
羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来 80点
2025年11月9日 Tジョイ梅田にて鑑賞
出演:花澤香菜 宮野真守 悠木碧
監督:MTJJ
『 羅小黒戦記~ぼくが選ぶ未来~ 』の続編。今作も面白かった。

あらすじ
シャオヘイ(花澤香菜)は師匠のムゲン(宮野真守)と共に修行の日々を送っていた。しかし、ある時、会館の一つが襲撃を受けた。その容疑者とされてしまったムゲンは、ナタの屋敷に軟禁状態となる。シャオヘイは姉弟子ルーイエ(悠木碧)と共に真相究明に乗り出すが・・・

ポジティブ・サイド
前作に続いて人間と妖精の共存を模索している。前作が妖精から人間へ干渉していく物語だったが、本作は人間が妖精に干渉してくる。もちろん、そこには妖精同士の政治的な駆け引きにも似た思惑が介在しているのだが、それがどこか現実世界に通じているようにも感じられた。
強すぎる執行人のムゲンが出張ってしまうと、あっという間に話が終わってしまう。では、どうするか。本作は説得力がある、それでいて絶対にそれが真相ではないと観る側に確信させる方法で序中盤はムゲンに退場してもらう。MCUにおけるマグニートー的なパワーの持ち主であるムゲンには、人間の通常兵器は効果がないからだ。もちろん、いかに効果がないのかを見せつけるシーンもあるので、彼のファンは安心してよい。
シャオヘイは相変わらず子どものビジュアルを維持しているが、日々の修行により前作とは比較にならないほどパワーアップしている。「シャオヘイ、ここでお前の力を見せてくれ」とこちらが感じるシーンが都合3回訪れるが、いずれも見事なアクションを披露してくれる。もちろん、巨大化け猫変化もあるので安心してほしい。
しかし、今作はルーイエこそが準主役。前作におけるムゲン以上にシャオヘイの保護者というか師匠代理というか。よそよそしさを感じさせながらも、いつの間にかしっかりと姉弟子になっていく過程は、前作のムゲンの印象の変わり方以上のインパクトがある。
前作で金と木が特にフォーカスされた属性バトルだが、今作では土が大活躍。地上もしくは地下という場所の制約は受けるものの、自分のフィールドで戦えれば、土属性の妖精が一番強いのでは?本作ではさらに空中戦も見せ場の一つ。次の3では『 アバター ウェイ・オブ・ウォーター 』並みに水中および水上で水属性が大活躍するところが見たい。
前作でほとんど何もしなかったナタが、本作ではかなりの見せ場を与えられているのも嬉しい。またムゲンがマグニートー並みか、あるいはそれ以上のスーパーパワーで某国の軍を無力化していく様は圧巻。オチにも笑った。続編作る気満々の終わり方は普通はあまり好きではないが、本シリーズは早く続きが見たい。5年は待てない。2年後には観たい。
ちなみに・・・劇場から結構な数の中国語を話す客が出てきたが、旅行者なのか、それとも国内在住者なのか。今回は吹替で鑑賞したが、字幕版も近々鑑賞して、どのような客層なのか確かめてみたいと感じた。

ネガティブ・サイド
ヴィランが能力奪取系というのは前作と同じ。ここは少し変化が欲しかった。
ムゲンが通常兵器に対してほぼ無敵なのは分かるが、Ace Combat 5のSOLG、あるいはAce Combat 3のO.S.L的な超兵器にも強いというのは、さすがに少し説明、あるいは詳しい描写が必要だったように思う。
総評
前作に負けず劣らずの傑作。敵国がまんま『 ボーン・トゥ・フライ 』と同じだが、それは彼の国がソ連やロシアを敵国に描いてきたのと同じこと。本作で執行人の数は数百人に上ることが判明したが、逆算すれば人間界に住まう妖精は数十万から数百万は存在するのだろうか。次回作の3では、世界大戦になるのか、妖精界の内ゲバになるのか、それとも人間界の内ゲバに妖精が介入するのか。とにかく期待!
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cease fire
しばしば命令形で、Cease fire! =撃ち方止め!の意味で用いられる。ceasefireとくっついて名詞になることもあり、実は報道などでよく使われている。イスラエルはハマスとの間の停戦協定は ceasefire deal、韓国と北朝鮮の38度線、すなわち停戦協定ラインは ceasefire line のように表現される。TOEICにはまず間違いなく出ないが、英検準1級以上なら出てくる可能性は十分ある。
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