Skip to content

英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

サラリーマン英語講師が辛口・甘口、両方でレビューしていきます

  • Contact
  • Privacy Policy
  • 自己紹介 / About me

タグ: 監督:パク・フンジョン

『 The Witch 魔女 増殖 』 -魔女バトルはパワーアップ-

Posted on 2023年6月15日 by cool-jupiter

The Witch 魔女 増殖 65点
2023年6月10日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:シン・シア キム・ダミ
監督:パク・フンジョン

 

『 The Witch 魔女 』の続編。簡易レビュー。

あらすじ

ある秘密研究所が慰安旅行のバスを拉致した。狙いはとある妊婦。実は、彼女の宿している胎児には恐るべき魔力が秘められていた。時は流れ、研究所から一人の少女が脱出する。彼女はヤクザ者に拉致された女性ギョンヒをひょんなことから助けたことで、共に暮らすようになるが・・・

 

ポジティブ・サイド

主役の魔女を演じるシン・シアが前作のキム・ダミと容姿も雰囲気も非常によく似ている。姉妹と言われても納得。

 

前作では何の変哲もない少女が一気に魔女として覚醒し、ヤクザものたちを血祭りあげるシーンに戦慄させられたが、今作はその逆に魔女が徐々に人間らしくなっていく過程が面白い。韓国人の俳優は、食べ物をおいしそうに食べる演技が日本人とは違うなと感じる。

 

傭兵チーフのチョ・ヒョンが魔女とは対極の生身の強い女を体現した。素晴らしく品のない英語を使いこなし、韓国語でも卑罵語を連発。これまた韓国映画と邦画の違いやね。

 

ヤクザ者、研究所アークが入り乱れて繰り広げられるバトルロイヤルはハリウッド映画的で、エンタメ性が抜群。

 

ネガティブ・サイド

前作の超絶サイキック・アクションが悪い意味でパワーアップ。パワーがインフレを起こしている。この調子でいくと次回作の魔女は、『 SEOBOK ソボク 』の超能力人造人間ソボクすらも瞬殺してしまいそう。あまりにも強さのレベルを上げてしまうと人間ドラマが陳腐化すると思うのだが。

 

前作の魔女ジャユンの登場のタイミングが遅すぎる。まるで『 ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 』でキャサリン・ウォーターストンが最後の最後にちょっとだけ出演した時のようにガッカリした。

 

総評

第三作がいつ公開されるのかはわからないが、ジャユンは敵になるのか、味方になるのか。母親の復活がテーマなのだろうが、魔女連合軍と人間の争いになるのか、それとも魔女vs魔女なのか、または魔女の三つ巴の争いになるのか。謎が解けないモヤモヤ感は残るが、次回作への興味にはつながっている。

 

Jovian先生のワンポイント韓国語レッスン

チンチャ

『 コンジアム 』でも紹介した表現。意味は「本当」。形容詞としても副詞としても使うようだ。本作に限らず、韓国映画ではチンチャという語は本当によく聞こえてくる。まあ、邦画も「本当に」を使いまくっているのだろうけど。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 渇水 』
『 水は海に向かって流れる 』
『 M3GAN/ミーガン 』

 

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村    

Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, C Rank, アクション, キム・ダミ, シン・シア, 監督:パク・フンジョン, 配給会社:ツイン, 韓国Leave a Comment on 『 The Witch 魔女 増殖 』 -魔女バトルはパワーアップ-

『 The Witch 魔女 』 -韓流サイキック・バトル・アクション-

Posted on 2019年7月28日2020年8月26日 by cool-jupiter

The Witch 魔女 70点
2019年7月24日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:キム・ダミ チョ・ミンス チェ・ウシク パク・ヒスン
監督:パク・フンジョン

f:id:Jovian-Cinephile1002:20190728000337j:plain

シネマート心斎橋で観たいと思っていて、タイミングが合わせられなかった作品。ようやくDVDにて鑑賞。韓国映画はインド映画と同じく、でたらめなパワーを感じさせるものが多い。本作の出来具合も相当でたらめである。しかし、パワーもすごい。

 

あらすじ

血まみれの少女ク・ジャユン(キム・ダミ)は森を駆け抜け、追手から逃れた。子のいない酪農家夫婦に育てられたジャユンは、親友の誘いでソウルのテレビ番組に出演し、ちょっとしたマジックを披露する。しかし、次の瞬間から謎の男たちに追われることになり・・・

