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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

サラリーマン英語講師が辛口・甘口、両方でレビューしていきます

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タグ: 配給会社:ユナイテッド・シネマ

『 レイダース 失われたアーク《聖櫃》 』 -インディ・ジョーンズの誕生-

Posted on 2023年6月11日 by cool-jupiter

レイダース 失われたアーク《聖櫃》 80点
2023年6月6日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:ハリソン・フォード カレン・アレン
監督:スティーブン・スピルバーグ

 

最新作『 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 』に向けて復習鑑賞。

あらすじ

考古学者インディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)は南米の遺跡を調査していたところ、ライバルであるべロックに妨害されてしまう。辛くも逃れたインディの元にアメリカ軍将校が訪れる。ナチスが契約の箱、聖櫃に秘められた力を求めて動き出していると言う。その情報の中に、かつての恋人であるマリオン(カレン・アレン)の名前を聞いたインディはエジプトに向かうことになり・・・

 

ポジティブ・サイド

南米の密林の遺跡に侵入し、罠を見破り、お宝ゲット。と思いきや・・・という展開だけでインディ・ジョーンズ博士というキャラクターとシリーズの全てが描かれている。ドラクエⅣをリアルタイムでプレーしていた時には本作観鑑賞(Jovianは二作目をVHSで観たのが本シリーズ初鑑賞)だったが、トルネコが岩に追いかけられるのはどう見ても本作へのオマージュ。鞭を使う冒険者というのも斬新だった。

 

南米からアメリカ、ネパール、エジプトとまさに世界を股にかけた大冒険だが、アクションと謎解きのバランスが素晴らしいのも本作の特徴。古代の遺跡に超自然的な力が宿っていると信じられていた時代の産物で、歴史に対する畏怖が感じられる。

 

要所で響き渡るジョン・ウィリアムスのテーマ曲も一種のキャラクターと言えるだろう。特に冒頭のファンファーレを聞くと、それだけで血沸き肉踊るインディの冒険活劇シーンが脳裏に浮かんでくる。

 

ネガティブ・サイド

オープニングが最も胸躍るのは何故なのだろう。盛り上がりは後半に持ってくるべきだった。

 

いくら1930年代のエジプトとはいえ、外国人があそこまで大立ち回りして、当局にしょっ引かれないというのは理解しがたい。

 

総評

ハリソン・フォードがハン・ソロよりもインディ・ジョーンズを好きなのも分かる。こちらは主役で善人。インテリで腕っぷしも強く、美女にモテる。つまり男の願望の結実なのだ。その後の多くのメディアにも影響を与えた作品そしてキャラクターだろう。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

beyond your wildest aspirations

普通は beyond one’s wildest dreams = 「夢にも思わないほど」が最も一般的な表現だが、こちらも当時は使われていたのだろうか。意味は「どんな願いも超えた」だろうか。劇中では treasures beyond your wildest aspirations のように使われていた。日常だと、The scenery was beautiful beyond my wildest dreams. = その景色は想像を絶する美しさだった、のように使うことが多い。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 The Witch 魔女 増殖 』
『 渇水 』
『 水は海に向かって流れる 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 1980年代, A Rank, アドベンチャー, アメリカ, カレン・アレン, ハリソン・フォード, 監督:スティーブン・スピルバーグ, 配給会社:ユナイテッド・シネマLeave a Comment on 『 レイダース 失われたアーク《聖櫃》 』 -インディ・ジョーンズの誕生-

『 驚き!海の生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た! 』 -特典映像が欲しい-

Posted on 2021年6月22日 by cool-jupiter

驚き!海の生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た!  55点
2021年6月13日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:さかなクン

f:id:Jovian-Cinephile1002:20210622022030j:plain

現在、複数のクライアント大学の対面授業への再移行と試験作成で本業が多忙を極めているため、鑑賞記事をやや簡素化しています。

 

