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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

サラリーマン英語講師が辛口・甘口、両方でレビューしていきます

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タグ: カレン・アレン

『 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 』 -さらば冒険の日々-

Posted on 2023年7月8日 by cool-jupiter

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 70点
2023年7月1日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:ハリソン・フォード マッツ・ミケルソン カレン・アレン
監督:ジェームズ・マンゴールド

 

インディ・ジョーンズの引退作品。前作の『 インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 』がアレだったせいか、予想以上に楽しめた。

あらすじ

学校を退官したインディ・ジョーンズだが、妻マリオン(カレン・アレン)とは別居中で、俗世にもなじめずにいた。そんな彼の前に教え子のヘレナが現れ、インディが若き日に発見し、紛失したアンティキティラの片割れを見つけることができると言う。インディは、アンティキティラを求めて迫りくる敵から逃れつつ、再び冒険の旅に出ることになり・・・

 

ポジティブ・サイド

ハリソン・フォードが最後となるインディ・ジョーンズ役を等身大で演じた。ここでいう等身大とはもちろん80歳手前のお爺さんのこと。

 

もちろんいきなり年老いたインディを見せられてもアレなので、デジタル・ディエイジング技術でもって若き日のインディ・ジョーンズをスクリーンに復活させた。シリーズ恒例のノンストップ・アクションが炸裂。ジョン・ウィリアムズの “Raiders March” ともあいまって、一気にインディ・ジョーンズの世界に入っていける。

 

舞台は一転して現在(1969年)。大学も退官し、俗世に馴染めないインディの姿にはどうしたって哀愁が漂う。これまでの作品では学生は皆、熱心に授業を聞いてくれていたし、オフィス・アワーでもないのに質問攻めにあっていた。同じ大学教員の端くれとして、インディの気持ちはよく分かる。

 

その一方でナチスと激闘を繰り広げ、米軍のスパイとしても大活躍したインディが “I like Ike.” はまだしも、“Hell no, we won’t go!” を叫ぶ姿にも違和感を覚えたが、これは計算された伏線であった。なるほどなあ、前作はインディ・ジョーンズというキャラが、インディ・ジョーンズという人間であったという面を掘り下げたが、今作はそうした面をさらに追求したと言える。

 

今回のガジェットは、ちょっとした歴史好き(歴山大王がパッと誰だか分かれば十分な歴史好きだ)なら誰もが知っているアンティキティラ、そしてキーパーソンはアルキメデス。『 インディ・ジョーンズ 最後の聖戦 』の聖杯以外はフィクション要素満載だったシリーズが、現実に近づいてきた。これもキャラクターとしてのインディ・ジョーンズの人間的側面をより強く描きたいという製作者側の願望もしくは狙いなのだろう。

 

シリーズ恒例の世界を股にかけた大冒険は本作でも健在。謎解きの面白さも維持されているし、 共に冒険に出るヘレナやテディもキャラが立っている。マッツ・ミケルセンがインテリかつ過激思想の持ち主というヴィランを好演。東西冷戦は軍拡競争、すなわち科学力の争い。考古学とは相容れない。だからこそ、芸術や文化、歴史を破壊しようとしたナチスをもう一度敵役に据える、という判断は賢明だった。最初は『 帰ってきたヒトラー 』か、いやいや変化球で『 ブラジルから来た少年 』的なものを狙っているのかと思ったが、このヴィランはさらに違うことを考えていた。

 

クライマックスのインディの決断には涙が出そうになった。厭世家にならざるを得なかったインディならではの心情だろう。

 

そうそう、『 インディ・ジョーンズ 最後の聖戦 』の数少ないネガティブだった、古典語を話すインディ・ジョーンズが第5作にしてついに実現。ラテン語学習者のJovianは一人歓喜した(インディたちが話したのはラテン語ではなかったが)。

 

ネガティブ・サイド

アンティキティラのもう半分を探す必然性をインディ自身が持っていない。ヘレナを追う敵から、知らない間に一緒に逃げるという、かなり消極的な冒険への旅立ち。もっとインディ自身の探求心を刺激するイベントが必要だった。

 

バンデラスの扱いが雑。『 エクスペンダブルズ 』のドルフ・ラングレンよりも酷い。

 

