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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

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『 あの夏、僕たちが好きだったソナへ 』 -青春を追体験する物語-

Posted on 2025年8月12日 by cool-jupiter

あの夏、僕たちが好きだったソナへ 65点
2025年8月11日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:ダヒョン ジニョン
監督:チョ・ヨンミョン

 

台湾映画『 あの頃、君を追いかけた 』の韓国リメイクとは知らずにチケット購入(というかポイント鑑賞)。

あらすじ

高校生のジヌ(ジニョン)は何事にも本気にならず、男友達とつるむ日々を送っていた。皆が学級委員のソナ(ダヒョン)に恋する中、ジヌはあることでソナに助け舟を出す。そこから二人は互いを意識し始めて・・・

ポジティブ・サイド

男子高校生のアホさとクラスもしくは学校のマドンナとの距離感や関係性がうまく描けている。このあたりは古今東西、普遍的なものがあるのだろう。男子校出身だったJovianの周りには確かにいつも寝ている奴、いつもエロいことばかり考えている奴、いつも食べている奴、やたらとまじめに勉強する奴が確かにいた。

 

高校の頃の友情は大学に入ると大体切れてしまうか細くなってしまうが、その細さは強さでも弱さでもある。それを感じさせるエピソードも多彩で、かつ説得力がある。男は幼稚で、女は常にそんな男の幼稚さの先を行っているというのも古今東西に普遍的な真実なのだろう。そのお手本がジヌの父と母というのも笑えるし、また頷ける。

 

原作がそうなのだろうが、決定的なアイテムの使い方が巧みだと感じた。『 SLAM DUNK 』や『 はじめの一歩 』といった日本の漫画が単なるガジェットとしてではなく物語を構成するパーツになっている。その中でも白眉はシャツ。一瞬だけだが、Jovianの心臓は確かに止まった。初恋は実らないとか初恋は甘酸っぱいと言われるが、まさしくビタースイートな記憶を呼び起こしてくれる物語だった。

 

ネガティブ・サイド

災害シーンの描写が弱かった。というか、軍隊の生活がどういうものなのか、いかに俗世と隔絶されてしまうのかを表すシーンを1つか2つ入れておいてくれればよかった。台湾や韓国と違い、世界の多くの国々には兵役などないのだから。

 

ソンビンら、悪友たちの大学生活あるいは野郎同士の横のつながりも見てみたかった。

 

ホラーシーンの完成度が無駄に高く、直近で観た邦画ホラーより怖かった。そこで、ジヌとジニョンの距離が物理的に縮まるというシーンがあってもよかったのでは?

 

総評

テイストとしては『 狼が羊に恋をするとき 』に近い。青春のもどかしさやじれったさが存分に描き出されており、中年には刺さる内容になっている。本作はむしろ高校生や大学生のデートムービー、というか仲が良いけれど付き合うまでに至っていない相手を誘うのにちょうど良いのではないだろか。30年前にこんな映画や小説があったらなあ、と郷愁を覚えた。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

the apple of one’s eye

愛する人/物、とても大切な人/物の意。元々はthe pupil of the eye=目における瞳=中心的なものを指す表現だったのが、瞳がリンゴに置き換わったらしい。たしか詩編とかに「我を瞳のごとく守りたまえ」みたいなのがあったな。ということは2000年以上前からヘブライ語圏あるいはそこに影響を与えたオリエントですでにリンゴの効能が知られていたのか。This new house is the apple of my eye. =この新居は僕の宝だ、のように使ってみよう。

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 桐島です 』
『 エレベーション 絶滅ライン 』
『 亀は意外と速く泳ぐ 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, C Rank, ジニョン, ダヒョン, ラブロマンス, 監督:チョ・ヨンミョン, 配給会社:シンカ, 韓国

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