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英会話講師によるクリティカルな映画・書籍のレビュー

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タグ: 監督:ディーン・パリソット

『 ディック&ジェーン 復讐は最高! 』 -アメリカ版鼠小僧物語-

Posted on 2019年3月24日2020年1月9日 by cool-jupiter

ディック&ジェーン 復讐は最高! 60点
2019年3月20日 レンタルDVDにて鑑賞
出演:ジム・キャリー ティア・レオーニ
監督:ディーン・パリソット

f:id:Jovian-Cinephile1002:20190324013309j:plain

 嫁さんが近所のTSUTAYAで借りてきたのを一緒に鑑賞。これを見れば、今後はジム・キャリーの前歯を見るたびに、鼠小僧を連想するようになること間違いなし。原題は“Fun with Dick and Jane”で、1970年代に製作、公開された映画の現代版リメイクである。

あらすじ

IT企業に勤務するディック(ジム・キャリー)は、広報本部長への昇進を告げられる。妻のジェーン(ティア・レオーニ)も大喜びして仕事を辞めた。喜び勇んだ二人は新しい芝生を入れ、庭にプールを作り始めたが、実はディックの会社は粉飾決算で実態は経営破綻状態。社長だけは自社株を売り抜けていた。再就職活動がうまくいかないディックとジェーンは、ついに泥棒をすることになるが・・・

ポジティブ・サイド

ジム・キャリーと言えば、人間離れした怪演で知られる。それは『 グリンチ 』のレビューでも述べた。しかし、人間離れしない程度に面白い演技もできる俳優であることを本作は教えてくれる。意外にサラリーマン役がハマる。たとえばジョージ・クルーニーやケビン・コスナー、ハリソン・フォード、ブルース・ウィリスらは普通の一般人役は馴染まない。そう考えれば、ジム・キャリーの芸域の広さが見えてくる。

ティア・レオーニも良い味を出している。『 ディープインパクト 』のリポーター役で世に出たが、大統領役のモーガン・フリーマンに“I want …”と言って“Want?”と逆に凄まれてしまった小娘が、妻になり、子も持った、大人の女性を過不足なく演じている。

単なるコメディで終わることなく、『 オーシャンズ11 』や『ジーサンズ はじめての強盗 』的な手に汗握る泥棒シーンもあり、『 ショーシャンクの空に 』のような勧善懲悪物語的な一面もあり、『エリン・ブロコビッチ 』的なフィニッシュを飾る。普通に良い話である。

ネガティブ・サイド

余りにもトントン拍子に泥棒稼業が成功していくのはどうだろうか。コメディ映画に突っ込んでも詮無いことだが、そこがどうしても気になってしまった。特に子どもがいる設定は大胆に改変しても良かったのでは?

後は笑いたくても笑えないパートがいくつかある。ディックが移民局に取り締まられるパートも、誰がディックの財布を拾ったのかを明らかにしないのなら、不要だろう。単にディックがボコられて、顔が変形して、喋りも変になりました、というだけでは笑えないし、そんな方法を取らなくても、ディックの落ち目っぷりは描写できるはずだ。またジェーンも化粧品モニターで顔面に発疹ができてしまう展開もいらない。ヨガのインストラクターを辞めてしまったことで、脂肪をたくわえてしまった、という方がまだ説得力がある。ティア・レオーニは体作りに苦労するだろうが。

本作の弱点は、ジム・キャリーがあまりジム・キャリーっぽくないところである。水鉄砲を取り出そうとして取り出せないのは、面白いことは面白いが、我々がジム・キャリーに求めるのは、気持ち悪い面白さなのである。単純にコメディをやっているから面白いというのなら、ジム・キャリーである必要はどこにも無いのである。

総評

まさに手持ち無沙汰の雨の日DVDである。そうそう、TVドラマの『リゾーリ & アイルズ 』好きなら、本作には笑ってしまうかもしれない。アンジー・ハーモンがレオーニに向かって“Hey, Jane!”と呼びかけるシーンがあるのである。ジェーンはあなたでしょ!と突っ込んでしまうこと請け合いである。

 

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Posted in 映画, 海外Tagged 2000年代, C Rank, アメリカ, コメディ, ジム・キャリー, 監督:ディーン・パリソット, 配給会社:ソニー・ピクチャーズLeave a Comment on 『 ディック&ジェーン 復讐は最高! 』 -アメリカ版鼠小僧物語-

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