シリーズ恒例のユーモアとホラー要素が薄かった。前作がアレだったとはいえ、やはりスピルバーグ御大がメガホンをとるべきだったのではないか。

 

総評

意味ありげなラストシーンは、ついに安住の地を見つけたインディが、冒険はやめるけど、インディアナ・ジョーンズであることはやめない、という宣言なのだろう。そこからの爆音レイダース・マーチで、シリーズは本当に終わったのだなと実感した。トム・クルーズが本作鑑賞後に「自分も80歳までイーサン・ハントを演じたい」と言ったそうな。とりあえず、ハリソン・フォード、お疲れ様!

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Give’ em hell!

直訳すれば「あいつらに地獄を見せてやれ」だが、実際は激励の言葉として使われる。『 トップガン マーヴェリック 』でも出撃前にハングマンがルースターに You give ‘em hell! =ぶちかませ、と言っていた。状況によって「やってやれ!」「お前ならできる!」のようにも訳せる。デカい勝負(プレゼンや入札など)に出る同僚にかける言葉としてもありだろう。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 リバー、流れないでよ 』
『 忌怪島 きかいじま 』
『 探偵マリコの生涯で一番悲惨な日 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, B Rank, アドベンチャー, アメリカ, カレン・アレン, ハリソン・フォード, マッツ・ミケルセン, 監督:ジェームズ・マンゴールド, 配給会社:ディズニーLeave a Comment on 『 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 』 -さらば冒険の日々-

『 インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 』 -科学を混ぜることなかれ- 

Posted on 2023年7月4日 by cool-jupiter

インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 40点
2023年6月27日 レンタルBlu rayにて鑑賞
出演:ハリソン・フォード ケイト・ブランシェット カレン・アレン シャイア・ラブーフ
監督:スティーブン・スピルバーグ

簡易レビュー。

 

あらすじ

時は東西冷戦時代の1957年。KGBの女スパイ、スパルコ(ケイト・ブランシェット)が米軍の秘密基地を襲撃。異星人の遺体を盗み出すとともに、インディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)に「クリスタル・スカル」の捜索を強要する。辛くも虎口を脱したインディの前に、今度は謎の青年マット(シャイア・ラブーフ)が現れ、インディの旧友オックスリーが殺されてしまうと告げて・・・

 

ポジティブ・サイド

『 トップガン マーヴェリック 』が “Danger Zone” と空母と艦載機の発着だけでトップガンの世界観を一気に再構築したように、トレードマークの帽子と鞭、そしてジョン・ウィリアムズ作曲のテーマ曲だけでインディ・ジョーンズの世界に入っていける。

 

ケイト・ブランシェット演じるヴィランが魅力的。中途半端にナチス思想に傾倒しつつも、焚書に心を痛めるような偽善者ではなく、共産主義を全世界的に広めてやろうという野心家で、言葉の正しい意味での確信犯。学究の徒であるインディにとって、ある意味でナチスと並ぶ悪役・敵役であると言えると思う。

 

ネガティブ・サイド

シリーズ恒例の冒頭のアクションシーンが、nuke the fridgeで全て台無し。というか、ロズウェル事件とインディアナ・ジョーンズを混ぜてどうする。我々が冒険に出るのは古代の秘宝というロマンを求めてであって、得体の知れない宇宙人の遺体のためではない。スピルバーグは血迷ってしまったのか。

 

これまでのシリーズの中でも、現地住民を誤って殺害、あるいは襲ってきたので仕方なく反撃するということはあった。が、今作ではまさかのジェノサイド。なんじゃ、こりゃ。

 

孤高の学者にして冒険家のインディの家族としては、『 インディ・ジョーンズ 最後の聖戦 』で父親ヘンリーが出てきてくれたが、まさに頑固で厭世主義のインディの父親という感じ。今回、わざとらしい形で息子を出してきたのは、あわよくば二代目インディアナ・ジョーンズ(またはヘンリー・ジョーンズ三世か)を襲名させようという製作者側の下種な思惑としか感じられなかった。

 

