・・。これには絶対賛否両論があるはず。Jovianは否である。これだと新たなキルモンガーを生み出すだけでは?

 

総評

『 クリード チャンプを継ぐ男 』で見事に伝説の継承を成功裏に成し遂げたR・クーグラー監督だったが、今作にその切れ味はなし。結局のところサノスという絶対的なボスキャラ不在のMCUの現フェーズは、一作一作が次作への壮大なCMになっている。『 ブラック・ウィドウ 』然り、『 ソー ラブ&サンダー 』然り。早く次のフェーズの展望を見せてくれないと、ハードコアなMCUファンしかついてこなくなると思うよ。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

blend in

ブレンドは日本語になっている語。それに in をつけることで「(周囲に)溶け込む」とうい意味になる。劇中では、大学キャンパスに入ろうとするナキアをシュリが制する。その時の台詞が ”I can blend in as a student.” =「私なら学生として溶け込める」である。英検準1級以上を目指すなら知っておきたい。確か『 アウトレイジ 』で加瀬亮も、黒人大使に向かって、”It’s dark. You’ll blend right in.” =「暗いから、誰もお前に気付かねえよ」と言うシーンがあったかな。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 ザ・メニュー 』
『 ザリガニの鳴くところ 』
『 ドント・ウォーリー・ダーリン 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, D Rank, アクション, アメリカ, テノッチ・ウエルタ, ルピタ・ニョンゴ, レティーシャ・ライト, 監督:ライアン・クーグラー, 配給会社:ディズニーLeave a Comment on 『 ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー 』 -C・ボーズマンの穴は大きかった-

『 トップガン マーヴェリック 』 -マサラ上映-

Posted on 2022年11月13日 by cool-jupiter

トップガン マーヴェリック 90点 
2022年11月12日 塚口サンサン劇場にて鑑賞 
出演:トム・クルーズ マイルズ・テラー ヴァル・キルマー 
監督:ジョセフ・コジンスキー

 

劇場鑑賞7回目。マサラ上映への参加は実は初めて。『 バーフバリ 王の凱旋 』のマサラ上映を神戸国際松竹で鑑賞しようとするもタイミングが合わなかった。ボリウッド映画以外でもマサラ上映はありだなと感じた。

あらすじ

マーヴェリック(トム・クルーズ)は、予定されていたダークスターのテスト飛行がキャンセルされると聞いたが、クルーと共にフライトを強行し、マッハ10を達成する。処罰の対象になるかと思われたマーヴェリックだが、盟友であり提督となったアイスマンの取り計らいにより、トップガンにおいて難関ミッションに挑む若きパイロットたちの教官となる。しかし、そこにはかつての相棒グースの息子、ルースター(マイルズ・テラー)も加わっており・・・

ポジティブ・サイド

入り口で「マサラ上映ですけど、大丈夫ですか?」の問いに然りと回答。するとクラッカーを2つ渡される。なるほど、良きタイミングで鳴らせというわけか。劇場内はほぼ10割の入り。初対面のおじさんから「これ、使ってください」と紙吹雪の束を渡される。前後左右にサイリウム持ちもチラホラ。異様な熱気である。

 

マサラ上映前の劇場スタッフのコスプレとインストラクションが素晴らしかった。どこまで本当か分からないが、『 トップガン マーヴェリック 』のマサラ上映は世界でも塚口サンサン劇場だけとのことだった。スクリーン上の “Don’t think, just do. It’s today.” の文言にテンションが上がる。

 

オープニングの『 ミッション:インポッシブル 』の最新作のトレイラーの時点で、紙吹雪が舞い、クラッカーがパンパンと鳴らされる。特にあのテーマ曲に合わせてポン、ポン、ポンポン、ポン、ポン、ポンポンとクラッカー鳴らしていた集団はマサラ上映のプロ参加者たちか。

 

”トップガン・アンセム” からの “Danger Zone” で劇場のテンションは最高潮。紙吹雪も上がる上がる、クラッカーも発射されまくり。今回の参加者の大半は、おそらく劇場鑑賞5回以上、または配信もしくは円盤で本作を相当回数観ている人たちだろう。機関砲射撃やミサイル発射、その他の印象的なシーンでドンピシャでクラッカーが鳴らされる。いったい何発用意してきたのだろうか。

 

思いがけない副産物としてMX4D鑑賞の時以上に火薬の匂いが感じ取れた点が挙げられる。ジェットがアフターバーナーに点火した時、フレアをばらまく時、爆弾投下した時などに漏れなくクラッカーが鳴り響き、むせかえる程の火薬の匂いが臨場感をいや増すのを感じた。

