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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

サラリーマン英語講師が辛口・甘口、両方でレビューしていきます

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タグ: イ・ジュニョク

『 犯罪都市 NO WAY OUT 』 -すべては鉄拳で解決-

Posted on 2024年2月25日2024年2月25日 by cool-jupiter

犯罪都市 NO WAY OUT 65点
2024年2月24日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:マ・ドンソク イ・ジュニョク 青木崇高
監督:イ・サンヨン

 

『 犯罪都市 』、『 犯罪都市 THE ROUNDUP 』の続編。

あらすじ

ソウル広域捜査隊に異動したマ・ソクト(マ・ドンソク)は、ある転落死事件の原因が麻薬中毒であると知り、捜査を開始する。その新型麻薬の裏には、日本のヤクザ、そしてその麻薬を中国に横流ししようとする勢力も蠢いていた。麻薬を横流しする者を粛清するために、日本からリキ(青木崇高)という暗殺者が韓国に送り込まれてきて・・・

ポジティブ・サイド

テンポが非常に良いので、スイスイ鑑賞できる。麻薬取引現場での凄惨な殺しの場面で、メインのヴィランをていねいに紹介。場面変わってマ・ドンソクが暴漢たちを次から次にノックアウト。転落死事件の原因に新型麻薬が関わっていると分かれば、すぐに麻薬取引の現場のクラブへ急行。コミカルなキャラを導入しつつ、やっぱり鉄拳ですべて解決。そうこうしていると日本から暗殺者のリキが登場して役者がそろう。

 

末端価格300億ウォンの20kgの新型麻薬を奪った者を追って、警察、ヤクザ、横流し勢力の三つ巴の血で血を洗う闘争が勃発。ソクトの側からのストーリーでコミカルパートを担当、チュ・ソンチョルと青木崇高のパートでバイオレンスを担当。このヴィランたちが最終的にソクトにボコボコにされて、観る側はスカッとする。単純な作りではあるが、これで面白いのだから認めるしかない。

ネガティブ・サイド

前作からのキャラが2~3人減った?ソクトの異動という事情があったにせよ、ホ・ドンウォンやチェ・グィファのキャラ達とは再会したかった。

 

日本刀で襲撃してくる暗殺者というのはシネマティックではあるが、韓国側もなにか刃物で対抗できなかったのか。『 初恋 』にあったような日本刀 vs 偃月刀のようなチャンバラを観てみたかった。

 

総評

トム・クルーズの『 ミッション・インポッシブル 』シリーズと同じで、マ・ドンソクが好き勝手にあれこれやるシリーズになりつつある。東南アジアや中国、日本がコンスタントに登場しているので、シリーズは今後も国際路線で行くのだろう。次作は日本の一条組と韓国暴力団の国際抗争だろうか。M:Iと同じで、ここまで来たらシリーズの行く末を見守るしかない。

 

Jovian先生のワンポイント韓国語レッスン

ヒョン

兄の意味。ただし、日本語と同じく血のつながりがなくても目上、年長の男性に対して使える表現。もう辞めてしまったが、うちの職場にいた韓国系アメリカ人も You can refer to me as Hyeong. と言っていた。 

 

次に劇場鑑賞したい映画

『 夜明けのすべて 』
『 ソウルメイト 』
『 ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 』

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2020年代, C Rank, アクション, イ・ジュニョク, ノワール, マ・ドンソク, 監督:イ・サンヨン, 配給会社:ツイン, 青木崇高, 韓国Leave a Comment on 『 犯罪都市 NO WAY OUT 』 -すべては鉄拳で解決-

『 野球少女 』 -もう少し野球の要素に集中を-

Posted on 2021年3月8日 by cool-jupiter

野球少女 65点
2021年3月7日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:イ・ジュヨン イ・ジュニョク
監督:チェ・ユンテ

f:id:Jovian-Cinephile1002:20210308013239j:plain
 

日本プロ野球の歴史上、印象的な韓国人助っ人と言えばソン・ドンヨルだろうか。千葉ロッテマリーンズファンのJovianはイ・スンヨプも忘れがたい。そんな韓国から、プロを目指す野球女子のストーリーが届けられたので、興味津々でチケットを買った。

 

あらすじ

女子高生チュ・スイン(イ・ジュヨン)は、プロ野球選手になることを目標にしていた。しかし時速130kmという速球も「女子にしては」という但し書き付きの評価で、トライアウトも許可されない。そんな時に、独立リーグ出身のチェ・ジンテ(イ・ジュニョク)が新人コーチとしてチームに加わり・・・

f:id:Jovian-Cinephile1002:20210308013255j:plain
 

ポジティブ・サイド

野球少女というタイトルではあるが、決して過度に主人公スインの女性性を強調したりはしない。もちろん更衣室が別だとか合宿に行くと個室が必要だから余計に金がかかるだとか、そういう描写や説明はある。しかし、スインが学校や野球部で「女子であること」が明確なハンディキャップになっている描写はない。それをやってしまうと、スインの努力が、韓国野球史上で前例のないことへの挑戦ではなく、学校や部を見返してやることに矮小化してしまう。そこを避けたのは賢明だった。むしろ、スインの友人女子がオーディションで落ちたことを通じて、歌やダンスの練習をどれだけ積み重ねても見た目で拒絶されてしまうという現実を突きつけてくる。これは効果的だった。セクシズムだけではなくルッキズムも含まれる、いや、もっと言えばチャンスを与えてもいい人間とチャンスを与えるまでもない人間がいるという考え方を厳しく批判することになっているからだ。