総評

やっぱり本シリーズは3で終わっておくべきだったとつくづく思う。劇場で観た時も「なんや、この『 X-FILE 』みたいな終わり方は?」と感じたが、10年以上ぶりに再鑑賞しても感想は変わらない。『 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 』は大丈夫なのか。不安は尽きない。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

finish school

学校を終える、転じて「学校をちゃんと卒業する」の意。finish high school や finish college のように学校=school を具体的に表現してもよし。go to school や attend school 同じくa や the のような冠詞はつけないということに留意しよう。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 リバー、流れないでよ 』
『 忌怪島 きかいじま 』
『 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2000年代, D Rank, アドベンチャー, アメリカ, カレン・アレン, ケイト・ブランシェット, シャイア・ラブーフ, ハリソン・フォード, 監督:スティーブン・スピルバーグ, 配給会社:パラマウントLeave a Comment on 『 インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 』 -科学を混ぜることなかれ- 

『 レイダース 失われたアーク《聖櫃》 』 -インディ・ジョーンズの誕生-

Posted on 2023年6月11日 by cool-jupiter

レイダース 失われたアーク《聖櫃》 80点
2023年6月6日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:ハリソン・フォード カレン・アレン
監督:スティーブン・スピルバーグ

 

最新作『 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 』に向けて復習鑑賞。

あらすじ

考古学者インディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)は南米の遺跡を調査していたところ、ライバルであるべロックに妨害されてしまう。辛くも逃れたインディの元にアメリカ軍将校が訪れる。ナチスが契約の箱、聖櫃に秘められた力を求めて動き出していると言う。その情報の中に、かつての恋人であるマリオン(カレン・アレン)の名前を聞いたインディはエジプトに向かうことになり・・・

 

ポジティブ・サイド

南米の密林の遺跡に侵入し、罠を見破り、お宝ゲット。と思いきや・・・という展開だけでインディ・ジョーンズ博士というキャラクターとシリーズの全てが描かれている。ドラクエⅣをリアルタイムでプレーしていた時には本作観鑑賞(Jovianは二作目をVHSで観たのが本シリーズ初鑑賞)だったが、トルネコが岩に追いかけられるのはどう見ても本作へのオマージュ。鞭を使う冒険者というのも斬新だった。

 

南米からアメリカ、ネパール、エジプトとまさに世界を股にかけた大冒険だが、アクションと謎解きのバランスが素晴らしいのも本作の特徴。古代の遺跡に超自然的な力が宿っていると信じられていた時代の産物で、歴史に対する畏怖が感じられる。

 

要所で響き渡るジョン・ウィリアムスのテーマ曲も一種のキャラクターと言えるだろう。特に冒頭のファンファーレを聞くと、それだけで血沸き肉踊るインディの冒険活劇シーンが脳裏に浮かんでくる。

 

ネガティブ・サイド

オープニングが最も胸躍るのは何故なのだろう。盛り上がりは後半に持ってくるべきだった。

 

いくら1930年代のエジプトとはいえ、外国人があそこまで大立ち回りして、当局にしょっ引かれないというのは理解しがたい。

 

総評

ハリソン・フォードがハン・ソロよりもインディ・ジョーンズを好きなのも分かる。こちらは主役で善人。インテリで腕っぷしも強く、美女にモテる。つまり男の願望の結実なのだ。その後の多くのメディアにも影響を与えた作品そしてキャラクターだろう。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

beyond your wildest aspirations

普通は beyond one’s wildest dreams = 「夢にも思わないほど」が最も一般的な表現だが、こちらも当時は使われていたのだろうか。意味は「どんな願いも超えた」だろうか。劇中では treasures beyond your wildest aspirations のように使われていた。日常だと、The scenery was beautiful beyond my wildest dreams. = その景色は想像を絶する美しさだった、のように使うことが多い。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 The Witch 魔女 増殖 』
『 渇水 』
『 水は海に向かって流れる 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 1980年代, A Rank, アドベンチャー, アメリカ, カレン・アレン, ハリソン・フォード, 監督:スティーブン・スピルバーグ, 配給会社:ユナイテッド・シネマLeave a Comment on 『 レイダース 失われたアーク《聖櫃》 』 -インディ・ジョーンズの誕生-

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