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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

サラリーマン英語講師が辛口・甘口、両方でレビューしていきます

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タグ: アクション

『 ミッション・インポッシブル フォールアウト 』 -シリーズの最高作-

Posted on 2023年7月29日 by cool-jupiter

ミッション・インポッシブル フォールアウト 80点
2023年7月19日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:トム・クルーズ 
監督:クリストファー・マッカリー

大学の前期が終了しつつあり、また繁忙期になってきたが、本作を復習鑑賞する時間は確保した。

 

あらすじ

プルトニウム回収のミッション達成間際、イーサン・ハント(トム・クルーズ)と仲間たち何者かにプルトニウムを奪われてしまう。「シンジケート」の残党によって構成される「アポストル」の関与が疑われ、ジョン・ラークという男が捜査線上に浮上する。ラークと接触するという謎の女、ホワイト・ウィドウに接近しようとするハントに、CIAのエージェントのウォーカーが監視目的で同行してきて・・・

 

ポジティブ・サイド

本作の売りは息を呑むようなアクション・シークエンスの数々。パリでのバイクチェイスは隠密を命とするスパイにあるまじき行動だが、最後にはスパイらしくちゃっかりと逃げ延びてしまう。ロンドンでの建物の屋上をひたすら全力疾走するシーンはトム・クルーズの真骨頂。パキスタンのヘリコプターアクションはマーヴェリック並みの操縦の腕前を発揮。最後の山肌での決闘では『 M:I-2 』の謎の冒頭シーンの伏線回収と、まさにシリーズの集大成とも言うべき作品だ。

 

とにかくアホかと言うぐらいにアクションがてんこ盛り。CGには極力頼らず、スタントマンもほとんど使わず、トム・クルーズがトム・クルーズ自身をプロデュースする作品なのだが、それでもべらぼうに面白い。理由は簡単でイーサン・ハントの人間性がこれまでよりもはるかに鮮明になったから。はからずも長官自身が語るように、世界の命運よりも一人の仲間の命を重んじてしまうがゆえに、エージェントとして、一人の人間として信頼できる。観ているこちらもIMFの一員になった気持ちにさせられる。これまでの作品もそうなのだが、本作は特にそうだ。


終盤のパキスタンでは人間イーサン・ハントを最も色濃く出してしまう人物が登場する。この瞬間に、イーサン・ハントの使命感ではなく生き様が爆発する。絶対不可能なミッションを達成したハントが満足するのは、数十億の命が救われたことよりも、自らに近しい数名が救われたことだった。冒頭のマッド・サイエンティストを騙すシーンとの対比になっている点も素晴らしい。修身斉家治国平天下という言葉がある。自分を律して自分の周囲を安全安心にしていけば、それが最終的に世界平和につながる。イーサンは確かに英雄的な人物だが、その生き様は実は多くの人間にとって、実は achievable なのではないか。

 

ネガティブ・サイド

CIAが間抜けすぎる。というか、何をシレっと美味しいとこどりをしているのか。普通に考えれば長官のクビが飛ぶ案件では?『 グレイマン 』でも感じたが、CIA長官はアメリカ大統領より偉いのか? 

 

総評

これまでも仲間想いだったイーサンというキャラクターが、明確に仲間 > 任務という姿勢を明確にする。その一方で、仲間というファミリーと本当のファミリーの対比も描かれ、スパイとしてのスーパーアクションと人間としての内面の葛藤の対比も浮き彫りになった。アクションとドラマという二つの異なる要素が互いを引き立て合うという素晴らしい脚本と演出。新作は本作を超えられるのだろうか。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

crystal

結晶という意味だが、会話の中では crystal clear = 結晶のようにクリアである、という風に使うことがある。あるいは省略して crystal とだけ答えることもある。劇中では

ハント:Is that clear?
ウォーカー:Crystal.

と使われていた。そういえば『 ア・フュー・グッドメン 』でアンソニー・ホプキンスに “Are we clear?” と詰め寄られたトム・クルーズも “Crystal.” と返答していたなあ。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE 』
『 658km、陽子の旅 』
『 神回 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2010年代, A Rank, アクション, アメリカ, トム・クルーズ, 監督:クリストファー・マッカリー, 配給会社:東和ピクチャーズLeave a Comment on 『 ミッション・インポッシブル フォールアウト 』 -シリーズの最高作-

『 ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション 』 -無国籍テロ軍団を止められるか-

Posted on 2023年7月24日 by cool-jupiter

ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション 75点
2023年7月17日 レンタルBlu rayにて鑑賞
出演:トム・クルーズ レベッカ・ファーガソン
監督:クリストファー・マッカリー