 

最近、YouTubeでずっと「Fighter Pilots React to TOP GUN MAVERICK」という動画シリーズを視聴していて、映画のどこが現実に即していて、どこが現実離れしている、あるいは完全なフィクションなのか、かなり細部まで study していた。そのことで鑑賞時の楽しみが薄れるかと懸念していたが、それは杞憂だった。本作は何回観ても面白いし、軍人さんのツッコミ内容を知っても尚面白い。またインド映画以外でもマサラ上映と相性の良い作品があることを映画ファンに知らしらめたというのは素晴らしい。あらためて今年のベストであると確信した。

 

ネガティブ・サイド

あまりにもクラッカーがうるさいのが幸いして、台詞を聴くのではなく、字幕を読むことに集中できた。そのうえであらためて感じたのが、戸田奈津子御大の英訳のまずさ。Talk to me, dad. や He called you a man, Phoenix. などの字幕は酷い。これは作品の問題ではないので減点はしない。

 

本番ミッションで渓谷内に橋があるが、事前の調査で分かっておらず、現場でとっさに判断してかいくぐったようだった。これは海軍情報部の重大な落ち度、というよりも脚本上の重大な欠点だろう。

 

総評

マサラ上映は後片付けがなかなか大変だが、上映終了後は観客に一体感が生まれているので、一致団結して掃除も順調に進んだ。記念写真も良い思い出。SNSにアップ不可ということは、多分ブログにもアップ不可だろうと解釈した。もしも本上映の参加者がいたら、ほとんど全員が空軍式の敬礼をしている中、数少ない海軍式の敬礼をしている中の一人がJovianである。本作の劇場公開もさすがに全国的にも終わりつつあるが、劇場で映画を観るということの楽しさを思い出させてくれた功績は計り知れない。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

joyride

乗り物に乗って楽しむことを指す。特に盗難車の場合が多い。マーヴェリックがペニーをF-18に乗せ、それがバレたせいでボスニア送りにされたエピソードが披露された。この場合、盗んだのは戦闘機。しかも一般人(といっても軍のお偉いさんの娘ではあったが)を乗せたというのだから、無手勝流のマーヴェリックらしい。Take me on your mighty wings ならぬ Take me on a joyride とペニーが頼んだのだろうか。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 窓辺のテーブル 彼女たちの選択 』
『 警官の血 』
『 窓辺にて 』

 

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Posted in 映画, 未分類, 海外Tagged 2020年代, S Rank, アクション, アメリカ, ヴァル・キルマー, トム・クルーズ, マイルズ・テラー, 監督:ジョセフ・コジンスキー, 配給会社:東和ピクチャーズLeave a Comment on 『 トップガン マーヴェリック 』 -マサラ上映-

『 ヘルドッグス 』 -キャラクターを深堀りせよ-

Posted on 2022年9月25日2022年9月26日 by cool-jupiter

ヘルドッグス 50点
2022年9月24日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:岡田准一 坂口健太郎
監督:原田眞人

 

岡田准一のアクション映画ということで期待していたが、アクション以外の部分で何か違う感が多かった。

あらすじ

警察官・出月梧郎(岡田准一)はとある事件をきっかけに闇落ちし、犯罪者に私刑を加える危険人物になっていた。その狂犬っぷりに目を付けた警察上層部は、出月に兼高昭吾というIDを与え、広域暴力団・東鞘会へ潜入させる。サイコパス気質の室岡(坂口健太郎)と組むことになった兼高は、組織の中で順調にのし上がっていくが・・・

 

ポジティブ・サイド

岡田准一が『 図書館戦争 』並みのアクションを見せつつ、ワルにも挑戦するという意味で興味を持った作品。格闘戦からガンアクションまで大いに魅せてくれる。それも魅せるアクションというよりは、倒す、殺す、無力化するためのアクションで、関節技や寝技が多め。銃撃でも片手でバンバンではなく、両手でしっかり構えて一撃でズドンという、どちらかというやや地味目のガンアクション。しかし、それらを高速でやってのけるところに岡田准一という俳優の真価がある。自分のカッコよく見せようというよりも、リアルな映像を提供したいという気持ちが勝っているのだろう。V6の解散でアイドルを完全卒業、胸を張って役者と言えるようになったと思う。

 