あらすじ

海を生活の舞台にしている動物たちの特集。

f:id:Jovian-Cinephile1002:20210622022048j:plain

ポジティブ・サイド

『 劇場版 ダーウィンが来た!アフリカ新伝説 』と同じく、こちらの作品でも、動物たちの姿を通して人間が見えてくる。というよりも、動物たちをつぶさに見ていくことで、人間も動物とそんなに変わらないという気がしてくる。実際に、人間が行っていて動物がおこなっていないことというのは、どんどん減ってきている。20~30年前は、イルカや類人猿などを除けば、ほとんどの動物は下等生物のように扱われていたし、それこそ近代哲学の祖の一人とされるルネ・デカルトなどは、動物=機械(外界の刺激に対して一定のパターンで反応するだけ)だと見なしていた。

 

ところが今という時代は動物の観察と考察が極まっている。動物が複雑な求愛行動をすることはもはや常識で、道具を操り、自己認識を行い、言語でコミュニケーションを取っていることすら判明している。もちろん、人間の方が上手くやれることが多いのだが、人間にしかできない領域というのは見当たらないようにも思う。スティーブン・ホーキングの言葉を借りれば、「宇宙のどこかで知的生命体に出会えるかだって?そんなものは地球上にもいないのに」という感じだろうか。

 

普段から『 ダーウィンが来た! 』を観ている向きなら、ホーキング博士のこの言に賛成してくれるだろう。あるいは「地球には人間以外にも何万種もの知的生命体がいますよ」と反論するかもしれない。本作でフィーチャーされるラッコやペンギンの子育てに感銘を受けない人はいないだろうし、トビウオが大型肉食魚やカツオドリといった鳥類を翻弄する様に知性を見出さないというのは逆に難しい。子どものためだけではなく、大人こそ観るべき一作と思う。

ネガティブ・サイド

90分弱と少し短い。小学生ぐらいなら1時間40分ぐらいは尿意・便意には耐えられるはず。100分で作ってもらいたかった。

 

テレビ番組で観た映像ばかりで、新味がなかった。もちろん大画面と大音響は素晴らしいが、1000円以上を投じる客に新規の特典映像的なものを披露してくれてもよかったのではないか。

 

終わり方がちょっと無責任。人間の活動によって地球環境が悪化、それによって野生動物が苦境に追いやられている。それはその通りだが、その回復を若い世代にむけての宿題にするかのような作りはいかがないものか。大人が始めている取り組み(SDGsなど)で、なおかつ将来の世代も受け継ぎ、さらに発展させていってほしい取り組みについても触れるべきではなかったか。

総評

子供向け番組と思うなかれ。スクープ映像満載だし、魚や鳥、野生生物たちの真実の姿に魅了されることは間違いない。ぜひ親子で観に行こう。あるいは甥っ子や姪っ子と。

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

child-rearing

「子育て」の意。子どもを育てるのは哺乳類の専売特許のように思えるが、海の生物も負けてはいない。卵を産んで終わりの生き物も多いが、水生生物は意外に卵の面倒見がいい。蟹は卵をしっかり持ち運ぶし、タコの一部には何か月も飲まず食わずで卵の孵化を見守るものもいる。これも立派な子育てだろうと思う。

 

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Posted in 国内, 映画Tagged 2020年代, D Rank, さかなクン, ドキュメンタリー, 日本, 配給会社:ユナイテッド・シネマLeave a Comment on 『 驚き!海の生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た! 』 -特典映像が欲しい-

『 恐竜超伝説 劇場版 ダーウィンが来た! 』 -親子連れでどうぞ-

Posted on 2020年2月24日 by cool-jupiter

恐竜超伝説 劇場版 ダーウィンが来た! 55点
2020年2月23日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:田辺誠一 大塚寧々

f:id:Jovian-Cinephile1002:20200224221555j:plain

『 劇場版 ダーウィンが来た!アフリカ新伝説 』に続く、劇場版第二弾。恐竜ネタはタイムリーではあるが、作りにいくつかの欠点が見られた。

 