 

最新作鑑賞前の復習。簡易レビュー。

あらすじ

IMFのロンドン支部でメッセージを受け取ったイーサン・ハント(トム・クルーズ)。しかし、メッセージはIMFではなく「シンジケート」という謎の組織からだった。囚われの身となったハントだったが、謎の女性イルサ(レベッカ・ファーガソン)に救われ・・・

 

ポジティブ・サイド

トム・クルーズが空に水中にと縦横無尽のアクションを魅せる。さらにウィーンのオペラ公演の舞台裏で各勢力が暗躍。スパイ映画らしい隠密作戦の要素も復活して、これは高く評価できる。

 

シリーズお馴染みの何らかのガジェットを追い求める展開は健在。今回はそれがUSBなのだが、それを追う謎の美女イルサの存在が物語をすこぶる面白くしている。敵なのか味方なのか。虚々実々の駆け引きとアクションで緊張感が途切れない。

敵が国家あるいは国家組織から、明確な無国籍になったのも本作の特徴か。MI6上がりのソロモン・レーンは、一歩間違えればイーサン・ハント自身の将来像にもなりうるという点で、これまでのヴィランとは一線を画していた。インテリ系の見た目とやや高い声ながら、常に冷徹さを醸し出している。

 

シリーズの中でも屈指の面白さだと感じる。

 

ネガティブ・サイド

スリリングな展開が続くのだが結局IMFのメンバーは無事、というのが予定調和になっていて、スリルはあるがハラハラドキドキはしない。このあたりが長期シリーズの弊害か。

 

最後の最後がなあ・・・ どう考えても跳弾でレーンは大怪我をするのでは。

 

総評

スパイ映画や小説の華やかなりし時代から、確実に時代の変化に合わせてシリーズも変化を遂げている。走りまくるトム・クルーズを見て「俺も頑張らなあかんな」と感じる同士諸賢も多いはず。年を取ることは避けられないが、本作を鑑賞して、せめてトム・クルーズのように年を取ろうと心がけようではないか。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

keep a low profile

目立たないようにしておく、の意味。スキャンダルのあった芸能人は往々にして keep a low profile して、ほとぼりが冷めるのを待つものだったが、最近の芸能人は自分から火に油を注ぐ = add fuel to the fire しているように思える。こちらのフレーズも覚えておこう。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE 』
『 658km、陽子の旅 』
『 神回 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2010年代, B Rank, アクション, アメリカ, トム・クルーズ, レベッカ・ファーガソン, 監督:クリストファー・マッカリー, 配給会社:パラマウントLeave a Comment on 『 ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション 』 -無国籍テロ軍団を止められるか-

『 ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル 』 -世界を股にかけるスパイ-

Posted on 2023年7月7日 by cool-jupiter

ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル 70点
2023年6月29日 レンタルBlu rayにて鑑賞
出演:トム・クルーズ ジェレミー・レナー サイモン・ペッグ
監督:ブラッド・バード

簡易レビュー。

 

あらすじ

クレムリン爆破の嫌疑をかけられてしまったイーサン・ハント(トム・クルーズ)とチームの面々。ホワイトハウスはゴースト・プロトコルを発動し、IMFを米政府から切り離してしまった。孤立無援となったイーサンたちは潔白を証明するために動き出すが、そこには恐るべき核テロリストの陰謀が秘められていて・・・

 

ポジティブ・サイド

冒頭のスパイ大脱出成功と見せかけて、いきなり暗殺者に始末されてしまうシーンは good 。レア・セドゥが、まるで劇画『 ゴルゴ13 』に出てきそうな女暗殺者を好演した。

 

イーサン・ハントのモスクワの刑務所大脱走からクレムリンの大爆発まで、これでもかというアクション・シークエンスの連続で、まさに出血大サービス。トム・クルーズを愛でるならココですよ、というアピールがすごい。

 

今回はIMFの公式なバックアップなしでのミッションとなり、まさにチームとしての知恵と力、チームワークが試された。その中でも Guy in the chair であるはずのサイモン・ペッグ演じるベンジーが偽装フロアでの取引に登場。シリーズの中でも一味違うサスペンスとユーモアを生み出している。

 

ウクライナ侵攻によってロシアの意外な弱さと、それによって逆に浮き彫りになった核兵器の恐怖を本作は巧みに描き出している。

 

前作で結婚したジュリアは?というところもプロットに組み込んだのは上手いと感じた。

 

