以下はあくまでも私的な雑感である。世の中には多様な意見があってしかるべきで、意見は表明されて初めて意見であると思う。以下の考え方に賛成する方も反対する方も、等しく歓迎したいと思う。
最優秀外国映画
『 判決、ふたつの希望 』
この一作で、世界の人々の意識にレバノンという国の存在を刻みつけたと思われる。レバノンという国が抱える課題をテーマに選んだからではなく、自国の問題を映画という文化・芸術という媒体を通じて世に広く問うことができるほどに、レバノン国民の意識が向上したからである。世界には、何かを発信したいから万博を誘致するのではなく、土地が有効活用できていないから万博を誘致しようなどと考える国もあるのである。
次点
『 スリー・ビルボード 』
過ちを犯すも人間、それを許すも人間。人は変わることができるし、変わることでしか前に進めないこともあるのである。
次々点
『 ボヘミアン・ラブソディ 』
発声可能上映が広まりつつある。好き勝手な意見でも表明はしてみるものである。
最優秀日本映画
『 羊と鋼の森 』
観終わった瞬間から、これに決まっていた。それほど個人的には心の琴線に触れる映画だった。
次点
『 カメラを止めるな! 』
邦画の底力を思い知らされた。コミックや小説の映画化に明け暮れるばかりの日本映画界に、新たなインスピレーションを与えた。
次々点
『 志乃ちゃんは自分の名前が言えない 』
映像、音響、音声、そして物語、その全てにおいて非常にハイレベルにまとまった作品。
国内最優秀俳優
大泉洋
『 恋は雨上がりのように 』と『 焼肉ドラゴン 』、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話 』、『 グリンチ(吹替え版) 』の四作品出演で文句なし。
次点
浜辺美波
海外最優秀俳優
アンドリュー・ガーフィールド
『 アンダー・ザ・シルバーレイク 』と『 ブレス しあわせの呼吸 』で、俳優としての新たな境地を開拓し続けていることを証明した。
次点
ジョシュ・ブローリン
国内最優秀監督
上田慎一郎
『 カメラを止めるな! 』は、邦画に勇気とインスピレーションを与えた。さらに、日本のみならず世界中で評価を得、人々に映画館に行くことの楽しさを再発見させた。インパクトは『 シン・ゴジラ 』級であった。
次点
月川翔
海外最優秀監督
ブライアン・シンガー
『 ボヘミアン・ラブソディ 』で文句なし。
次点
ライアン・クーグラー
国内クソ映画オブ・ザ・イヤー
『 ママレード・ボーイ 』で間違いなし。今後、クソ映画のお手本として良い教材になるだろう。
次点
『 BLEACH 』
海外クソ映画オブ・ザ・イヤー
『 ザ・プレデター 』
プレデターという一癖も二癖もある魅力的な宇宙侍が、ただの凡百の地球外知的生命体に堕してしまった。その罪は重いし、消せない。
次点
『 ジュラシック・ワールド 炎の王国 』
2019年展望
なんといっても新作のゴジラが楽しみだ。『 アベンジャーズ:エンドゲーム 』もMarvel Cinematic Universeを、どのように収束および終息させるのか。また『 スター・ウォーズ 』のエピソード9も年末公開が予定され、今から興奮が収まらない。しかし、直近で最も楽しみにしているのは『 ミスター・ガラス 』だったりする。
日本映画界に目を映せば、コミックと小説の映画化が今後も続いていくのだろう。広瀬すずと土屋太鳳は、そろそろ女子高生役を卒業しないとおかしい。小栗旬が2020年のゴジラvsキングコングに出演することが報じられているが、これに続く俳優が出てこなければならない。坂口健太郎、窪田 正孝、佐藤健、松岡 茉優、黒木華、杉咲花あたりは、英語を本格的に学び、ハリウッドでオーディションを受けるべし。邦画で期待したいのは漫画原作の『 キングダム 』。しかし、これは失敗の可能性が高そうだ。それでも、少女漫画ではない漫画が映画化されるのだ。こうしたチャレンジそのものを喜ぼうではないか。
今年も良い年になりますように。