あらすじ

時は白亜紀。海から陸に進出した生命が恐竜に進化した時代。恐竜に関する現代の知識が更新されている中、最新の知見をCGと実写の融合で描き出す。

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ポジティブ・サイド

CG技術の進歩は留まることを知らない。もちろん、『 ライオンキング 』や『 ジュラシック・ワールド 炎の王国 』 のようなクオリティに達しているわけではない。だが『 ジュラシック・パーク 』のCGと本作の恐竜CGの水準は同程度であると感じた。だが、CGについた予算は同じ通貨ならば、おそらく本作の方がゼロ二つは少ないだろうと推定される。(現時点で科学的に得られている)恐竜の実像をリアルに感じさせるCGを映画館の大画面で見られるのは、子どもならずともスペクタクルに感じられる。

 

ティラノサウルスやモササウルスなど、『 ジュラシック・ワールド 』でお馴染みになった面々にフォーカスするのもタイムリーだ。通常のテレビ版『 ダーウィンが来た! 』でも自然界の弱肉強食は強調されているが、太古の恐竜世界はスケールが違う。観ているうちに恐竜たちのサイズとダイナミズムに飲み込まれ、後半に登場するトロオドンが「体長わずか2メートル」などと紹介されることに違和感を抱かなくなる。実際に体長2メートルの野生動物を目の前にしたら、現代人ならまずびっくりすることだろう。本作は観る者をごく自然に恐竜世界に誘ってくれる。

 

前作『 劇場版 ダーウィンが来た!アフリカ新伝説 』と同じく、恐竜をキャラクター化するのも観る者の感情移入を誘いやすい。本作にはティラノサウルスのマックス、デイノケイルスのニコ、トロオドンのホワイト、モササウルスのジーナが登場する。それぞれに特徴を生かして過酷な恐竜時代を survive していく様には科学的な知見が盛り込まれており、実に興味深い。劇場の観客の8割以上は親子もしくはジジババとその孫であったように見受けられた。終了後、子ども達はかなり満足した表情に見えたし、Jovianもいくつかの点を除けばそれなりに満足できる出来だった。

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ネガティブ・サイド

これは相性の問題でもあるのだろうが、ナレーションが良くない。もっと言えば下手である。残念ながら田辺誠一も大塚寧々もどちらも練習が足りない。もしくは残念ながら本読みのセンスがない。句点で区切る場所を間違っているのではないかと思われるほど、田辺も大塚も読み方が拙い。同じNHKの番組でも『 コズミック フロント☆NEXT 』の萩原聖人や『 地球ドラマチック 』の渡辺徹とは雲泥の差である。NHKはもっと真剣に“語り手”を探すべきだった。

 

いや、前作でもそうだったが、こうしたテレビ番組制作時の映像をつなぎ合わせて映画にしてしまう時も、やはり監督を置くべきだ。映像や音響、音声、ストーリーの進行やカメラのアングル、その他の諸々の細部に至るまで、一貫性を持ったものとして作品を仕上げるディレクターが必要である。例えば、本作のメインの視聴者はおそらく年長~中学三年生ぐらいまでだろう。であるならば、デモグラフィックを小3~小4に設定しなければならない。にもかかわらず「抱卵」、「雑食性」、「獰猛」、「窒息」、「ハンター」などといった言葉を使うのは何故なのか。通常のテレビ番組であれば、子どもはその場で親などに尋ねるか、スマホやPCで調べられる。だが、これは真っ暗で静かな映画館で上映される作品なのだ。実際にJovianの左隣に座っていた男の子は、しきりに母親に「今の何?」と尋ねていた。別にその程度の声は気にしない。6歳ぐらいの子どものやることである。残念なのは、作り手側にこのような想像力が欠けていたことである。

 