ネガティブ・サイド

本作あたりから明確にスパイ映画からアクション映画に舵を切ってしまったという印象。ブルジュ・ハリファの宣伝も兼ねているのだろうが、こんな超高層ビルの外壁を登ったり、その上層階から人間を突き落としたりしたら大騒ぎになるはず。隠密行動でもってサスペンスを生み出すという初期作品の様式に立ち返ってほしいのだが。

 

総評

スパイらしさをどんどんなくしていくが、トリックとアクションはそれに反比例するかのように豪華になっていく。宙吊り状態のハラハラドキドキよりも、こちらの路線の方が単純に楽しめるのは確か。9.11以後は観客がリアリティを求めるのではなく、カタルシスを求めるようになってきた。そうしたトレンドに上手く乗った作品とも言えるかもしれない。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

glue

糊付けする、の意。Blue is glue は確かに分かりやすい。映画では Stay glued to me. =俺から絶対に離れるな、という台詞がよく聞こえる気がする。そして、たいていヒロインが離れていってしまう。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 リバー、流れないでよ 』
『 忌怪島 きかいじま 』
『 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2010年代, B Rank, アクション, アメリカ, サイモン・ペッグ, ジェレミー・レナー, トム・クルーズ, 監督:ブラッド・バード, 配給会社:パラマウントLeave a Comment on 『 ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル 』 -世界を股にかけるスパイ-

『 ザ・フラッシュ 』 -一味違うマルチバース-

Posted on 2023年7月2日 by cool-jupiter

ザ・フラッシュ 65点
2023年6月24日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:エズラ・ミラー
監督:アンディ・ムスキエティ

 

簡易レビュー。

あらすじ

地上最速ヒーローのフラッシュことバリー・アレン(エズラ・ミラー)は、幼い頃に殺された母と、無実の罪で囚われの身となっている父を救おうと、時間を超越し、過去に到達する。しかし、その結果として、もう一人の自分がおり、なおかつスーパーマンの存在しない世界が生まれてしまう。そしてゾッド将軍によるテラフォーミングが始まる。ゾッド将軍を止めるために、フラッシュは仲間を集めようとするが・・・

 

ポジティブ・サイド

原作のフラッシュのことはほとんど知らないが、彼も孤児に近いのか。だからこそバットマンと親和性があるのだな、と納得できた。

 

そのバットマン役にまさかのマイケル・キートン。ロバート・パティンソンの『 THE BATMAN ザ・バットマン 』も素晴らしいと感じたが、やっぱり自分にとっての『 バットマン 』の原体験はマイケル・キートンなんだよなあ。

 

フラッシュは超越的な速度だけで、実は戦闘力は高くないので、スーパーガールやバットマンとコラボするのは正解。これも一種のマルチバースものだが、これまでのDCのスーパーヒーローを上手くパロディに昇華させたと思う。

ネガティブ・サイド

『 シャザム! 神々の怒り 』同様に、ワンダーウーマンの出番が少なすぎ。もっとガル・ガドットのワンダーウーマンに出番を!

 

『 バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 』にあった、「ロイス・レインが鍵だ!」というシーンは本作には無し。いつになったら伏線が回収されるの?

 

総評

小市民ヒーローにはMCUではスパイダーマンやアントマンがいるが、DCEUではフラッシュぐらいだろう。親しみやすさではMCUのヒーローに全く劣っていない。エズラ・ミラーの代表作となることは間違いない(問題は今後の彼のキャリアだ)。バットマン好きなら、最後の最後に笑うしかないオチがつくので、それを楽しみに鑑賞しても良いだろう。スーパーマン好きにとっても「そのスーパーマンを出しちゃうのかよ?!」というシーンが楽しい。暗いはずだけれど暗くない、『 アクアマン 』の次に楽しいDCヒーローの誕生である。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

jabroni

雑魚の意。1990年代後半から2000年代前半のWWEを見ていたなら、今は俳優として名を馳せているドゥウェイン・ジョンソンが相手を小馬鹿にする時に使っていた表現だと知っているかもしれない。日常で使うことはまずないが、プロレスや、たまにボクシングで聞く表現。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 リバー、流れないでよ 』
『 告白、あるいは完璧な弁護 』
『 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, C Rank, アクション, アメリカ, エズラ・ミラー, コメディ, 監督:アンディ・ムスキエティ, 配給会社:ワーナー・ブラザース映画Leave a Comment on 『 ザ・フラッシュ 』 -一味違うマルチバース-