『 BLEACH 』での演技のぺらっぺら具合に「何だこりゃ?」と思わされたMIYAVIが、若きヤクザの大親分を好演。インテリヤクザかつ武闘派ヤクザかつ任侠派ヤクザという面のいずれでも非常に説得力ある演技を見せた。特に唸らされたのは、神戸のヤクザの親分たちとの会談シーン。一つのシーンの中で上記のインテリっぷりや任侠の面を自在に行き来した。昭和のヤクザの大親分的なカリスマ性を感じさせた。監督の演出の巧みさ、監督との波長が合ったというのも大きいだろうが、MIYAVI自身の表現者としてのレベルアップもある。決してMIYAVIがJovianの勤務先の某アンバサダーを務めているから称賛しているわけではないことを付け加えておく。

 

『 アウトレイジ 』並みのヤクザ同士のドロドロの抗争に、警察の潜入捜査が絡んだサスペンスフルな展開が、観る側をまったく飽きさせない。常に緊張の糸がピーンと張りつめたような感覚に満ちている。狂犬・兼高が狙う秘密ファイルが警察官僚とヤクザの癒着を示す重大な証拠というのはお定まりだが、本作の暴力団は国際的なスケールで活動しており、さらにカルト宗教との密接な関係を匂わせるなど、現代日本社会に対して非常に示唆的な内容になっている。

 

兼高が室岡と共に組織でのし上がっていくにつれて、仕事も過激さと過酷さを増していく。さらに潜入捜査官であることが露見するリスクも高まっていく。これは絶体絶命のピンチ・・・という場面で思いがけない事実が明らかになる展開もあり、ハラハラドキドキがずーっと持続すること請け合いである。スカッとしたアクションとリベンジスリラーの要素が見事に組み合わさった佳作である。岡田准一ファンなら劇場へGO!だ。

ネガティブ・サイド

坂口健太郎の演技が甘い。目の焦点が合わない、相手とアイコンタクトを取れない時がある、やたらと食べる、声がでかい、暴力行為への閾値が低いなどサイコパスになろうとしているのは分かるが、その演技の一つひとつから作り物感があふれている。下ネタを連発するところはサイコパスではなくソシオパスっぽかった。というか、サイコパス気質を肯定してしまうと、死刑囚の息子という室岡の悲しいバックグラウンドが否定されてしまうのでは?室岡の父は、室岡が生まれる前から死刑囚だったはずがなく、室岡の歪んだ人格は「死刑囚の息子」という社会の視線によって生み出された、あるいは強化されたものであるはずだからだ。

 

警察官・出月梧郎が狂犬・兼高昭吾に変貌した理由が弱い。立ち寄り所のスーパーのバイトの女子高生、しかも初デート前の相手が殺されたのはリベンジの理由にはなるが、狂犬に変貌するほどの理由になるとは思えない。このあたりの経緯の説明が弱い、あるいは不足しているため、兼高というキャラにイマイチ共感できない。

 

酒向芳の早口はまったく問題なく聞き取れたが、岡田准一、坂口健太郎、その他ヤクザのお歴々のセリフが結構な頻度で頭に入ってこなかった。早口でも聞き取れるような演技指導は十分に可能ということは『 シン・ゴジラ 』が証明済み。ヤクザ映画でこそ超高速会話劇を成立させてほしい。

 

マッサージ屋の謎の客はいったい何者?ヤクザでも警察でもない一般客?出す意味ある?

総評

血生臭い描写はあるが、韓国映画ほど直接的に移したりはしないので、ゴア描写に耐性がない人でも見られないことはない。ただし、暴力描写自体は結構あるので、そこは注意のこと。本作を楽しむコツは「あれ、何でこの人たち争ってるんだったっけ?」とか「兼高を突き動かすものは何?」といった疑問を抱かず、素直に画面上のアクションとドラマを楽しむことだ。細かなプロットを気にする向きにはお勧めしづらい仕上がりになっている。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

undercover

「カバーの下の」というのが直訳で、そこから「身分を隠しての」、「秘密操作の」などの意味が派生した。アメリカのテレビ番組『 アンダーカバー・ボス 社長潜入調査 』をWOWOWで観た/観ている人もいるかもしれない。これも、経営者が変装して現場従業員と共に働くという意味では潜入捜査と言えなくもない。同番組ではユタ・ジャズのCEO兼共同オーナーのエピソードが最も印象に残っている。興味のある人はYouTubeで検索されたい。

 

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Posted in 国内, 映画Tagged 2020年代, D Rank, アクション, 坂口健太郎, 岡田准一, 日本, 配給会社:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント, 配給会社:東映Leave a Comment on 『 ヘルドッグス 』 -キャラクターを深堀りせよ-

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