恐竜に関する知見をアップデートするということであれば、ビジュアルとナレーションでもう少しできたはずだったとも思う。例えば劇中で「恐竜」と「海竜」を峻別するシーンがあったが、それをやるなら翼竜や首長竜、魚竜にも触れるべきだろう。また、ティラノサウスるの社会性やトロオドンの知能の高さについても、化石から割り出した脳の容積や形、そこから計算・推定される知能の種類、その高低については、小学校高学年ぐらいにビジュアルで理解させられるような工夫ができたはずである。デモグラフィックの想定を、ここでももっと正しくできたはずである。

 

総評

不満な点もあるが、恐竜というロマンあふれる太古の生物は我々を魅了してやまない。恐るべき存在で神秘的な存在。かつてこの地球の陸海空を支配した生物の実像が、科学の進歩の学問の分野横断的な融合によってどんどんと明らかにされつつある。映画は芸術媒体であるが、教育媒体になってもいい。NHKは2年に一度ぐらいは『 コズミック フロント☆NEXT 』や『 地球ドラマチック 』の劇場版を作るべきである。子どもから大人までを楽しませ教育できる映画を作る。できるはずだ。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

don

恐竜の名前の語尾によくある~~~ドンのドンである。元は古代ギリシャ語のodon、古代ラテン語のdenから来ている。意味は「歯」である。デンタル・クリニックと言えば、歯の診療所である。未知の生物の名前を見たり聞いたりしたときは、まず語尾に注目してみよう。ドンとあれば、歯に特徴があると考えればよい。その好個の一例は『 MEG ザ・モンスター 』の“メガロドン”である。語彙力増強のためには形態素の知識をある程度持つこと、そして語の意味をイメージで頭に刻むことである。

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Posted in 国内, 映画Tagged 2020年代, D Rank, ドキュメンタリー, 大塚寧々, 日本, 田辺誠一, 配給会社:ユナイテッド・シネマLeave a Comment on 『 恐竜超伝説 劇場版 ダーウィンが来た! 』 -親子連れでどうぞ-

『 劇場版 ダーウィンが来た!アフリカ新伝説 』 -動物の向こうに人間が見えてくる-

Posted on 2019年1月24日2019年12月21日 by cool-jupiter

劇場版 ダーウィンが来た!アフリカ新伝説 70点
2019年1月20日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:葵わかな

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Jovianは民放は基本的に観ない。NHKを時々観るぐらいだ。しかし、その中でも欠かさず録画する番組が3つある。『 将棋フォーカス 』、『 コズミックフロント NEXT 』、そして『 ダーウィンが来た! 〜生きもの新伝説〜 』である。そのうちの一つが映画化されるとあっては、劇場に足を運ばねばなるまい。

 

あらすじ

アフリカ大陸。様々な動植物が生きる大地。そこにはプライドの王を目指す若獅子ウィリアム、一匹で子育てに奮闘する雌ライオンのナイラ、右腕を無くしたゴリラのドドとそのドドを見守る群れの長のパパ・ジャンティの物語が展開されていた・・・

 

ポジティブ・サイド

1時間30分程度の作品だが、おそらくこれだけの映像を作るには、軽く1万時間超の撮影が必要ではないだろうか。もしかすると10万時間超かもしれない。

 

本作でフィーチャーされるライオン達およびゴリラ達を動物と思うなかれ。これは動物賛歌の形を借りた人間社会へのメッセージなのである。そのメッセージを痛烈な批判と受け取るか、それとも厳しくも暖かい信頼のメッセージと取るかは受け手の生きる社会や家族に依るのだろう。ただし、NHKがこの映画を届けたいのは日本社会に生きる我々であることは意識せねばなるまい。好むと好まざるとに依らず、社会は多様化していく。多様化していくということは、盛者必衰、優勝劣敗、弱肉強食がはっきりしていくということでもある。それは昭和後期が成長と安定に結実した一方で、平成は激動の時代になっていたことからも明らかである。潰れるはずがないと思われた企業が倒産し、サザエさん的な家族の風景はもはやフィクションとなった。一方で、都市部の駅や公共施設、大型ショッピングモールやデパートメントストアではバリアフリー化、ノーマリゼーションが進み、街中や駅、電車内でも車イス使用者を見かけることは珍しくなくなった。白杖を持った弱視者やダウン症を持った人なども家や施設ではなく、外に行き場と生き場を求められるようになってきた。