『 M:i:III 』 -スパイの私生活-

Posted on 2023年6月29日 by cool-jupiter

M:i:III 70点
2023年6月21日 レンタルBlu rayにて鑑賞
出演:トム・クルーズ フィリップ・シーモア・ホフマン
監督:J・J・エイブラムス

簡易レビュー。

 

あらすじ

エージェントだったイーサン・ハント(トム・クルーズ)は教官として新人育成に日々勤しんでいた。恋人ジュリアとの結婚も間近で、穏やかな日々を過ごしていた。ある日、教え子リンジーが敵に捕らえられたとの報に触れたイーサンは、自ら救出に乗り出す。そこには武器商人デイヴィアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)のある思惑も絡んでいて・・・

 

ポジティブ・サイド

今回の悪役も魅力的。『 セント・オブ・ウーマン/夢の香り 』の悪役少年が、アダルトな悪人になって帰ってきた。前作『 M:I-2 』で強調された、ヒーローを際立たせる存在としての悪が、本作でさらに極まった感がある。

 

現役バリバリから教官へ、そしてまたミッションに復帰と、まるで『 トップガン マーヴェリック 』のようなストーリー。というか、TGMがこっちを参照したのかな?

 

今回も裏切りに次ぐ裏切りで、ブライアン・フリーマントル的な世界を存分に堪能できる。また鼻からマイクロ爆弾を射ち込むというのもスパイもしくは武器商人的でよい。派手なドンパチではなく、隠密行動や目立たない武器こそスパイの華だ。

 

トム・クルーズはたいていの作品で走っているが、走る男のイメージを決定づけたのは本作なのではないかと思う。

 

ネガティブ・サイド

ラビット・フットとは結局何なのか。再鑑賞しても断片的なヒントからでは推測すらできない。『 世にも奇妙な物語 』のズンドコベロンチョかいな。

 

本作あたりからシリーズの方向性がスパイ大作戦というよりもアクション活劇になってきた。もっとゲームの『 メタルギアソリッド 』的な展開が見たいのだが。

 

総評

サイモン・ペッグが本格的に加わって、ミッション・インポッシブル的になってきた。アクションもサスペンスも盛り上がるが、謎解き的な要素が弱い。恋多きイーサン・ハントが、ここでいったん落ち着くのかなと思わせる終わらせ方は個人的には嫌いではない。悪役が強かな作品というのは、やっぱり面白い。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

stand for ~

~を意味する、の意。The USA stands for the United States of America. のように使う。What does IMF stand for? への答えは、本作を鑑賞して確かめられたい。 

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 ザ・フラッシュ 』
『 告白、あるいは完璧な弁護 』
『 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2000年代, B Rank, アクション, アメリカ, トム・クルーズ, フィリップ・シーモア・ホフマン, 監督:J・J・エイブラムス, 配給会社:UIPLeave a Comment on 『 M:i:III 』 -スパイの私生活-

『 M:I-2 』 -バイオテロを防げ-

Posted on 2023年6月19日 by cool-jupiter

M:I-2 70点
2023年6月12日 レンタルBlu rayにて鑑賞
出演:トム・クルーズ ダンディ・ニュートン ダグレイ・スコット
監督:ジョン・ウー

最新作公開前に復習のため再鑑賞。簡易レビュー。

 

あらすじ

IMFのエージェントであるイーサン・ハント(トム・クルーズ)の次なる任務は、元IMF諜報員であるアンブローズ(ダグレイ・スコット)の持つ殺人ウィルスと解毒剤を奪取すること。魅力的な女泥棒ナイア(ダンディ・ニュートン)と共にミッションに挑むハントだが・・・

 

ポジティブ・サイド

殺人ウィルスによるバイオテロは映画や小説ではお馴染み過ぎるネタだが、コロナ禍を経験した今の目で見ることで、逆に新鮮味が増している。

 

真の英雄を求めんとするなら、その対極に位置に来る悪役が必要という考え方には説得力がある。最も強力な例は『 ダークナイト 』におけるジョーカーだろう。彼の言う You complete me. という台詞は、実はバットマンからジョーカーに向けて言っても成立してしまうセリフだ。

 

スパイvs元スパイというのは、漫画『 ゴルゴ13 』でお馴染みの構図だし、最近でも『 グレイマン 』の序盤がそうだった。本作はスパイ同士のスペシャリスト対決で、巧みに施設に侵入するハントと、ド派手なアクションで敵を倒していくハントの二つの面が味わえる。人間同士の飽くなき闘争の根源を追求するジョン・ウー監督とアクション俳優トム・クルーズの面目躍如たる快作。

