アバター ファイヤー・アンド・アッシュ 40点
2025年12月29日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:サム・ワーシントン スティーブン・ラング ゾーイ・サルダナ ウーナ・チャップリン
監督:ジェームズ・キャメロン
『 アバター ウェイ・オブ・ウォーター 』の続編ということでチケットを購入・・・ではなくポイントで交換。

あらすじ
クオリッチ大佐(スティーブン・ラング)を撃退したジェイク(サム・ワーシントン)だったが、スパイダーの安全のために彼を風の商人たちと共に基地へ送ることを決断する。しかし、その途上でヴァラン(ウーナ・チャップリン)率いるアッシュ族の襲撃を受け、一家は離散してしまう。さらに、クオリッチが銃器提供を見返りにアッシュ族と手を結び・・・
ポジティブ・サイド
映像は確かに素晴らしい。また、スパイダーやキリ、その周辺のキャラクターに対する深堀もされている。
一作目と二作目のキャラおよびクリーチャーの復帰も歓迎したい。特にトビウオは汎用性がありすぎ。もし自分で辞書を作れるのなら「キモカワイイ」の挿絵に採用したい。
今回はスカイ・ピープル側にも良心の持ち主がいて、彼のささやかな反抗はかなりの破壊をもたらしてくれる。このキャラも、アッシュ族のギャランと共に次作に出てきそう。
中途半端な奇跡を起こすばかりだったエイワが、やっと攻撃的な姿勢を見せてくれた。次作は地下世界だと思われるので、巨大地震で地割れを起こして、スカイ・ピープルの基地を一掃してほしい。そして完結編の5作目は成層圏バトル。磁力線の竜巻で宇宙船をことごとく破壊してほしい。
ネガティブ・サイド
ナヴィの武器に銃器が本格的に加わってしまったことで、本作のファンタジー要素がはがれ落ち、単なるSFアクションになってしまった。弓矢で戦うところがこの上なくクールだったのに、残念である。
キリの出自に関しての情報が明かされるが、それは今さら驚くようなことなのか?ジェイク(のアバター)の方が客観的にはるかにおかしな生まれ(?)に思えるのだが。
スパイダーをめぐってのジェイクとネイティリのやりとりはなんだかなあ。これまでの描写からして、その役割、逆ちゃう?
そのスパイダーも、基地からあっさりと脱走。人類史上でも最高級に貴重な標本を何だと考えているのか。
全体的に言葉が汚すぎ。地球的、もっと言えばアメリカ的な言葉を話すナヴィは、もはやナヴィではなくなりつつある。そもそも一番汚い言葉を話すスパイダーは、誰からそれらを教えられたのか。
また、そうした swear words を使った台詞やその他の台詞に、過去の作品からのパクリ的なものが多すぎたという印象を受けた。”You’re our only hope.” は『 スター・ウォーズ 』のレイア姫的だし、”Leave my mother alone, bitch.” は『 エイリアン2 』のリプリーの “Get away from her, you bitch!”にそっくり。またクオリッチ大佐の “Ain’t this a bitch?” も『 フルメタル・ジャケット 』の ”Ain’t war hell?” を彷彿させた。他にも「ん?これはあの映画の台詞では?」というものが多数。オリジナリティはどこへ?
総評
一作目は『 ポカホンタス 』を彷彿させて面白かった。二作目は急に陳腐化して、『 アフリカン・ダンク 』になった。本作ではさらにフツーの映画になってしまった。それなりに面白いのだが、似たような展開はいくらでもあり、食傷気味である。次の舞台は地下世界か?映像技術の革新という意味ではシリーズを続ける価値はあるのだろうが。鑑賞中、眠りこそはしなかったものの、10回ぐらいは大きなあくびが出てしまった。それが本作の評価である。
Jovian先生のワンポイント英会話レッスン
calibration
元々はcaliber=銃の口径で、動詞化するateがついてcalibrate=銃の射程を測るの意となり、それをさらに名詞化してcalibrationとなっている。技術の世界でキャリブレーションテストと言えば、機器を標準に設定された値に補正するためのテストのこと。JovianはAIを使ってのフィードバックが一定の水準になるように年に数回、キャリブレーションテストを行っている。技術分野の人、あるいは技術の分野に進もうと考えている人は知っておきたい語。
次に劇場鑑賞したい映画
『 星と月は天の穴 』
『 ボディビルダー 』
『 YADANG ヤダン 』
にほんブログ村