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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

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タグ: 監督:アーロン・ホーバス

『 ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 』 -続編にも期待-

Posted on 2023年5月7日 by cool-jupiter

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 70点
2023年5月6日 TOHOシネマズ梅田にて鑑賞
出演:クリス・プラット アニャ・テイラー=ジョイ
監督:アーロン・ホーバス マイケル・ジェレニック

 

嫁さんが観たいというのでチケット購入。普通に面白かった。

あらすじ

ニューヨークで配管工として独立したマリオ(クリス・プラット)とルイージは、ブルックリンの地下で土管に吸い込まれたことで、謎の世界へワープしてしまう。その途中でルイージはダークランドへ、マリオはキノコ王国へ。世界征服をもくろむクッパを倒し、弟を救出すべく、マリオはピーチ姫(アニャ・テイラー=ジョイ)に会いに行くことになり・・・

ポジティブ・サイド

ニューヨークの下水道には100年近く前に発生した、とあるミームがある。リゾート地で買ってきた赤ちゃんクロコダイルを飼いきれなくなって、下水に放したら、繁殖してしまった・・・というもの。『 アメイジング・スパイダーマン 』の下敷きでもある。そうした不思議な空間、ニューヨークの地下水道から異世界にワープするという展開には説得力があった。

 

クッパの暴君っぷりも堂に入ったもの。よくよく考えれば毎回広大なエリアを支配下におさめ、膨大な数と種類の配下を従えるゲーム世界の大ボス。ドラクエシリーズの魔王と変わらない貫禄だ。それでもクッパが愛されるのは、ピーチ姫に恋焦がれるという側面があるからだろう。森見登美彦風に言えば「成就した恋ほど語るに値しないものはない」わけで、逆に言えばクッパの恋は決して成就しないからこそ、マリオの世界は拡大し続けてきたとも言える。今作のクッパはピアニストにして歌手でもあり、クッパの新たな側面を追求したという意味でも興味深い。

 

そのクッパの love interest たるピーチ姫が、今回はさらわれない。逆にクッパに敢然と立ち向かうお姫様像を打ち出してきた。アニャ・テイラー=ジョイの声もマッチしている。『 シュガー・ラッシュ 』前のディズニーには絶対に出てこないタイプのプリンセスだが、まったく違和感はなかった。ピーチ姫の出自に関しても一部が明らかにされていたのも良い。キノコ王国の姫がキノコではなく人間である、ということを全く疑問視しなかった自分が恥ずかしい。全然 critical thinking できていなかった。

 

マリオとルイージの関係性も過不足なく描写されていた。頼りになる兄と頼りない弟で、兄が弟を常にフォローしてやる。序盤のニューヨークの街中でゲームさながらの横スクロールで移動していくシーンには笑ってしまうと同時に唸らされた。その弟が終盤で兄のピンチを勇気を振り絞って体で食い止めるという展開には手に汗握ったし、二人でクッパを撃破する展開には思わず柏手を打った。

 

『 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 』が意図的に politically correct な内容に作られているのに対して、本作はほとんどナチュラルに politically correct な作品に仕上がっているということにも驚かされるが、だからこそビデオゲーム分野でマリオは最も売れたフランチャイズになっているのだろう。

ネガティブ・サイド

音楽がほとんど全部オーケストラ化されていたのは少々やりすぎに感じた。ファミコンの最大4音とまではいかないが、冒頭のようなシンプルなBGMおよび効果音がもう少しあっても良かったと思う。

 

とあるキャラの誕生を匂わせるポスト・クレジットシーンがあるが、『 GODZILLA(1998) 』のように、続きはテレビで!とならないことを祈る。

 

総評

Jovian世代だと、マリオはだいたいファミコンで1~3、スーパーマリオワールド、マリオカート、スーパーマリオ64、あとはドクターマリオとか、ゴルフ、テニスあたりもプレーした記憶がある。ただ、プレーしたゲームが1作だけでも鑑賞に支障はない。極端な話、マリオのゲームを一切プレーしたことがなくても、マリオがどんなキャラでどんなゲームなのか、何となく知っているだけでも楽しめるはずだ。ファミリーで鑑賞するもよし、デートムービーとして鑑賞するもよし、もちろんお一人様での鑑賞でもOKである。

 

Jovian先生のワンポイント英会話レッスン

Will you marry me?

説明不要。プロポーズの言葉の定番。ポイントは語尾を上げないこと。これは機能疑問文である。大人の恋愛映画では死ぬほど聞こえてくるし、現実でも頻繁に使われる。ちょっと古い話だが、1996年のウィンブルドンの伊達公子vsシュテフィ・グラフで、観客が “Steffi! Will you marry me?” と叫んだシーンを知っている人もいるはず。Jovianは当時高校生で、リアルタイムでテレビで観ていた。ちなみにグラフはすかさず “How much money do you have?” と応えた。映像がYouTubeにあったので興味がある向きはどうぞ。 

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 放課後アングラーライフ 』
『 不思議の国の数学者 』
『 高速道路家族 』

 

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Posted in 国内, 映画, 海外Tagged 2020年代, B Rank, アクション, アニメ, アニャ・テイラー=ジョイ, アメリカ, クリス・プラット, 監督:アーロン・ホーバス, 監督:マイケル・ジェレニック, 配給会社:東宝東和Leave a Comment on 『 ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 』 -続編にも期待-

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