 

ネガティブ・サイド

ナイアの立ち位置がころころ変わる(ように見える)のはややこしい。

 

ヴィランたるアンブローズがかなり間抜け。元IMFのエージェントなら、そこはもっと早く気付けよと言いたくなるシーンが終盤にある。

 

総評

The pharmaceutical industry does not create cures, they create customers. = 製薬業界は治療法を作り出すのではない。奴らは顧客を生み出しているのだ、という言説は定期的に取り上げられてきたし、実際にコロナ禍、特にワクチン開発の前後にこの言葉が再び注目を集めた。まさにそうした製薬業界の闇に娯楽要素をけれんみたっぷりに加えて出来上がったのが本作である。20年以上前の作品だが、再鑑賞するなら今だろう。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

a walk in the park

公園内をひと歩き、転じて「極めて簡単なこと」の意。アンソニー・ホプキンスが劇中で言う “Well, this is not mission difficult, Mr. Hunt. It’s mission impossible. Difficult should be a walk in the park for you.” = これは困難なミッションではないのだよ、ハント君。これは不可能なミッションなのだ。困難は君にとっては簡単だろう、という台詞がイーサン・ハントのプライドをくすぐる。ちなみにこの a walk in the park は『 トップガン 』の冒頭でマーベリックがクーガーに対して言うセリフでもある。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 水は海に向かって流れる 』
『 M3GAN/ミーガン 』
『 ザ・フラッシュ 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2000年代, B Rank, アクション, アメリカ, ダグレイ・スコット, ダンディ・ニュートン, トム・クルーズ, 監督:ジョン・ウー, 配給会社:UIPLeave a Comment on 『 M:I-2 』 -バイオテロを防げ-

『 The Witch 魔女 増殖 』 -魔女バトルはパワーアップ-

Posted on 2023年6月15日 by cool-jupiter

The Witch 魔女 増殖 65点
2023年6月10日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:シン・シア キム・ダミ
監督:パク・フンジョン

 

『 The Witch 魔女 』の続編。簡易レビュー。

あらすじ

ある秘密研究所が慰安旅行のバスを拉致した。狙いはとある妊婦。実は、彼女の宿している胎児には恐るべき魔力が秘められていた。時は流れ、研究所から一人の少女が脱出する。彼女はヤクザ者に拉致された女性ギョンヒをひょんなことから助けたことで、共に暮らすようになるが・・・

 

ポジティブ・サイド

主役の魔女を演じるシン・シアが前作のキム・ダミと容姿も雰囲気も非常によく似ている。姉妹と言われても納得。

 

前作では何の変哲もない少女が一気に魔女として覚醒し、ヤクザものたちを血祭りあげるシーンに戦慄させられたが、今作はその逆に魔女が徐々に人間らしくなっていく過程が面白い。韓国人の俳優は、食べ物をおいしそうに食べる演技が日本人とは違うなと感じる。

 

傭兵チーフのチョ・ヒョンが魔女とは対極の生身の強い女を体現した。素晴らしく品のない英語を使いこなし、韓国語でも卑罵語を連発。これまた韓国映画と邦画の違いやね。

 

ヤクザ者、研究所アークが入り乱れて繰り広げられるバトルロイヤルはハリウッド映画的で、エンタメ性が抜群。

 

ネガティブ・サイド

前作の超絶サイキック・アクションが悪い意味でパワーアップ。パワーがインフレを起こしている。この調子でいくと次回作の魔女は、『 SEOBOK ソボク 』の超能力人造人間ソボクすらも瞬殺してしまいそう。あまりにも強さのレベルを上げてしまうと人間ドラマが陳腐化すると思うのだが。

 

前作の魔女ジャユンの登場のタイミングが遅すぎる。まるで『 ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 』でキャサリン・ウォーターストンが最後の最後にちょっとだけ出演した時のようにガッカリした。

 

総評

第三作がいつ公開されるのかはわからないが、ジャユンは敵になるのか、味方になるのか。母親の復活がテーマなのだろうが、魔女連合軍と人間の争いになるのか、それとも魔女vs魔女なのか、または魔女の三つ巴の争いになるのか。謎が解けないモヤモヤ感は残るが、次回作への興味にはつながっている。

 