 

コーチが微妙に負け犬設定なところもいい。これが元プロだとか、元大学野球のスターとか、釈迦人野球で実績を残したという人物だと、観る側も共感しづらい。だがチェ・ジンテは独立リーグ出身。プロに近い世界ではなく、プロからかなり離れたところ出身のコーチだからこそ、自分の果たせなかった夢を追うスインが最初は気に食わなかった。しかし、そんな自分がスインを育成することこそがredemptionになるのではないかと腹を括るシーンはよかった(校庭を30周も走らせるのはどうかと思うが)。その後の「短所はカバーできない、長所を伸ばせ」というアドバイスは適切だったと思う。

 

クライマックスをトライアウトに持ってきたのは正解。本作は『 野球少女 』というタイトルだが、実際に描かれているのは固定観念の打破、機会均等(≠結果の平等)の追求なのだ。スインの目標はトライアウトの合格だが、物語が描き出したいのはトライアウトにこぎつけること。チェ・ユンテ監督がスインの物語と映画の物語を一致させなかったのは英断だと思う。スインが実際にプロ野球選手として活躍できるかは誰にも分からない。というか、むしろその可能性は限りなく低い。球団のお偉いさんの「スインが本当に大変なのはこれからですよ」という言葉が真実だろう。ただ、エンドロールの最後に聞こえてくる鳥の鳴き声に、長かった冬の終わりが予感させられる。それは季節が変わったということだけではなく、一つの新しい時代が到来したということの暗示でもあるのだろう。

f:id:Jovian-Cinephile1002:20210308013317j:plain
 

ネガティブ・サイド

もっと野球そのものにフォーカスしてほしかったと思う。スインがナックルを選択するようになったのは当然だが、そのナックルの魔球ぶりをもっと分かりやすく見せてほしかった。日韓のファン、特にJovianとほぼ同世代の本作監督チェ・ユンテならボストン・レッドソックスのティム・ウェイクフィールド投手をテレビでリアルタイムに観ていたはず。その時も捕手はボールをミットのど真ん中ではなく、先っぽや土手でキャッチすることがしばしばあった。トライアウト時に捕手がミットを大きいものに変えるシーンがあったが、同じようにナックルをミットの真ん中でなく先っぽや土手でかろうじて受けているという描写が欲しかった。

 

スインの野球選手としての苦悩の部分の見せ方も弱かったと思う。たとえばスインのリトル・リーグや中学時代の練習や試合の風景を映し出す。そこで得た野球選手としての称賛に「女の子なのに」や「女の子でも」といった枕詞が必ずついてくる。そうした経験をスインがしてきたという説明は、セリフだけではなく実際に映像として見せるべきだった。その方がスインの感じる抑圧感、今風の言葉で言えばガラスの天井の存在を、より強く観る側に印象付けることができたはずだ。

 

他にもそぎ落とせるサブプロットがいくつもあった。最も不要だと感じたのは、父親の資格試験。普通に不合格でした、で充分だった。逮捕劇によって家族にさらなる亀裂と劇的な関係改善が・・・ということもなかった。いったいあれは何だったのか。

 

総評

韓国映画が得意とするドラマチックな物語ではない。演出面でも少々物足りない。しかし、性別を理由に門戸が開放されない職業など、本来は存在しないはず。保守的とされる韓国であるが、よくよく考えれば女性大統領を輩出するなどgender equalityの面では日本の先を行っている。女性のプロ野球選手も案外、日本よりも韓国が先に輩出するかもしれない。日本も負けていてはいられない。スポーツでもその他の分野でも。そんな気にさせてくれる映画である。

 

Jovian先生のワンポイント韓国語レッスン

アラッソ

『 ブラインド 』でも紹介した表現。「分かった」の意。韓国映画を観ていると、ほぼ間違いなく出てくる表現。他にもアルゲッソヨ=「分かりました」もよく聞こえる表現だが、こちらは同じ意味でも丁寧な言い方。映画やドラマで語学を学ぶ利点の一つに、人間関係やストーリーの中で学べるということがある。

 

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Posted in 映画, 未分類, 海外Tagged 2020年代, C Rank, イ・ジュニョク, イ・ジュヨン, スポーツ, 監督:チェ・ユンテ, 配給会社:ロングライド, 韓国Leave a Comment on 『 野球少女 』 -もう少し野球の要素に集中を-

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