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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

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『 トップガン 』 -戦闘機+友情+ロマンス+音楽=Top Gun-

Posted on 2020年1月22日 by cool-jupiter

トップガン 90点
2020年1月22日 Amazon Prime Videoにて鑑賞
出演:トム・クルーズ
監督:トニー・スコット

f:id:Jovian-Cinephile1002:20200122220448j:plain
 

『 ティーンスピリット 』が個人的にイマイチだったので、なにか音楽+ドラマで盛り上がれそうなものをAmazonで漁っていたら、本作に行き着いた。確か親父が買ってきたVHSを一緒に観ていたら、ラブシーンを早送りされたんだったか。今年は続編も公開予定なので、ちょっと早めの復習鑑賞を。

 

あらすじ

F-14パイロットのマーベリック(トム・クルーズ)は無鉄砲な操縦を繰り返す海軍の問題児。そんな彼と相棒のグースはエリート養成機関「トップガン」に送り込まれる。他の部隊の腕利きや教官との衝突や、民間人アドバイザーのチャーリーとのロマンスを通じて、マーベリックは成長していくが・・・

 

ポジティブ・サイド

本作も通算では6~7回は観ているように思う。確か二度目に観たのは大学4年生ぐらいの時で、戦闘機のカッコよさにしびれて、ゲームの『 ACE COMBAT 04 shattered skies 』を衝動的に買って、かなりハマってしまったんだった。さらにつられて、漫画『 エリア88 』や『 ファントム無頼 』も古本屋で全巻買ったんだったか。

 

MiGがA-4スカイホークなのはご愛敬。本作の面白さの一つは、戦闘機のリアルさにある。ゲームのAce Combatさながら(というか、ゲームが映画を真似ているのか)、本物の戦闘機のジェットエンジン音を使うことで臨場感が増す。そのおかげで、本物のF-14やA-4の飛行シーンと模型を使った撮影シーンが混在していても違和感がない。近年の映画では戦闘機などもCGで描かれるが、その挙動に空気感がない。空気抵抗と言ってもいい。泳ぐように空を飛ぶと言うと変だが、実際の飛行機で戦闘機動(combat maneuver)を行えば、そういう挙動になるものだ。本作はCGが発達していない1980年代の制作ゆえに逆に臨場感と迫真性が生まれている。撮影に協力したアメリカ空軍と海軍のパイロットに満腔の敬意を表したい。また、空母から飛び立つF-14を誘導するクルー、カタパルトをチェックするクルーなど、空を飛ばない人たちの存在もしっかりとフィーチャーされているところもポイントが高い。『 エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー 』の空母ケストレルからの最初の発艦シーンは、本作へのオマージュであることは間違いない。

 

酒場でのパーティーやビーチバレーなども刹那的な青春を感じさせる。いつ死ぬか分からないパイロットの生態を上手く表していると感じたし、中盤まではゲイなのかと思うほど互いにベッタリなマーベリックとグース、アイスマンとスライダーのコンビは、『 ファントム無頼 』の神田と栗原のようである。彼らの友情と衝突と別れ、そしてチャーリーとのロマンス、父の死の真相など、ドラマパートも大いに盛り上がる。それらに主に80年代のヒットソングが彩りを加えている。特に“Take My Breath Away”、“Danger Zone”、“Mighty Wings”、“Top Gun Anthem”は本作のトーンに絶妙にマッチしている。マイケル・ジャクソン以来、音楽と映像の関係は密接不可分なものに昇華したが、これほど歌と映像が見事にコラボしている作品80年代では、『 ロッキー 』シリーズの“Eye of the Tiger”と“Burning Heart”ぐらいだろうか。

 

クライマックスの空中戦の迫力と臨場感は圧巻である。友の死、父の死、そして自らの死の恐怖を乗り越えて、数で勝る敵機に立ち向かっていくマーベリックの雄姿に、アドレナリンが過剰分泌される。そしてオーバーシュートさせてからの敵機撃墜で、血圧と心拍数はマックスとなる。軍事的な考証などは考えなくていい。戦闘機映画としても、ビルドゥングスロマンとしても、音楽と映像のコラボレーションの面でも、20世紀の映画作品の中でも最高峰の一つと言えるかもしれない。

 

ネガティブ・サイド

せっかく戦闘機の挙動が真に迫っているのだから、訓練や実戦の際にもパイロットやRIOにGを感じるシーンや演出が欲しかった。それがあれば更にリアリティが増したことだろう。

 

あとはMiG-28にもっと似た飛行機を採用できていれば・・・。

 

総評

頭を空っぽにして2時間楽しめる映画である。音楽もいい。40代以上なら、ノスタルジーを感じさせる楽曲が多いだろう。様々な要素を詰め込みながら、テンポが緩まず、ドラマもしっかり盛り上がる。続編の『 トップガン マーヴェリック 』も2020年7月に公開予定とのこと。Jovianは、親父を誘って観に行こうと思っている。父親が息子を誘ってもよいし、祖父が孫を映画館に連れて行ってやるのもありだろう。たとえ続編が駄作だったとしても、本作の価値はいささかも減じることはない。世代を超えて観られるべき作品である。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

This is what I call ~

That is what I call ~ もある。「これでこそ~だ」のような意味合いで頻繁に使われる表現である。とても美味しい寿司を食べて、「これぞ寿司だ」と思ったら、

“This is what I call sushi.”

「これこそ正にアクション映画だ!」と思ったら、

“This is what I call an action movie!”

会議でブレストが上手く行っていたら

“This is what I call brainstorming.”

何度か使えば身につくので、状況に応じて使ってみよう。

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 1980年代, S Rank, アクション, アメリカ, トム・クルーズ, ロマンス, 監督:トニー・スコット, 配給会社:UIP

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