Jovian先生のワンポイント韓国語レッスン

チンチャ

『 コンジアム 』でも紹介した表現。意味は「本当」。形容詞としても副詞としても使うようだ。本作に限らず、韓国映画ではチンチャという語は本当によく聞こえてくる。まあ、邦画も「本当に」を使いまくっているのだろうけど。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 渇水 』
『 水は海に向かって流れる 』
『 M3GAN/ミーガン 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, C Rank, アクション, キム・ダミ, シン・シア, 監督:パク・フンジョン, 配給会社:ツイン, 韓国Leave a Comment on 『 The Witch 魔女 増殖 』 -魔女バトルはパワーアップ-

『 最後まで行く 』 -悪徳警官同士のバトル-

Posted on 2023年5月26日2023年5月26日 by cool-jupiter

最後まで行く 65点
2023年5月20日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:イ・ソンギュン チョ・ジヌン チョン・マンシク
監督:キム・ソンフン

 

公開当時に見逃した作品。日本版リメイク鑑賞の前に近所のTSUTAYAでレンタル。

 

あらすじ

殺人課の刑事ゴンス(イ・ソンギュン)は警察署へ向かう途上で、男をはねてしまった。ゴンスは男の遺体をトランクに隠し、母の葬儀場で遺体の隠ぺい工作を図ろうとするが・・・

 

ポジティブ・サイド

『 パラサイト 半地下の家族 』でスタイリッシュな金持ち父さんを好演したイ・ソンギュンが、その数年前には小悪党かつ小市民な刑事を演じている。飲酒運転しているにもかかわらず、自分を刑事だと知った相手の交通課の警察官を、これでもかといじめる。ホンマに警察か?と思わされる。この役者の演技の幅広さと極端さが韓国らしい。対するチョ・ジヌンの強面かつにじみ出る暴力性もすごい。『 悪魔を見た 』のチェ・ミンシクの刑務所仲間的な風貌で、一目見ただけでヤバい奴というオーラが感じられる。この二人があの手この手でやりあうのだが、とても警察官とは思えない。まさにチンピラ同士の対決。そんなもん観て何が面白いの?と思うことなかれ。これがべらぼうに面白い。

 

まず主人公以外の警察官連中も小悪党だらけ。「俺たちは善人じゃない」と嘯きながら、しかし職務はそれなりに忠実に果たしていく。それにより主人公のゴンスが追い詰められていくというサスペンス。さらに自分を脅迫してくるパク警部補との争いもスリリング。男子トイレで乱闘して、便器で窒息させられそうになるなど、邦画では絶対に描かれることのない乱闘シーンも見られる。その後にも「なんじゃそりゃ?」という展開も待っていて、とにかく観る側を飽きさせない。

 

日本だけではなく、様々な国でリメイクされているというのも頷ける。

 

ネガティブ・サイド

匍匐前進人形を使ったトリックは、いくらなんでも無理があるのではないか、死後硬直もあるだろうから、角は曲がれないだろうと思う。

 

また現役の警察官たちが、同僚や上司と音信不通のまま、あれほど色々と行動することができるのだろうか。特にパク警部補は、タクシー運転手に後から通報されてもおかしくないように思うのだが。

 

とある武器のデモンストレーションはあまりにも唐突で、かえって分かりやすすぎる伏線だった。せっかく(?)徴兵制度のある国なのだから、もっと自然な形で武器の類を物語に導入してほしかった。

 

総評

普通に面白い。韓国映画らしく、警察をこれでもかとコケにしながら、笑いとスリルとサスペンスを与えてくれる。とことん運の悪い男が、さらに窮地に追い込まれながら、逆転を求めてあがく姿には悲壮感が漂う。だからこそ観る側はゴンスに感情移入してしまう。彼は最後まで行けるのか?行きついたその先に待つものは?ぜひ見届けてほしい。日本版リメイクも楽しみである。

 

Jovian先生のワンポイント韓国語レッスン

ミヤネ

ごめん、の意。韓国映画でしばしば聞こえてくるし、この言葉が使われるシチュエーションもはっきりしているので、簡単に覚えられる。何語であろうとも、言語は状況・文脈とセットで理解したいものである。

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2010年代, C Rank, アクション, イ・ソンギュン, サスペンス, チョ・ジヌン, チョン・マンシク, 監督:キム・ソンフン, 配給会社:アルバトロス・フィルム, 韓国Leave a Comment on 『 最後まで行く 』 -悪徳警官同士のバトル-

『 ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 』 -続編にも期待-

Posted on 2023年5月7日 by cool-jupiter

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 70点
2023年5月6日 TOHOシネマズ梅田にて鑑賞
出演:クリス・プラット アニャ・テイラー=ジョイ
監督:アーロン・ホーバス マイケル・ジェレニック

 