 

本作がメインに取り上げる若獅子ウィリアム、孤軍奮闘する雌ライオンのナイラ、そして右腕の肘から先を無くしたゴリラのドドには共通点がある。それは集団から疎外されてしまった個が、それでも仲間と共に生き抜く姿である。ライオンのオスはしばしば兄弟で放浪するし、最近ではこのような動画も世界中でバズった。ライオンのオスは高等遊民であるかの如く暮らす。千尋の谷に突き落とされることはないが、それでもプライドを追い出され、過酷な環境で自らの生存を確保しなくてはならない。国営放送がニートに向けたメッセージであるというのは深読みが過ぎるだろうか。

 

女手一つで6頭もの子どもを育てるナイラを指して「母は強し」というのはいとも容易い。しかし、それこそ昭和の価値観だろう。今、国が実施している求職者支援訓練の受講者には、かなりの割合のシングルマザーが含まれている。平成とは、離婚率と未婚率の増加の時代、少子化の時代とも総括できよう。もちろん、それも多様化の一側面である。だからシングルマザーを良しとしたいわけではない。逆だ。ライオンの雌がこれほどの苦境に陥るのは、仲間がいないからだ。サポート役がいないからだ。幼い子どもと一緒に狩りをするナイラの姿に、高校生の子どものバイト代までも家計に回さなければならない世帯が存在することに、我々はもっと意識しなくてはならないだろう。

 

ゴリラのパパ・ジャンティについても同様の考察が可能である。通常、動物の群れは奇形や障碍を有する個体には厳しい。少数を救おうとすることが全体を危機に晒すことになりかねないからだ。オオカミの群れなどは老齢の個体にも厳しい。しかし、パパ・ジャンティはその名の通りにgentlemanである。劇中でも描かれるが、当初は群れの他個体はドドにサポートを与えなかった。リーダーたるパパ・ジャンティの行動が集団全体に波及したのだ。障がいを能動的に負おうとする者などいない。しかし、障がいを負うことそのものは誰にでも起きうることだ。そうした時に、疎外をされないこと。誰かが手を差し伸べてくれるということ。そうした仕組みや意識が社会の成員に共有されているということ。それこそが生きやすい社会の一つの形だと思う。そうした気付きをもたらしてくれるゴリラのパパに、我々は敬意を表すのである。

 

ネガティブ・サイド

せっかく1時間半もの時間を費やすのなら、1種類の動物だけにフォーカスしても良かったのではないだろうか。ライオンならライオンに絞ってしまうという選択肢もあったはずだし、その方がよりドラマチックに編集できたろうにと思う。全体的なペースとトーンが。ライオン物語とゴリラ物語の間で一定していなかったように感じられた。監督は誰なのだろうか?

 

総評

いつもはテレビで観ているものを劇場で観ることの意味は何か。映像や音響が優れていることは当然として、暗転した環境なのでスクリーンに没頭できることが大きい。アフリカの豊かな自然と様々な動植物の世界にスッと入っていくことができた。第二、第三の劇場版が観たいし、『 コズミックフロント NEXT 』の劇場版も作ってくれないだろうか。映像美という点では、動物よりも天体の方に分があるだろう。特に暗い劇場では。子どもを連れて観に行くも良し。大人だけで鑑賞しても良し。ライトにもディープにも楽しめる作品である。

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Posted in 国内, 映画Tagged 2010年代, B Rank, ドキュメンタリー, 葵わかな, 配給会社:ユナイテッド・シネマLeave a Comment on 『 劇場版 ダーウィンが来た!アフリカ新伝説 』 -動物の向こうに人間が見えてくる-

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