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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

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『 羅小黒戦記~ぼくが選ぶ未来~ 』 -劇場再鑑賞-

Posted on 2025年11月4日 by cool-jupiter

羅小黒戦記~僕が選ぶ未来~ 80点 
2025年11月1日 塚口サンサン劇場にて鑑賞
出演:花澤香菜 宮野真守 櫻井孝宏
監督:MTJJ

 

『 羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来 』に備えて復習鑑賞。劇場は7~8割の入りとかなり盛況だった。

あらすじ

森でのどかに暮らしていた猫の妖精・小黒(花澤香菜)は、人間の開発によって住処を追われる。放浪の旅の最中に同じく妖精のフーシー(櫻井孝宏)たちと出会った小黒は、彼らの住処で共に暮らすことになる。しかし、そこに最強の執行人、ムゲン(宮野真守)が現れ、フーシーらを撃退する。小黒はムゲンに連れ去られてしまい・・・

ポジティブ・サイド

大自然や都会の情景は美麗ながら、キャラクター造形は比較的シンプルなのがいい。キャラの外見ではなく内面にこそ興味や関心を寄せてほしいという製作者側の期待もあるのだろう。

 

二度目の鑑賞で、なぜ小黒に領界が二つあるのかやっと分かった。アホな俺・・・

 

たとえとしては不謹慎かもしれないが、本作はイスラエルとパレスチナの物語的でもある。つまり極めて政治的かつ人為的な隔離の物語なのだが、それをどちらか一方の側だけが悪であるという描き方をしない点はアジア的と言えるかもしれない。

 

仙人と言っても差し支えないムゲンがクレジットカードを持っていたり、原付に乗ったり、地下鉄に乗ったり、また妖精たちがスマホで遊んでいたりと、ジブリ的な世界観と現代社会が融合している。そして違和感がない。これはまったく日本的ではなく、中国的と評すべきか。

 

人間は人間の世界に、妖精は妖精の世界にという考え方が作品世界にも浸透しているが、小黒は旅路と戦いの果てにそれとは異なる答えを見出す。ハリウッド映画ならしばしば家族に、フランス映画ならしばしば男女に、北欧映画ならしばしば友情に、韓国映画ならバディに還元しがちな価値観を、本作はある意味でスター・ウォーズ的に着地させる。これもユニーク。劇場ではすすり泣きがあちこちから聞こえてきた。ええ?あんたら、二度目の鑑賞ちゃうん?と思いつつ、Jovianの目にも妻の目にもうっすらと涙が・・・

 

ネガティブ・サイド

魔童ナタの扱いの悪さが・・・ 続編ではきっと大暴れしてくれるのだろう。

 

総評

『 羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来 』がとにかく楽しみ。銃器を持つ人間と敵対することになりそうだが、金属性のムゲンと小黒はマグニートー並みに無双できそう。そうならない何かがあるのだろう。魔童ナタの活躍も見れそうだ。副題にある「ぼくら」という言葉が誰をどこまで包摂するのか。現代中国人の意識を垣間見る良い機会にもなりそうである。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Five Elements

陰陽五行の意。木火土金水(もっかどごんすい)はそれぞれWood, Fire, Earth, Metal, Waterとなる。シャオヘイやムゲンはMetal属性、フーシーはWood属性である。ちなみに西洋は古代ギリシャ思想の流れを汲んで四元素説(火、土、水、風)である。ファイナルファンタジーⅤのクリスタルがこの4つだったことを覚えているのは主として40歳以上だろう。ちなみにリュック・ベッソンの『 フィフス・エレメント 』は、この四元素の先のもうひとつのエレメントを描いた作品である。 

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来 』
『 代々木ジョニーの憂鬱な放課後 』
『 ミーツ・ザ・ワールド 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2010年代, 2020年代, A Rank, アニメ, ファンタジー, 中国, 宮野真守, 櫻井孝宏, 監督:MTJJ, 花澤香菜, 配給会社:アニプレックス, 配給会社:チームジョイ

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