嫁さんが観たいというのでチケット購入。普通に面白かった。

あらすじ

ニューヨークで配管工として独立したマリオ(クリス・プラット)とルイージは、ブルックリンの地下で土管に吸い込まれたことで、謎の世界へワープしてしまう。その途中でルイージはダークランドへ、マリオはキノコ王国へ。世界征服をもくろむクッパを倒し、弟を救出すべく、マリオはピーチ姫(アニャ・テイラー=ジョイ)に会いに行くことになり・・・

ポジティブ・サイド

ニューヨークの下水道には100年近く前に発生した、とあるミームがある。リゾート地で買ってきた赤ちゃんクロコダイルを飼いきれなくなって、下水に放したら、繁殖してしまった・・・というもの。『 アメイジング・スパイダーマン 』の下敷きでもある。そうした不思議な空間、ニューヨークの地下水道から異世界にワープするという展開には説得力があった。

 

クッパの暴君っぷりも堂に入ったもの。よくよく考えれば毎回広大なエリアを支配下におさめ、膨大な数と種類の配下を従えるゲーム世界の大ボス。ドラクエシリーズの魔王と変わらない貫禄だ。それでもクッパが愛されるのは、ピーチ姫に恋焦がれるという側面があるからだろう。森見登美彦風に言えば「成就した恋ほど語るに値しないものはない」わけで、逆に言えばクッパの恋は決して成就しないからこそ、マリオの世界は拡大し続けてきたとも言える。今作のクッパはピアニストにして歌手でもあり、クッパの新たな側面を追求したという意味でも興味深い。

 

そのクッパの love interest たるピーチ姫が、今回はさらわれない。逆にクッパに敢然と立ち向かうお姫様像を打ち出してきた。アニャ・テイラー=ジョイの声もマッチしている。『 シュガー・ラッシュ 』前のディズニーには絶対に出てこないタイプのプリンセスだが、まったく違和感はなかった。ピーチ姫の出自に関しても一部が明らかにされていたのも良い。キノコ王国の姫がキノコではなく人間である、ということを全く疑問視しなかった自分が恥ずかしい。全然 critical thinking できていなかった。

 

マリオとルイージの関係性も過不足なく描写されていた。頼りになる兄と頼りない弟で、兄が弟を常にフォローしてやる。序盤のニューヨークの街中でゲームさながらの横スクロールで移動していくシーンには笑ってしまうと同時に唸らされた。その弟が終盤で兄のピンチを勇気を振り絞って体で食い止めるという展開には手に汗握ったし、二人でクッパを撃破する展開には思わず柏手を打った。

 

『 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 』が意図的に politically correct な内容に作られているのに対して、本作はほとんどナチュラルに politically correct な作品に仕上がっているということにも驚かされるが、だからこそビデオゲーム分野でマリオは最も売れたフランチャイズになっているのだろう。

ネガティブ・サイド

音楽がほとんど全部オーケストラ化されていたのは少々やりすぎに感じた。ファミコンの最大4音とまではいかないが、冒頭のようなシンプルなBGMおよび効果音がもう少しあっても良かったと思う。

 

とあるキャラの誕生を匂わせるポスト・クレジットシーンがあるが、『 GODZILLA(1998) 』のように、続きはテレビで!とならないことを祈る。

 

総評

Jovian世代だと、マリオはだいたいファミコンで1~3、スーパーマリオワールド、マリオカート、スーパーマリオ64、あとはドクターマリオとか、ゴルフ、テニスあたりもプレーした記憶がある。ただ、プレーしたゲームが1作だけでも鑑賞に支障はない。極端な話、マリオのゲームを一切プレーしたことがなくても、マリオがどんなキャラでどんなゲームなのか、何となく知っているだけでも楽しめるはずだ。ファミリーで鑑賞するもよし、デートムービーとして鑑賞するもよし、もちろんお一人様での鑑賞でもOKである。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Will you marry me?

