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『 ムーンプリンセス 秘密の館とまぼろしの白馬 』 -可もなく不可もないファンタジー-

Posted on 2018年10月25日2019年11月3日 by cool-jupiter

ムーンプリンセス 秘密の館とまぼろしの白馬 50点
2018年10月23日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:ダコタ・ブルー・リチャーズ ヨアン・グリフィズ ティム・カリー
監督:ガボア・クスポ

 

近所のTSUTAYAで、“J・K・ローリングのお気に入り”という触れこみに惹かれてレンタル。あまり期待はしていなかったが、王道というか正直というか、素直に100分ほどの時間が流れた。当たりではないが、外れと断じるほどでもないという印象。

 

あらすじ

父をがギャンブルで借金をこさえたまま死亡してしまったため、マリア(ダコタ・ブルー・リチャーズ)はロンドンから遠く離れたムーンエーカーの領主ベンジャミン・メリウェザー(ヨアン・グリフィズ)に引き取られることとなる。父の残した本と養育係ヘリオトロープだけを共にムーンエーカーへ向かうも、ド・ノワール族に襲われたり、不思議な幻を見たりと、マリアの身の回りに不可解な出来事が頻発する。それは、ムーンプリンセスの伝説とその呪いが原因で、その呪いを解くためのタイムリミットはすぐそこまで迫っていたのだった・・・

 

ポジティブ・サイド

マリアを演じたダコタ・ブルー・リチャーズは、ロシアのフィギュア・スケーターのようと言おうか、妖精のような妖しい魅力を放っていた。彼女を見るだけでもオッサン映画ファンは癒されるのではないか。

 

そして『 ファンタスティック・フォー 』シリーズのミスター・ファンタスティックでお馴染みの好漢ヨアン・グリフィズの嫌な男の演技。これが以外にハマる。しかし、どういうわけか物語が進むにつれて、嫌さが薄れ、可哀そうな男に見えてくるから不思議だ。本作では存分にウェールズ訛りで話しているので、余計に生き生きと聞こえる。それが気難しい領主役に味わいを与えている。

 

副題にある、秘密の館の秘密の大部分を司るファンタジーには非常にありがちなキャラが、実に重厚な存在感を発揮する。こういう重々しくも、軽いノリのキャラクターを演じきれるキャラクターは、ミゼットを除外するにしても、日本にはなかなか見当たらない。子のキャラだけで、ファンタジー要素の半分以上を体現したと言っても過言ではない。

 

ネガティブ・サイド

マリアに付き添うミス・ヘリオトロープが事あるごとに burp = げっぷをするのには何か意味があったのだろうか。『 打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 』(アニメ版)の「いい女を見るとうんこしたくなる」並みにどうでもいいネタだ。

 

また、ティム・カリーの存在感がイマイチなのは、やはり IT = イットのピエロ役の影響が強すぎるからか。ティム・カリーとジョニー・デップは、素顔またはメイクが薄い役をやると外れになる率が高い気がする。『 シザーハンズ 』、『 パイレーツ・オブ・カリビアン 』は当たりで、他は・・・『 ダークシャドウ 』など例外もあるが、『 トランセンデンス 』は酷い出来だった。

 

閑話休題。キャストで最も残念なのは初代のムーン・プリンセス。ちと大根過ぎやしないか?特にムーンエーカー谷に呪いがかけられる大事な場面での長広舌はあまりに硬すぎるし、棒読み過ぎる。

 

また、ややネタばれ気味だが、副題にもあるまぼろしの白馬は特に重要な役割を果たすことはない。まあ、原題は ” The Secret of Moonacre” =「ムーンエーカー峡谷の秘密」なので、これはちと説明過剰である。

 

総評

大人が真剣に鑑賞するには厳しい部分もあるものの、『 くるみ割り人形と秘密の王国 』に出演しているマッケンジー・フォイ以上にインパクトのあるダコタ・ブルー・リチャーズとの出会いだけでもレンタルの価値はある。ライトなファンタジーを楽しみたい向きならば、鑑賞しても時間の無駄になることはないだろう。

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2000年代, D Rank, イギリス, ダコタ・ブルー・リチャーズ, ティム・カリー, ファンタジー, ヨアン・グリフィズ, 監督:ガボア・クスポ

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