 

ポジティブ・サイド

タイトルロールを演じるキム・ダミの純朴さと不気味さ。『 テルマエ・ロマエ 』でルシウスは日本人を指して「平たい顔族」と呼称するが、彼女の顔も相当平たい。しかし、この顔が中盤から後半にかけて、魔女のそれに一変する。素朴な少女が凶悪な殺人者に変貌する瞬間の表情とアクションは必見である。

 

R15+指定であるのは、セクシーなシーンが含まれるからではく、バイオレンスシーンが存在するからだ。Jovianは暴力シーンをそれほど好まない。ただ、時々「さて、血しぶきでも見るか」という気分になることがある。そうした時に北野武の過去の映画を観返したりすることはある。年に一回ぐらいだろうか。近年だと『 ディストラクション・ベイビーズ 』が暴力を主軸にした邦画だったろうか。邦画は顔面の痣などをメイクアップで作り出すことには結構熱心だという印象がある。『 岸和田少年愚連隊 』シリーズのサダやチュンバが思い出される。本作は自身が受けたダメージよりも、返り血(という言葉では生ぬるい)で自身が敵に与えたダメージを表現する。その血の量は余りにも過剰である。ジャユンが魔女として覚醒するシーンで、とある男を掌底でぶちのめすが、このシーンでは思わず『 ターミネーター2 』でT-800がT-1000に顔面を鉄器具で少しずつ破壊されていくシークエンスを思い出した。1分足らずのシーンであるが、一回ごとに顔面に特殊メイクを施すので撮影に5~6時間かかったとレーザーディスクの付録小冊子に書かれていたと記憶している。ジャユンが男をボコるシーンはさすがに5時間はかかっていないだろうが、男を殴るたびに新たに血反吐を浴びるため、メイクアップアーティストはさぞかし大変であっただろうと推察する。容赦の無い流血描写および遠慮の全くない返り血描写こそ本作の肝である。

 

本作のもう一つの醍醐味はアクションである。『 ジョン・ウィック 』ばりのガン・アクション、『 LUCY / ルーシー 』を彷彿させるサイキック・アクション、往年のブルース・リーばりの格闘アクション、こうしたバトルを盛り上げてくれる要素のほんの少しでもいいから、超絶駄作『 ストレイヤーズ・クロニクル 』に分けて欲しいものである。いくつかコマ送りを使っているところもあるだろうが、スタントマンやダブルは使わず、全てのアクションはキム・ダミが行っているようである。日本の女優でこれだけ動けるのは、土屋太鳳にどれだけいるか。杉咲花もいけるか。決してセクハラだとかエロいだと捉えないで頂きたいのだが、彼女たちとキム・ダミの体型を比較することは、それはそのまま浅田真央とキム・ヨナの比較をすることになろう。彼女らに技術的な差はなかったように思うし、あったしても決定的な差ではなかったはず。単純にキム・ヨナの方が背が高く、手足がスラリと長かったので、見映えが良かったのだろうと思う。

 

Back on topic. 本作の最大の特徴は脚本の緻密さにある。冒頭のモノクロのオープニング映像こそ刺激的だが、前半の30分はかなり退屈というか、起伏に乏しい。しかし、それも全て計算された作りになっていることに驚かされた。映画の面白さの大本は演技、撮影、監督術にあるが、映画の面白さの根本は脚本にあると言ってよいだろう。本作は文句なしに面白い。

 

ネガティブ・サイド

Infinity世界のライプリヒ製薬のような会社が諸悪の根源であるらしいが、その全貌がほとんど見えない。本社がおそらくアメリカにあること、子どもを使った人体実験を屁とも思っていないこと、しかし、サイキッカーたちの軍事兵器化などには乗り気ではないということぐらいしか分からない。巨悪の存在の大きさや異様さを、出てくる情報の少なさで語るというのは常とう手段である。ただ、今作における会社、本社の情報は余りにも少なすぎる。架空の社名で良いので、一言だけでも言及して欲しかった。

 

漫画『 AKIRA 』や、前述した『 LUCY / ルーシー 』と同じく、一定の間隔でクスリを摂取しなければならないという設定も陳腐だ。もっと別の設定は考えられなかったのだろうか。例えば、凶暴性を開発された子どもとは逆に、治癒の超能力を持った者がおり、その者を味方につけなければならない、といったような。何から何までバトルにするのは爽快ではあるが、そこにほんの少しでも癒しや救いのある展開があっても良かったのに、と個人的には感じる。