説明不要。プロポーズの言葉の定番。ポイントは語尾を上げないこと。これは機能疑問文である。大人の恋愛映画では死ぬほど聞こえてくるし、現実でも頻繁に使われる。ちょっと古い話だが、1996年のウィンブルドンの伊達公子vsシュテフィ・グラフで、観客が “Steffi! Will you marry me?” と叫んだシーンを知っている人もいるはず。Jovianは当時高校生で、リアルタイムでテレビで観ていた。ちなみにグラフはすかさず “How much money do you have?” と応えた。映像がYouTubeにあったので興味がある向きはどうぞ。 

 

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Posted in 国内, 映画, 海外Tagged 2020年代, B Rank, アクション, アニメ, アニャ・テイラー=ジョイ, アメリカ, クリス・プラット, 監督:アーロン・ホーバス, 監督:マイケル・ジェレニック, 配給会社:東宝東和Leave a Comment on 『 ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 』 -続編にも期待-

『 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 』 -ロケット誕生秘話-

Posted on 2023年5月6日 by cool-jupiter

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 65点
2023年5月3日 TOHOシネマズ梅田にて鑑賞
出演:クリス・プラット
監督:ジェームズ・ガン

 

元同僚のカナダ人夫妻とJovian夫妻の4人で鑑賞。まあまあ楽しめたかな。

あらすじ

惑星ソヴリンから来たアダムが突如、ガーディアンズを急襲。ロケットが瀕死の重傷を負う。ロケットの命を救う鍵は、ロケット自身の誕生の謎にあると知ったガーディアンズは、ハイ・エボリューショナリーと対峙するが・・・

 

ポジティブ・サイド

家族の敵討ちのためにガーディアンズに加入したドラックスや、Vol 2 で自然に加入してきたマンティスと違い、ロケットは確かに謎だらけだった。なぜアライグマなのか。なぜグルートを連れているのか。なぜいとも簡単に武器を作れてしまうのか、などなど。『 ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー 』のように丸ごとスピンオフにする手もあっただろうが、それはグルートとの出会いのために取っておくのかな。ロケットの誕生秘話と、ガーディアンズの世代交代物語として十分に楽しめた。

 

動物言語学が立ち上げられつつあり、人工知能も長足の進歩を遂げている今、動物を遺伝子操作して人間以上の知性を持たせる、というのは夢物語ではなくなりつつあるように思う。ロケットの悲しい生い立ち、友達との出会いと芽生えた夢、そして悲しすぎる別れには非常に説得力があったし、ロケットというキャラがあのような狂暴な性格を有するようになったのかをしっかりと説明できていた。

 

ロケット以外のキャラの背景もフィーチャーされていたことにも満足できた。ガモーラとの関係がリセットされたピーターや、父性を再び取り戻したドラックス、ヨンドゥの後を継ぐクラグリンなど、既存キャラの描写と新キャラの描写のバランスも取れていた。犬のキャラ(ベルカではなくコスモ?)からはポリコレ臭がしないでもないが、もともとロケットがメンバーにいたことでその違和感も中和された。

 

「優生主義は許さない、多様性こそ正義、だからキリスト教的にノアの箱舟を蘇らせるぜ」といった矛盾していると捉えられかねない思想が込められてはいるが、鑑賞中はそんなことを気にすることなく、物語を楽しむことができた。銀河を駆け巡ってきたスター・ロードも、ここらでそろそろ落ち着くべき場所に落ち着くことになる。ロケットが無垢なアライグマたちを救出したのと同様に、ピーターもファミリーに新たな意味を見出した。その決断や善し。お疲れ、クリス・プラット。

 

ネガティブ・サイド

アダムの立ち位置がよく分からない。前作の引きから、今作ではソヴリンの女王との対決と見せかけて、ハイ・エボリューショナリー?またポスト・クレジットシーンでもホリデースペシャル鑑賞を前提にするのはいかがなものか。とにかく映画の informercial 化には反対したい。

 

いくつかのシーンがかなりちぐはぐに感じた。ドラックスが前後から1発ずつ射撃を食らって重傷。マンティスの介助なしには立ち上がることさえままならないというダメージが次のシーンではあっさり回復していたり。巨大モンスターを見て「アビリスクだ!」とうろたえる反面で、「この子たちは人間を襲わない」といきなり冷静になったり。いや、最初から落ち着いて対応しなさいよ、と。

 

総評

今シリーズは個人的には Vol 2 > Vol 3 > Vol 1 かな。他のMCU映画と違って、緊迫感のある展開に占めるユーモアの割合が大きいのが特徴で、その分、シリアスな展開がよりシリアスに感じられる。前作のヨンドゥ然り。他のMCUヒーローものとのつながりが薄いので、人間関係などを事前に頭にインプットしておく必要性も低い。どういう形でスター・ロードが帰ってくるのか、楽しみに待ちたい。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Beats me.

意味は I don’t know. と同じ。元々は It beats me = It surpasses me = It is beyond my understanding らしい。カジュアルな表現なので、日常会話で使おう。I don’t know. ばかりではなく、こうした表現も織り交ぜていくべし。

 

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『 放課後アングラーライフ 』
『 不思議の国の数学者 』

 

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