 

これは製作者というよりも、日本の提供会社、配給会社への注文。開始早々から「第一部」とは明言されているが、ジャケットにもそのことを強調しておいてもらいたい。

総評

傑作である。どこかで見たシーンのパッチワーク作品であるとも言えるが、そこは韓流のでたらめなパワーで押し切ってしまっている。続編の存在の匂わせ方に稚拙さがあるが、続編そのものは非常に楽しみである。『 ラプラスの魔女 』など比較にはならない、本物の魔女が解き放たれるのだろう。さあ、この魔女のもたらす破壊と暴力と殺人の妙技を皆で堪能しようではないか。

 

 にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

Posted in 映画, 海外Tagged 2010年代, B Rank, アクション, キム・ダミ, サスペンス, チェ・ウシク, チョ・ミンス, ミステリ, 監督:パク・フンジョン, 配給会社:カルチュア・パブリッシャーズ, 韓国Leave a Comment on 『 The Witch 魔女 』 -韓流サイキック・バトル・アクション-

最近の投稿

  • 『 ラブ・イン・ザ・ビッグシティ 』 -自分らしさを弱点と思う勿れ-
  • 『 近畿地方のある場所について 』 -やや竜頭蛇尾か-
  • 『 脱走 』 -南へ向かう理由とは-
  • 『 JUNK WORLD 』 -鬼才は死なず-
  • 『 リライト 』 -小説をまあまあ上手く改変-

最近のコメント

  • 『 i 』 -この世界にアイは存在するのか- に 岡潔数学体験館見守りタイ(ヒフミヨ巡礼道) より
  • 『 貞子 』 -2019年クソ映画オブ・ザ・イヤーの対抗馬- に cool-jupiter より
  • 『 貞子 』 -2019年クソ映画オブ・ザ・イヤーの対抗馬- に 匿名 より
  • 『 キングダム2 遥かなる大地へ 』 -もう少しストーリーに一貫性を- に cool-jupiter より
  • 『 キングダム2 遥かなる大地へ 』 -もう少しストーリーに一貫性を- に イワイリツコ より

アーカイブ

  • 2025年6月
  • 2025年5月
  • 2025年4月
  • 2025年3月
  • 2025年2月
  • 2025年1月
  • 2024年12月
  • 2024年11月
  • 2024年10月
  • 2024年9月
  • 2024年8月
  • 2024年7月
  • 2024年6月
  • 2024年5月
  • 2024年4月
  • 2024年3月
  • 2024年2月
  • 2024年1月
  • 2023年12月
  • 2023年11月
  • 2023年10月
  • 2023年9月
  • 2023年8月
  • 2023年7月
  • 2023年6月
  • 2023年5月
  • 2023年4月
  • 2023年3月
  • 2023年2月
  • 2023年1月
  • 2022年12月
  • 2022年11月
  • 2022年10月
  • 2022年9月
  • 2022年8月
  • 2022年7月
  • 2022年6月
  • 2022年5月
  • 2022年4月
  • 2022年3月
  • 2022年2月
  • 2022年1月
  • 2021年12月
  • 2021年11月
  • 2021年10月
  • 2021年9月
  • 2021年8月
  • 2021年7月
  • 2021年6月
  • 2021年5月
  • 2021年4月
  • 2021年3月
  • 2021年2月
  • 2021年1月
  • 2020年12月
  • 2020年11月
  • 2020年10月
  • 2020年9月
  • 2020年8月
  • 2020年7月
  • 2020年6月
  • 2020年5月
  • 2020年4月
  • 2020年3月
  • 2020年2月
  • 2020年1月
  • 2019年12月
  • 2019年11月
  • 2019年10月
  • 2019年9月
  • 2019年8月
  • 2019年7月
  • 2019年6月
  • 2019年5月
  • 2019年4月
  • 2019年3月
  • 2019年2月
  • 2019年1月
  • 2018年12月
  • 2018年11月
  • 2018年10月
  • 2018年9月
  • 2018年8月
  • 2018年7月
  • 2018年6月
  • 2018年5月

カテゴリー

  • テレビ
  • 国内
  • 国内
  • 映画
  • 書籍
  • 未分類
  • 海外
  • 英語

メタ情報

  • ログイン
  • 投稿フィード
  • コメントフィード
  • WordPress.org
Powered by Headline WordPress Theme